1
魔法を簡略(マクロ)化した技術――<象術>が普及した時代。  空は『死の海』だが、世界はとっても自動(マクロ)的で優しい。 <象術>の獲得を切っ掛けに地球は別位相にある異世界と繋がったが、世界を食らい尽くす暴虐の偽神<フォールイン>を呼び覚ますことになる。  世界から隔絶された知識の海――『構造』には、奇跡の力を授けてくれる『デーモン』がいる。  獅子堂ミミリは病死の間際、『デーモン』と契約を結び、理不尽と不条理の運命を覆す『繋ぐ力』――<ストーリーメーカー>を与えられ甦り、フォールインを殺す天敵存在、<勇士(セーバ)>となるのだった。  それから二年後。  星の空を『死の海』に変えた世界とヒトの天敵<フォールイン>を全滅させた勇士達は三百年に渡る戦いを終え、日常に帰っていった。  人々は平和になった世界に希望を見出したはずだった。  しかし世界は平常運転。世界にあるたくさんの『問題』は相変わらずそのまま。いくら処理しても片付かない書類の束のように積み重なっている。  そんなおり、ミミリは元相棒である『未来視の力』を持つ勇士・冶月日向(やつきひゅうが)に叛逆の容疑がかけられたことを知る。  未来視の力で対フ戦争を終結に導いた日向は世界の『救世主』だった。 ミミリは仲間と共に日向の出奔の理由と行方を追い、地球は中東の地へ向かう。
24h.ポイント 0pt
小説 21,269 位 / 21,269件 ファンタジー 8,264 位 / 8,264件
登録日 2015.05.21
1