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東京の片隅に自殺願望のある青年がいた。ここ10年ほどの記憶しか持たない青年は、不思議なことに死のうとしても死ねない体だった。首を吊れば縄が切れる、手首を切って薬を大量に飲むと、ひどい頭痛で目が覚める、列車に飛び込めば緊急プレーキが間に合う、と、何をしても死ねない。
ある日、懲りもせずにその青年が自殺を試み、手首を深く切って、薬を大量に飲み、バスタブに切った手首を浸けていると、突然バスルームに一迅のつむじ風が吹いた。そしてそこから現れたのは、真っ白の髪と肌を持ち、赤い目をしたアルビノの吸血鬼、バーンだった。バーンはこの青年のパートナーで、1000年前にとある戦いで別れ別れになってから、離れていたのだ。それからずっとこの青年を探して、地球上から平行世界まで、探し回っていた。青年は、記憶こそ戻らなかったが、バーンの名前や素性は、頭のなかに流れ込んできた。久しぶりの再会を喜ぶ間もなく、知己の友人の危機を知る。助けに行くのに記憶の戻っていない青年を連れて行くわけには行かないが、バーンひとりでは手が足りない。ふたりで古書を漁り、各々にあった魔獣と魔石、それに魔剣を手にする。そして屋上に描かれていた魔法陣を消し、青年、アイルの記憶と魔力が戻る。準備をして友の待つ村へと飛び立つふたりなのだった。ふたりの運命は、いかに。
文字数 4,263
最終更新日 2026.11.04
登録日 2026.11.04
文字数 33,523
最終更新日 2025.07.09
登録日 2025.07.09
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