かつて世界を混沌に陥れた魔導師ルベル。彼を封印した聖女の血を引くアルメキア王国の分家の家系にあたる、グナイティキ公爵家の令嬢ユリアは、王家を差し置いて継承者の証たる聖痕を宿していた。
その力を巡り、あらゆる勢力から狙われる彼女を守るのは、平民ながら並外れた力を持つ青年レリュート。
組織の密命を帯びた彼は、一人の少女のため、動乱の時代を駆け抜ける。
身分違いの二人の運命、国家間の争い、組織間の陰謀、そして古代の遺産に隠された真実――
これは、少女を護り抜く青年の英雄譚と、彼への恋慕を抱く少女の恋物語―――