ヴェネツィアの話の補足

『マルチェロ・フォスカリーニのカーニヴァルの最悪な一週間』をお読みいただきありがとうございます。


ピオンボ(piombo)は単数で、複数の呼び方ピオンビ(Piombi)の方が一般的かもしれません。作品では単数を使っています。ピオンボは建物の屋根裏ですが、地下牢の方は海の水が入ってくることもあり、環境としては最悪だったようです。
ピオンボを脱走した人物として有名なのがジャコモ・カサノヴァ(1725-1798)ですね。彼は屋根の上から運河の方へ逃げたと言われていますが、作中にある通り、脱獄後は国外に逃亡しています。
またマルチェロが出した「アルカディアの羊飼い」というたとえですが、アルカディアとは(実際に存在しますが)理想郷の代名詞とされており、17世紀以降からは特に田園の風景と重ねられています。そこで羊と戯れながら音楽・詩をつくる牧人という姿が文学や音楽、美術の中で使用されるのが盛んな時代でした。

さて、物語は土曜を過ぎ、日曜の夜明けになりかけているところかと思います。日曜と月曜はそれぞれ前編と後編と分けるつもりです。
物語はもう少し続きますので、お付き合いいただければ幸いです。



コメント 0
登録日 2020.11.23 00:05

コメントを投稿する

1,000文字以内

ログインするとコメントの投稿ができます。
ログイン  新規ユーザ登録

0