『猫と珈琲と死神』ネタバレ解説
短編ミステリー『猫と珈琲と死神』内にて出題された謎についての解説です。
まだお読みで無い方は、ぜひ本編をお読みいただいた上でお進みください。
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読者への挑戦状解説
【問題】
「猫矢ノアを殺害した犯人は誰か?」
この問題の答えは、『三輪すず』でした。
第三話にて、テレビプロデューサー続克明は次のように話しています。
「テレビ慣れしていないゲストは、こういう事があるので怖いですよ。以前、小説の新人賞を受賞された若手作家の三輪すずさんをお招きした時は、とても和やかな収録だったのですけどね」
三輪すずの名前は、このセリフ内でのみ登場していました。
では、なぜ三輪すずが犯人であるという事を導き出す事ができるのか?
その解き方は下記のとおりです。
①犯人の『名前』を答えるという問題文ですので、作品内にフルネームで登場していた人物が犯人候補となります。
②登場人物の全員が『真実』を話している、という条件から、四人の参考人および刑事二人にはアリバイが存在します。
③猫矢ノアは、続と日野下の証言内で
「一度見た人の顔は決して忘れない」
「玉響の番組を毎週観ている」
と話しており、
②と同様に、このどちらの言葉も『真実』です。
つまり、猫矢ノアはテレビに出演した三輪すずの顔を覚えており、彼女が目の前に現れた際、面識のある人物が訪ねて来たかのようなリアクションを取ったのです。
以上の要素から、
・フルネームが登場しており
・アリバイについて語られておらず
・猫矢ノアが顔を認識していた人物
すなわち、犯人は三輪すずしか居ない、という導き方が成り立ちます。
拙い物語と謎解きにお付き合いいただき、ありがとうございました。
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登録日 2021.12.26 22:32
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