月影 朔

月影 朔

アルファポリスの小説大賞で奨励賞を2度受賞。4月20日、初単行本『とある村の奇妙な求人広告』が発売予定。 現代の闇を描くSFホラーや江戸人情ものなど、ジャンルを越えた物語を紡ぐ。趣味はオカルト話収集。

【第22話公開】獣の覚醒、そして感謝のボツネタ供養

​いつも『双星の天賦(ギフト)』をお読みいただき、ありがとうございます!

第二部の最新話、第22話を公開いたしました。

​前回、絶体絶命のピンチで終わりましたが、今回はケントが「反撃の狼煙」を上げる回となります。

彼の天賦《物語の観測者》が、ついに生存のための「武器」として牙を剥きます。

​今回は、そんなケント覚醒の裏話として、ボツネタを少しだけ供養させてください。

​【ボツネタ①:もっと詩的な天賦】
本編では、ケントは魔物の弱点を「データ」として非常に分かりやすく観測しました。
実は初期案では、もっと抽象的で詩的なヒントしか得られない、という案もありました。
例えば、「光を恐れる獣、その顎の下に最も深い影が差す時、活路は開かれん」といったような、謎解き風の啓示です。
しかし、彼の本質は「情報を分析し、最適解を導き出す」元サラリーマン。
彼の戦いは、ファンタジーな直感よりもロジカルな頭脳戦であるべきだと考え、現在の「分析ツール」のような能力の描き方に落ち着きました。

​【ボツネタ②:少しだけ同情してしまう魔物】
ケントが観測した「奈落の猟犬」の物語は、「飢え」と「光への恐怖」というシンプルなものでした。
もう一つの案として、実はこの魔物は「かつて人間に育てられたが、奈落に捨てられてしまった元使い魔」で、その魂の物語から悲しい過去が垣間見え、ケントが一瞬だけ攻撃をためらう…という展開も考えました。
ですが、今のケントに必要なのは過去の優しさを「捨てる」こと。彼が復讐の獣として生まれ変わるためには、最初の敵は感傷の余地もない、純粋な脅威であるべきだと判断し、この案はボツになりました。

​この一戦をきっかけに、ただの「餌」だった男は死に、奈落という地獄を生き抜くための「獣」が産声を上げます。

新しく生まれ変わったケントが、この先どのように牙を研いでいくのか。

​ぜひ、本編でお楽しみいただけますと幸いです。

引き続き、応援のほどよろしくお願いいたします!
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登録日 2025.08.31 12:43

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