橋本 直

橋本 直

通りすがりのSF書きです

『遼州戦記 司法局実働部隊の戦い 別名『特殊な部隊』と『戦時の青春』と『初デート』と更新しました!

最新話『第29話 花魁、スーパーへ行く』更新しました!
豊川の街を案内するということで着替えて出てきたレイチェルを見てお蔦は驚いた。
顔を隠すようなストールとサングラスに縁の大きな帽子。
そして見事な毛皮のコートはまるでかつて嵯峨と見たゲルパルトの映画女優の様だった。
ただ、レイチェルもゲルパルトの諜報部を裏切った追われる身であってその為に顔は隠しているという。
そんなレイチェルはまずお蔦の見事な島田髷をなんとかしようと言った。
お蔦は子の髪こそが自分が自分である証だと断ったのを見て目立つことを気にしないのならそれで良いと言ってお蔦を東和ならではの『総合スーパー』に連れていくと言った。
大正ロマンの国甲武の生まれのお蔦には役所や大きな会社の本社ビルにしか見えないビルが東和ではどんな地方にも有るチェーンのスーパーだと聞いてお蔦は驚いた。
さらに中に入って海のない甲武では見たことも無いような量の丸のままの魚が並ぶ光景にお蔦は度肝を抜かれた。
ゲルパルトで生まれ育ったレイチェルはこれは海があり魚で和食を作るのが好きな東和の遼州人の生鮮市場では当たり前だという。
そして次に行ったのは精肉売り場だが、こちらでも甲武なら厳重に包み紙に包まれているはずの天然の肉が無造作にパックに入れられて山積みになっている。
それを見てレイチェルは東和では肉と言えば牛で金がないと鶏肉、そして豚は牛の代用品と店に来るたびに食い逃げを試みる整備班長の島田が言っていたことを愚痴った。
そして本物のソーセージを食べることができるゲルパルトに比べて東和の加工肉は大したことはないと自分の生まれた国を誇って見せた。
ただ、甲武では外では派手に遊ぶが自分の御所では清貧を貫く恩人である『平民宰相』西園寺義基でさえ滅多に天然の肉を口にしないことを思い出し、甲武の貧しさと東和の豊かさの差を思い知らされて涙することになった。

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登録日 2026.10.25 20:15

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