婚約破棄?むしろ願ってましたわ。では、隣国の冷酷公爵と幸せになりますね

「エリザベート・フォン・クラウゼル! お前との婚約を破棄する!」

王太子エドワードは聖女を新たな婚約者にすると宣言し、侯爵令嬢エリザベートを断罪した。
しかし、彼女は微笑みながら言い放つ。

「まあ! これで心置きなく、次の結婚準備ができますわ」

実は彼女には 隣国アストリアの”氷の公爵” ことアレクシス・フォン・ノルディアから熱烈な求婚を受けていた。
彼は冷酷無慈悲な軍人として恐れられるが、エリザベートには甘く、彼女を溺愛していたのだ。

やがて、エリザベートが去った王国は混乱に陥る。
彼女の実家であるクラウゼル侯爵家は王国経済の要だったため、貿易が停止し、王国は財政危機に。

焦った王太子はエリザベートに復縁を申し込むが、彼女は優雅に微笑む。

「もう遅いですわ。私は公爵の妻として幸せになりますから」

そして、冷酷な公爵が王太子に言い放つ。

「私の妻に手を出すな。次は国交を断絶する」

婚約破棄で人生を狂わせるつもりだった王太子は、逆に自らの国を崩壊へと導く。
一方、エリザベートは 公爵に溺愛され、何不自由なく幸せな人生 を歩んでいくのだった──。
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