無能だと捨てられた第七王女、前世の『カウンセラー』知識で人の心を読み解き、言葉だけで最強の騎士団を作り上げる

エルミート王国の第七王女リリアーナは、王族でありながら魔力を持たない『無能』として生まれ、北の塔に長年幽閉されていた。

ある日、高熱で生死の境をさまよった彼女は、前世で臨床心理士(カウンセラー)だった記憶を取り戻す。

時を同じくして、リリアーナは厄介払いのように、魔物の跋扈する極寒の地を治める『氷の辺境伯』アシュトン・グレイウォールに嫁がされることが決定する。

死地へ送られるも同然の状況だったが、リリアーナは絶望しなかった。
彼女には、前世で培った心理学の知識と言葉の力があったからだ。

心を閉ざした辺境伯、戦争のトラウマに苦しむ騎士たち、貧困にあえぐ領民。
リリアーナは彼らの声に耳を傾け、その知識を駆使して一人ひとりの心を丁寧に癒していく。

やがて彼女の言葉は、ならず者集団と揶揄された騎士団を鉄の結束を誇る最強の部隊へと変え、痩せた辺境の地を着実に豊かな場所へと改革していくのだった。
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