婚約者に平民だと虐げられたので、実家の最強公爵家に帰らせていただきます。
誰もが夫にしたいと夢見る紳士。
富豪で、見目麗しく、伯爵位を持つ品行方正で非の打ち所がない青年。
彼がそう称賛されるようになるまでずっと、婚約者として彼を陰ながら支えてきたクイン。
貧乏な男爵だった彼に劣等感を抱かせない為に、身分を隠し実家の力を借りずにふたりで乗り越えてきたはずだった……
けれど、彼女に待ち受けていたのは「平民の女」だと自分を見下す変わり果てた婚約者と、彼の「初恋の人」との裏切り。
クインは全ての支援を引き上げ、思い出のものを処分し、実家へ戻る決意をするーー。
あなたにおすすめの小説
【完結】幼なじみを妻にしたいと仰るなら、どうぞ勅書をお読みください。婚約を命じられたのは侯爵家の嫡男と、私の名でございます
「王命のお相手を、彼女に替えていただけるよう陛下にお願いする」
幼なじみの手を取ったまま、婚約者はそう仰いました。父は「王命だ、我慢しろ」とだけ言い、母は目を伏せました。
ええ、構いません。泣いてすがるつもりも、陛下に申し上げることもございません。
ただ、あの勅書は、読めば分かるように書かれております。
婚約を命じられたのは、侯爵家と伯爵家ではございません。「侯爵家の嫡男」と——私の名です。
名で下された王命は、陛下にしか書き換えられません。そして陛下は、一度下した命を書き換えないお方です。
替えられるのは、私のほうではございませんでした。
今さら勅書を読み返しても、もう遅いのです。
「辺境の娘は要らない」と仰せなら、どうぞ。国境の向こうから毎年届いていた縁談の封を、父が初めて切りました
「辺境の娘は要らない。王太子妃に迎える時代は、もう終わった」
夜会の広間で、殿下はそう仰いました。お隣には、王都育ちの侯爵令嬢。
ええ、承りました。引き留めるつもりも、昔の盟約を持ち出すつもりもございません。私は夜明けに、辺境へ帰ります。
ただ、殿下はご存じないのでしょう。国境の向こうの辺境伯家から、この二十年、毎年同じ縁談が届いていたことを。
父がそれを封も切らずに返し続けてきたのは、辺境伯家の娘は王家に嫁ぐという、古い盟約があったからです。
その婚約をお返しになったのは、殿下のほうでございます。
今年の縁談の封を、父は初めて切りました。
国境の両側がひとつの縁で結ばれる日を、殿下は王都でお聞きになるのでしょう。
※前作の反省を踏まえ、殿下やクラーラの視点のお話も入れて、物語を全面的に書き直しました。以前に公開していた第2話以降は書き直した版に差し替え、王都の宴や辺境の家々のお話も新しく加えています。
※10月12日10時から公開を再開し、以後は毎日6時・10時・12時・16時・18時・21時に更新します。
妹が私の婚約者を奪いました。でも父まで妹を選んだので家を出ます。祖母から世界最大商会を継いだ私に、今さら帰ってこいと言われても遅すぎます
婚約者を妹に奪われ、父にも見捨てられた伯爵令嬢エレノアは、家を追い出される。
けれど、それは人生最悪の日であり、最高の日でもあった。
亡き祖母が遺したのは、世界最大商会の会頭の座と莫大な財産。
商会を立て直し、世界中から称賛される一方で、没落した家族と元婚約者は「戻ってきてほしい」と泣きついてくるが……。
「あなたたちが捨てたのは、私ではなく未来です。」
もう二度と、その手は取りません。
【絶縁】妹に婚約者も家宝も全部譲って、私は隣国で一人暮らしを始めた結果w
婚約者ルークに突然の婚約破棄を告げられたロゼリア。
隣には妹のリリアが寄り添い、二人はすでに新しい未来に酔っていた。
けれどロゼリアは怒りも悲しみも見せず、婚約者も、屋敷も、そしてアルドレイン家に伝わる“家宝の首飾り”までも妹に譲って、ひとり隣国へ旅立つ。
温泉街ヴェルタで始まった新生活は、驚くほど穏やかだった。
美味しいスープ、星読みにスケッチ、親切な人々。
ようやく手に入れた「自分の人生」を、ロゼリアは静かに楽しみ始める。
一方その頃——
家宝の首飾りを手に入れた妹と元婚約者は、少しずつ“何か”がおかしくなり始めていて……?
これは全部を手放した令嬢が、隣国で幸せを掴むまでのお話。🌹
妹に何もかもお譲りいたします。ただ、商会がお代を待ってくださるのはわたくしの署名にでございますので、来月から現金でお支払いくださいませ
「お姉様のお名前なんて、書き写せばよろしいでしょう?」
妹がわたくしの婚約と、金庫の鍵を持っていったとき、父は譲渡の書面にご署名なさり、母は妹の髪を撫でておりました。この十年、この家でわたくしの名を呼んだ人はおりません。「お前は強い子だから」と、それだけは何度も言われましたけれど。
ですから、惜しくはございません。屋敷も、婚約も、家督も、すべて差し上げます。
ただひとつだけ、お渡しできないものがございます。
——信用でございます。
十七の年から、仕入れの支払いはすべてわたくしが立ててまいりました。春の麦も、夏の鉄も、冬の炭も。商会が三月お代を待ってくださるのは、コルビエ伯爵家に対してではなく、わたくしの署名に対してでございます。
譲れと仰るなら、いくらでもお譲りいたしますわ。
けれど信用は、こちらから差し上げるものではございません。向こう様がお決めになるものでございますから。
来月の仕入れから、現金でお支払いくださいませ。
※初日以降は毎日12時・22時に更新します。
「役立たず」と離婚された侯爵夫人ですが、実家が世界一のお金持ちでした
「役立たず」と言われ、愛人のために離婚を突きつけられた侯爵夫人エレノア。
だが、夫は知らなかった。
彼女の実家が、王国どころか世界一の財閥だったことを。
離婚と同時に援助は打ち切られ、侯爵家はあっという間に崩壊。
破産寸前となった元夫は土下座で復縁を懇願するが…。
「申し訳ありません。そのお願いは、お断りします。」
これは、支える側だった令嬢が本当の幸せを手に入れる、痛快ざまぁストーリー。
母の中で私の価値はゼロのまま、家の恥にしかならないと養子に出され、それを鵜呑みにした父に縁を切られたおかげで幸せになれました
伯爵家に生まれたケイトリン・オールドリッチ。跡継ぎの兄と母に似ている妹。その2人が何をしても母は怒ることをしなかった。
なのに母に似ていないという理由で、ケイトリンは理不尽な目にあい続けていた。そんな日々に嫌気がさしたケイトリンは、兄妹を超えるために頑張るようになっていくのだが……。
【完結】断罪の場でわたくしは一言も申し上げません。三年間お教えしてきたことを、どうぞご自分でお読みくださいませ
私は三年間、あの方の半歩後ろに立ってきた。
あの方は、人の言葉を書いてあるとおりにしか受け取れない。だから私は扇の陰で一言だけ添える。その侯爵は本気で怒っている、そちらの夫人は同意していない、いま笑ってはいけない。三年、一度も外さなかった。誰も気づいていない。あの方自身も。
その方が、大広間で私を呼び出した。証人も証拠も揃っている。
「申し開きはあるか」
ございません。わたくしは何も申し上げません。
否認も弁明もせず、私は黙って立っていた。だからあの方は、生まれて初めて自分で場を読むことになった。
味方として名を挙げた侯爵の顔が、なぜ動かないのか。証人の声が、なぜ途中で細くなったのか。「皆もそう思うであろう」と広間に向けた同意の求めに、なぜ誰も応えないのか。
わたくしはもう、お教えいたしません。
※初日以降は毎日12時・22時に更新します。
ログインすると感想の投稿ができます。