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17話
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反乱が鎮圧された後の寝室は、重く、甘い沈黙に包まれていた。
皇帝ゼノスは、その強靭な身体を寝台に横たえ、荒い呼吸を繰り返している。
貴族たちが盛った毒は、彼の強大な魔力を内側から食い荒らし、その体温を異常なまでに上昇させていた。
「……くっ、身体が……燃えるようだ……」
普段の余裕に満ちた表情は消え、苦痛に歪むゼノスの顔。
その傍らに、エリュシオンは吸い付くように寄り添っていた。
彼は迷うことなく、自らの絹の寝衣を脱ぎ捨てると、熱を帯びたゼノスの胸元に自分の白い肌を密着させた。
「ゼノス……大丈夫だよ、僕がここにいるから」
エリュシオンの身体から溢れ出す清冽な氷の魔力が、ゼノスの熱を奪い、鎮めていく。
だが、それだけでは足りない。ゼノスの内側で枯渇しかけている魔力を補填しなければ、彼の命に関わる。
エリュシオンは、ゼノスの頬を両手で優しく包み込んだ。
「……口を開けて。僕の魔力を、全部あげる」
「エリュシオン、お前……っ、んんっ……!」
重なる唇。
これまではゼノスから与えられるばかりだったものが、今はエリュシオンの意思で、激しくゼノスの口内へと注ぎ込まれていく。
聖子としての純度の高い魔力が、蜜のような甘さを伴ってゼノスの喉を通り、全身の血管へと行き渡る。
「はぁ、っ……ふ、ぅ……」
一度では終わらない。エリュシオンは何度も、何度も、ゼノスを求めるように深く、執拗に口づけを繰り返した。
魔力を通わせるたび、二人の「番の紋章」が共鳴し、部屋全体が白銀の光に包まれる。
「……足りない、もっと……」
エリュシオンの瞳は、どこか恍惚とした熱に浮かされていた。
弱っているゼノスを、自分だけが救える。自分なしでは、この王者は立っていられない。
その事実が、エリュシオンの中に眠っていた深い独占欲を呼び覚ましていた。
ゼノスは、エリュシオンの首筋に腕を回し、彼を強く引き寄せた。
「……お前、わざとか。俺が動けないのをいいことに、こうして俺を……飼い慣らそうとしているのか」
「ふふ、どうかな。……でも、今のゼノスはとっても可愛いよ。僕がいないと、死んじゃいそうなんだもの」
エリュシオンの細い指先が、ゼノスの胸元をなぞり、そこにある「契約の印」を愛おしげに圧した。
「お前という毒に、俺は一生……抗えないようだな」
ゼノスは苦笑しながらも、エリュシオンの腰を抱き寄せ、逃げ場のない檻の中へと誘い込む。
毒による衰弱は、皮肉にも二人の距離を「ゼロ」にした。
エリュシオンはゼノスの耳元で、冷たくも甘い吐息を漏らす。
「一生、離さないよ。あなたが僕を地下牢から連れ出したときと同じように……今度は僕が、あなたを僕だけの世界に閉じ込めてあげる」
熱に浮かされた二人の夜は、永遠に続くかと思われた。
しかし、皇宮の地下、帝国の守護石が安置される『深淵の間』では、ついに旧王国の黒幕がその禁忌の力に手を伸ばしていた。
皇帝ゼノスは、その強靭な身体を寝台に横たえ、荒い呼吸を繰り返している。
貴族たちが盛った毒は、彼の強大な魔力を内側から食い荒らし、その体温を異常なまでに上昇させていた。
「……くっ、身体が……燃えるようだ……」
普段の余裕に満ちた表情は消え、苦痛に歪むゼノスの顔。
その傍らに、エリュシオンは吸い付くように寄り添っていた。
彼は迷うことなく、自らの絹の寝衣を脱ぎ捨てると、熱を帯びたゼノスの胸元に自分の白い肌を密着させた。
「ゼノス……大丈夫だよ、僕がここにいるから」
エリュシオンの身体から溢れ出す清冽な氷の魔力が、ゼノスの熱を奪い、鎮めていく。
だが、それだけでは足りない。ゼノスの内側で枯渇しかけている魔力を補填しなければ、彼の命に関わる。
エリュシオンは、ゼノスの頬を両手で優しく包み込んだ。
「……口を開けて。僕の魔力を、全部あげる」
「エリュシオン、お前……っ、んんっ……!」
重なる唇。
これまではゼノスから与えられるばかりだったものが、今はエリュシオンの意思で、激しくゼノスの口内へと注ぎ込まれていく。
聖子としての純度の高い魔力が、蜜のような甘さを伴ってゼノスの喉を通り、全身の血管へと行き渡る。
「はぁ、っ……ふ、ぅ……」
一度では終わらない。エリュシオンは何度も、何度も、ゼノスを求めるように深く、執拗に口づけを繰り返した。
魔力を通わせるたび、二人の「番の紋章」が共鳴し、部屋全体が白銀の光に包まれる。
「……足りない、もっと……」
エリュシオンの瞳は、どこか恍惚とした熱に浮かされていた。
弱っているゼノスを、自分だけが救える。自分なしでは、この王者は立っていられない。
その事実が、エリュシオンの中に眠っていた深い独占欲を呼び覚ましていた。
ゼノスは、エリュシオンの首筋に腕を回し、彼を強く引き寄せた。
「……お前、わざとか。俺が動けないのをいいことに、こうして俺を……飼い慣らそうとしているのか」
「ふふ、どうかな。……でも、今のゼノスはとっても可愛いよ。僕がいないと、死んじゃいそうなんだもの」
エリュシオンの細い指先が、ゼノスの胸元をなぞり、そこにある「契約の印」を愛おしげに圧した。
「お前という毒に、俺は一生……抗えないようだな」
ゼノスは苦笑しながらも、エリュシオンの腰を抱き寄せ、逃げ場のない檻の中へと誘い込む。
毒による衰弱は、皮肉にも二人の距離を「ゼロ」にした。
エリュシオンはゼノスの耳元で、冷たくも甘い吐息を漏らす。
「一生、離さないよ。あなたが僕を地下牢から連れ出したときと同じように……今度は僕が、あなたを僕だけの世界に閉じ込めてあげる」
熱に浮かされた二人の夜は、永遠に続くかと思われた。
しかし、皇宮の地下、帝国の守護石が安置される『深淵の間』では、ついに旧王国の黒幕がその禁忌の力に手を伸ばしていた。
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