わたくしの婚約者となる方が全く予想外の人物だった件。


王都の春。
社交界が最も華やぐ季節に、公爵令嬢レティシアへ突然の婚約が命じられる。

相手は名門貴族でも王族でもなく――
平民出身の王城騎士、カイル・グレイ。

身分違いの婚約に周囲がざわめく中、レティシアはすぐに気づく。
これは恋でも偶然でもなく、王城の思惑によって“配置された関係”だということに。

貴族社会を読み解く令嬢と、剣で国を守ってきた騎士。

二人は形式だけの婚約者ではなく、互いの役割を補い合う「対等な契約」を結ぶ。

しかし調査を進めるうちに、十年前に王国を揺るがした事件の真実が浮かび上がる。
王弟の罪とされた粛清、消された記録、そして王権そのものを変えようとする思想――。

婚約は罠であり、試験であり、そして未来を選ぶための舞台だった。

やがてレティシアは社交界を動かし、
カイルは王としての資質に目覚めていく。

恋が政治を動かし、政治が国の歴史を書き換えるとき。

“予想外の婚約者”は、やがて――
共に王と王妃となる存在へ変わっていく。

これは、政略結婚から始まった二人が、
国と未来を選び直すまでの物語。


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