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第2章
覆面のあなたと叔父様と
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劇場から飛び出しても、恐さが追いかけてくるようで、私は学園の中庭に転移しました。
中庭でひときわ存在感を放ち命の光と魔素を纏う巨木にしがみつきました。
永い年月を生きてきた木は、私の怯えを受け止めてくれる気がします。
突然、イヤリングが微かに振動し、目の前の空間が重くなりました。
覆面の騎士が現れたのです。
瞬間移動もこなせる騎士の魔力の強さには驚くものがありますが、今の私は、彼の魔力の色に全てが奪われていました。
淡い緑色の魔力です。
「セディっ」
彼は転移でめまいを起こしたようで、額に手を当て木に倒れ掛かりました。
私は慌てて彼に治癒をかけます。私の白金の魔力が彼に溶け込むと、彼は大きく息を吐いて呟きました。
「ありがとう」
胸を衝かれた思いでした。柔らかくよく通る声です。セディの澄んだ声ではありません。
私はセディのことを考えすぎているようです。何でもセディに結びつけてしまいます。
彼は私を見て、息を呑みました。
「泣いていたの?」
私は俯きました。恥ずかしいところを見られてしまいました。
「私は…、私は、この3年間、何をしていたんだろう、と…」
新たに涙がにじんできます。不思議なことに素直に気持ちをこぼしています。
「私、恥ずかしいのですが、強くなったと思っていたのです」
顔を上げて騎士を見つめました。面からわずかに見える瞳は、淡い緑のようです。セディが見つめ返してくれているようです。
「ですが、今日、貴方の戦い方を見て、全く敵わないと感じたのです…!」
情けなさが蘇り、叫ぶように声を上げてしまいました。
試合のようにお互い離れた位置で戦う形式は、現実では限られているでしょう。相手は刺客です。突然、眼前に現れる方が多いのでしょう。
「叔父様は、私の慢心にくぎを刺したのだと思います」
「ハリーはよく君のことを褒めているよ」
柔らかな声が優しく労わってくれます。
「褒められても、頑張っても、結果を得ていないなら、私は足りないのです…、勝たなくては!」
彼は私の顔に手を伸ばしました。長い指がそっと涙をぬぐってくれます。
「勝つことが君の目標なのかい?君の目標は生き延びることではないのかい?」
思いもよらぬことを言われました。目を瞠った私を見て、面に覆われていない彼の口元が緩んでいます。
「君は騎士ではない。護衛でもない。勝つことは彼らの仕事だよ。いや、一人だけなら彼らだって、最優先は『負けない』ことだ」
「でも、私は、私の大事な人を守りたい…」
イヤリングを触れながら、願いが口からこぼれ出ていました。
「だ、大事…」
彼は急に視線を逸らし、手を口で覆いました。わずかに見える目元が赤いです。
恋の話は苦手な方なのでしょうか。
「はい、私の一番大切な人なのです」
彼は、今度は反対に顔を逸らしました。口を覆っている手までが赤く染まっています。
何だか申し訳なくなってきました。
「貴方と魔力が似ているんです。色だけならそっくりなのです。いえ…」
彼はなぜだか全身が固まったようでした。
「違うのは声だけなのです」
彼の手は今度は白くなりました。
私は慌てて言いました。
「ごめんなさい、失礼なことを。その、私、セディとはここ3年間、一瞬しか会えていなくて…、どうも何にでもセディと似たところを見てしまって…」
言い訳にもならないことを話しながら、「とても変態です」と白状している状況だと、今更ですが我ながら恥ずかしくなってしまいます。
彼の手は、再び真っ赤に染まりました。
あああ、青ざめなかったのはありがたいですが、とても困らせています。何か話題を変えなくては。
「あの、とてもお強いのですね!」
何とも間の抜けたことを口走っていました…。
「いや、まだまだ練習を積まないと。今日はこの戦い方に慣れていない相手だから上手くいったと思っている」
少し首を振りながら、彼は律義に返してくれました。
「ハリーが相手をしてくれる時は、いつも悲惨な状況なんだ。」
彼はふっと笑いをこぼしました。
「初めて相手をしてくれた時は、彼の結界の固さを分かっていなくて、攻撃が自分に跳ね返って…、為す術もなくあばら骨を折って、蹲ってしまった…」
思い出したかのように脇腹を撫で、ふと私を見つめました。
セディを思い出させる人に見つめられ、私は頬が熱くなってしまうのを感じました。
もう、セディ欠乏症が重症です。覆面で顔が分からない分、セディそのものに感じてしまいます。
彼は突然私を抱きすくめました。
彼の胸を頬に感じて、私の心臓は壊れそうなほど音を立てています。
彼の柔らかな声が降ってきました。
「シルヴィ」
息が止まりそうな驚きを受けた時、彼はさらに腕に力を込めて抱き締めてきます。
「もうあんな無茶はしないで。僕にとって…、一番大切なことは君が生きていてくれることなんだ」
『セディ』は私の肩に顔をうずめました。
「お願いだ。自分を大切にしておくれ。君が生きていてくれないと、僕は……」
瞬間、セディは私から離れ、私を背後に回しました。
空気にアリスの魔力を感じます。
そして、アリスが現れました。
アリスはセディをみとめると、大きく目を見開きました。セディは体の力を抜いて、私に道を開けてくれます。
アリスは私に駆け寄り、「心配したよ!ジェニーなんか心配しすぎて怒ってるよ!」何か穏やかでないことを教えてくれた気もしましたが、半分も頭に入りません。
『セディ』から目が離せません。
セディでしょ?どうして面をしているの?私に隔てを置きたいの?
疑問を言葉にしようと私が口を開いたとき、彼の身体がピクリと動きました。
そして私とアリスに振り返りました。
「ハリーが呼んでいるから、僕はもう戻らないといけない。会えてうれしかった」
転移で彼は去っていきました…。
その後の授業をどう乗り切ったのか、覚えていません。
ジェニーのいつぞやのあの顔と同じくらい怒った顔が、私を見た瞬間、心配そうな顔に塗り替えられたのは覚えています。
私は一体どんな顔をしていたのでしょう…。
気が付くと練習場にいました。
目を閉じてセディの攻撃を思い出します。クリス先輩程、結界を張る速さを上げれば結界は攻撃が届く前に完成するでしょうか。
今度はクリス先輩の結界の速さを思い出そうとしたとき、辺りを清めるような強い魔力と銀の光が現れました。
「叔父様!」
光が以前よりも近くで放たれ、思わず後ろに下がった私を、光の中から叔父様は手を伸ばし抱き込みました。銀の髪が私の肩にかかります。
「もう遅い時間だ。無理をするな」
深く染み渡る声が優しく降ってきます。今日も叔父様からは治癒の波動が漏れています。
「叔父様こそ、長距離の転移を何度もなさるなんて、お体に負担です」
王都までの転移での魔力の消費を味わった私には、いくら叔父様といえど負担は見過ごせません。私は叔父様を抱き返し、治癒を送ります。私の波動を受けて一瞬銀の髪が舞い上がり、また戻ります。
「ありがとう」
叔父様が微かに目を細めました。畏怖さえ感じる美貌が明るさを増します。
「どうして今日は面を着けていたのですか?」
叔父様がわずかに眉をひそめました。
「私の容姿は、授業の集中を妨げる恐れがあるらしい」
なるほど。
叔父様に申し訳ないですが、納得してしまいました。この神々しさですから。
何か悩んでいたことが、おかしく思えてきました。
「セディもですか?」
するりと一番の悩みが軽くこぼれました。
「あれは私に合わせたのと、刺客は顔を隠していることが多い、という意味合いだ」
さらりと叔父様が答えてくれました。
やはり、セディだったのですね。隔てを置かれたわけではないのですね。
湧きたつような感覚が体を駆け抜けました。それが収まったのを見計らったように、叔父様が言葉を放ちました。
「シルヴィ、お前が慢心しているなど、私は思っていない」
息を呑んだ私の頬を包み、叔父様は何もかも貫き通す眼差しを私にひたと向けました。
「お前は確かに3年前より強くなっている。この学園で既に3本の指に入るまでに」
叔父様の清らかな魔力がにじんだ声は、叔父様の言葉を事実として私に受け止めさせます。
「今日、あの戦いを見せたのは、お前が現実の戦いを受け止められるほど強くなったと判断したからだ。このことを直接お前に伝えたかった。」
叔父様が私を認めて下さる、そのことが私の中の焦りと恐れを流し去ってくれます。
凪いでいく自分の感情を、目を閉じて感じていると、私の頬を撫でながら、叔父様は続けました。
「そして、今、私がここにいることには、もう一つ理由がある」
驚きに目を見開くと、紫の入った濃い青い瞳が私を捕らえました。
「お前が一人で封印石を作ることは大きな危険がある、そのことを伝えたかったのだ」
飛び出しかけた疑問と驚きは、叔父様の辺りを清めるばかりの美しい笑顔で押さえられました。
「私とともに作ってみよう」
中庭でひときわ存在感を放ち命の光と魔素を纏う巨木にしがみつきました。
永い年月を生きてきた木は、私の怯えを受け止めてくれる気がします。
突然、イヤリングが微かに振動し、目の前の空間が重くなりました。
覆面の騎士が現れたのです。
瞬間移動もこなせる騎士の魔力の強さには驚くものがありますが、今の私は、彼の魔力の色に全てが奪われていました。
淡い緑色の魔力です。
「セディっ」
彼は転移でめまいを起こしたようで、額に手を当て木に倒れ掛かりました。
私は慌てて彼に治癒をかけます。私の白金の魔力が彼に溶け込むと、彼は大きく息を吐いて呟きました。
「ありがとう」
胸を衝かれた思いでした。柔らかくよく通る声です。セディの澄んだ声ではありません。
私はセディのことを考えすぎているようです。何でもセディに結びつけてしまいます。
彼は私を見て、息を呑みました。
「泣いていたの?」
私は俯きました。恥ずかしいところを見られてしまいました。
「私は…、私は、この3年間、何をしていたんだろう、と…」
新たに涙がにじんできます。不思議なことに素直に気持ちをこぼしています。
「私、恥ずかしいのですが、強くなったと思っていたのです」
顔を上げて騎士を見つめました。面からわずかに見える瞳は、淡い緑のようです。セディが見つめ返してくれているようです。
「ですが、今日、貴方の戦い方を見て、全く敵わないと感じたのです…!」
情けなさが蘇り、叫ぶように声を上げてしまいました。
試合のようにお互い離れた位置で戦う形式は、現実では限られているでしょう。相手は刺客です。突然、眼前に現れる方が多いのでしょう。
「叔父様は、私の慢心にくぎを刺したのだと思います」
「ハリーはよく君のことを褒めているよ」
柔らかな声が優しく労わってくれます。
「褒められても、頑張っても、結果を得ていないなら、私は足りないのです…、勝たなくては!」
彼は私の顔に手を伸ばしました。長い指がそっと涙をぬぐってくれます。
「勝つことが君の目標なのかい?君の目標は生き延びることではないのかい?」
思いもよらぬことを言われました。目を瞠った私を見て、面に覆われていない彼の口元が緩んでいます。
「君は騎士ではない。護衛でもない。勝つことは彼らの仕事だよ。いや、一人だけなら彼らだって、最優先は『負けない』ことだ」
「でも、私は、私の大事な人を守りたい…」
イヤリングを触れながら、願いが口からこぼれ出ていました。
「だ、大事…」
彼は急に視線を逸らし、手を口で覆いました。わずかに見える目元が赤いです。
恋の話は苦手な方なのでしょうか。
「はい、私の一番大切な人なのです」
彼は、今度は反対に顔を逸らしました。口を覆っている手までが赤く染まっています。
何だか申し訳なくなってきました。
「貴方と魔力が似ているんです。色だけならそっくりなのです。いえ…」
彼はなぜだか全身が固まったようでした。
「違うのは声だけなのです」
彼の手は今度は白くなりました。
私は慌てて言いました。
「ごめんなさい、失礼なことを。その、私、セディとはここ3年間、一瞬しか会えていなくて…、どうも何にでもセディと似たところを見てしまって…」
言い訳にもならないことを話しながら、「とても変態です」と白状している状況だと、今更ですが我ながら恥ずかしくなってしまいます。
彼の手は、再び真っ赤に染まりました。
あああ、青ざめなかったのはありがたいですが、とても困らせています。何か話題を変えなくては。
「あの、とてもお強いのですね!」
何とも間の抜けたことを口走っていました…。
「いや、まだまだ練習を積まないと。今日はこの戦い方に慣れていない相手だから上手くいったと思っている」
少し首を振りながら、彼は律義に返してくれました。
「ハリーが相手をしてくれる時は、いつも悲惨な状況なんだ。」
彼はふっと笑いをこぼしました。
「初めて相手をしてくれた時は、彼の結界の固さを分かっていなくて、攻撃が自分に跳ね返って…、為す術もなくあばら骨を折って、蹲ってしまった…」
思い出したかのように脇腹を撫で、ふと私を見つめました。
セディを思い出させる人に見つめられ、私は頬が熱くなってしまうのを感じました。
もう、セディ欠乏症が重症です。覆面で顔が分からない分、セディそのものに感じてしまいます。
彼は突然私を抱きすくめました。
彼の胸を頬に感じて、私の心臓は壊れそうなほど音を立てています。
彼の柔らかな声が降ってきました。
「シルヴィ」
息が止まりそうな驚きを受けた時、彼はさらに腕に力を込めて抱き締めてきます。
「もうあんな無茶はしないで。僕にとって…、一番大切なことは君が生きていてくれることなんだ」
『セディ』は私の肩に顔をうずめました。
「お願いだ。自分を大切にしておくれ。君が生きていてくれないと、僕は……」
瞬間、セディは私から離れ、私を背後に回しました。
空気にアリスの魔力を感じます。
そして、アリスが現れました。
アリスはセディをみとめると、大きく目を見開きました。セディは体の力を抜いて、私に道を開けてくれます。
アリスは私に駆け寄り、「心配したよ!ジェニーなんか心配しすぎて怒ってるよ!」何か穏やかでないことを教えてくれた気もしましたが、半分も頭に入りません。
『セディ』から目が離せません。
セディでしょ?どうして面をしているの?私に隔てを置きたいの?
疑問を言葉にしようと私が口を開いたとき、彼の身体がピクリと動きました。
そして私とアリスに振り返りました。
「ハリーが呼んでいるから、僕はもう戻らないといけない。会えてうれしかった」
転移で彼は去っていきました…。
その後の授業をどう乗り切ったのか、覚えていません。
ジェニーのいつぞやのあの顔と同じくらい怒った顔が、私を見た瞬間、心配そうな顔に塗り替えられたのは覚えています。
私は一体どんな顔をしていたのでしょう…。
気が付くと練習場にいました。
目を閉じてセディの攻撃を思い出します。クリス先輩程、結界を張る速さを上げれば結界は攻撃が届く前に完成するでしょうか。
今度はクリス先輩の結界の速さを思い出そうとしたとき、辺りを清めるような強い魔力と銀の光が現れました。
「叔父様!」
光が以前よりも近くで放たれ、思わず後ろに下がった私を、光の中から叔父様は手を伸ばし抱き込みました。銀の髪が私の肩にかかります。
「もう遅い時間だ。無理をするな」
深く染み渡る声が優しく降ってきます。今日も叔父様からは治癒の波動が漏れています。
「叔父様こそ、長距離の転移を何度もなさるなんて、お体に負担です」
王都までの転移での魔力の消費を味わった私には、いくら叔父様といえど負担は見過ごせません。私は叔父様を抱き返し、治癒を送ります。私の波動を受けて一瞬銀の髪が舞い上がり、また戻ります。
「ありがとう」
叔父様が微かに目を細めました。畏怖さえ感じる美貌が明るさを増します。
「どうして今日は面を着けていたのですか?」
叔父様がわずかに眉をひそめました。
「私の容姿は、授業の集中を妨げる恐れがあるらしい」
なるほど。
叔父様に申し訳ないですが、納得してしまいました。この神々しさですから。
何か悩んでいたことが、おかしく思えてきました。
「セディもですか?」
するりと一番の悩みが軽くこぼれました。
「あれは私に合わせたのと、刺客は顔を隠していることが多い、という意味合いだ」
さらりと叔父様が答えてくれました。
やはり、セディだったのですね。隔てを置かれたわけではないのですね。
湧きたつような感覚が体を駆け抜けました。それが収まったのを見計らったように、叔父様が言葉を放ちました。
「シルヴィ、お前が慢心しているなど、私は思っていない」
息を呑んだ私の頬を包み、叔父様は何もかも貫き通す眼差しを私にひたと向けました。
「お前は確かに3年前より強くなっている。この学園で既に3本の指に入るまでに」
叔父様の清らかな魔力がにじんだ声は、叔父様の言葉を事実として私に受け止めさせます。
「今日、あの戦いを見せたのは、お前が現実の戦いを受け止められるほど強くなったと判断したからだ。このことを直接お前に伝えたかった。」
叔父様が私を認めて下さる、そのことが私の中の焦りと恐れを流し去ってくれます。
凪いでいく自分の感情を、目を閉じて感じていると、私の頬を撫でながら、叔父様は続けました。
「そして、今、私がここにいることには、もう一つ理由がある」
驚きに目を見開くと、紫の入った濃い青い瞳が私を捕らえました。
「お前が一人で封印石を作ることは大きな危険がある、そのことを伝えたかったのだ」
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