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マヤの告白5
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ミリア様の少しずつ症状は悪くなっていました。
屋敷のなかでは情緒が不安定になることもありました。物にあたり、感情の制御ができなくて泣くことや、わたしの名前がすぐに出ないことが多くなったのです。
その様子を見て、旦那様も表情が険しくなっていました。奥様はバード様やミリア様に気づかれないように泣いているのを知っています。
そんな様子に屋敷の中でも、次第に何かがおかしいと気づかれてもいました。
それをカバーするのがわたしの役目でした。
あれこれと理由をでっち上げます。辻褄が合ってなくてもかまいませんでした。もう少し・・・もう少しだけでいい・・・今だけ持てばいいから知らないふりをして!!。そんな気持ちでした。
そう思っていた時、ミリア様に謝られました。
「マヤ、ごめんね・・・」
ミリア様に悲しそうな顔をして欲しくありません。
笑ってくださいー。
「大丈夫です!」
安心してもらうために無理やり笑顔を作ります。
そんな日々が続いた時、ミリア様はサシャを伴って馬車乗り場まで帰ってきました。
初めて一緒に帰るようです。エレスト伯爵邸まで送るよう御者に頼みました。
「メリアーナ様って怖いのね。どうしてあの方が王太子殿下の婚約者なの?」
サシャの言葉にギョッとしました。
わたしもミリア様を通して知っていますが、メリアーナ様は非の打ち所がないないほど素晴らしい方です。
そんな方に何を言っているのでしょう。
「怖い、ですか?そうと思いになるならまだまだですわね」
ミリア様はふふっと冷たく笑いました。
「むっ・・・」
「王太子妃は綺麗事だけではなれません。王太子殿下を支えると同時に守ることもします」
「守る?」
「はい。揺るがない精神を持って、女性ならではの駆け引きをしなければならないのです。メリアーナ様はその強さがあるからこそ殿下の婚約者なのです。そう考えるとサシャ様にはまだ礼儀作法も未熟ですわ」
「どうにかなるわよ」
彼女はふんっとそっぽを向きながら楽観的な答えます。
「礼儀は国の顔ですわ。一つの行動で国の印象を悪いものにさえしてしまいます。それは態度や言葉遣いも同様です」
「聞きたくない」
「そうですか、ごめんなさい。でも想像してください。あなたはどんな女性なら美しく思えますか?田舎丸出しの気さくな聖女は身近に感じるかもしれませんが、高貴な立ち振る舞いができる聖女なら誰もが祈りを捧げると思いませんか?」
サシャは想像したのでしょう。
俯き、口を尖らせます。
「高貴な立ち振る舞い・・・したいわ」
「ならば、もう少し言動を見返すべきですわね。それといつも言っていますが、聖女として祈りをしてください。信仰を無くしては何も起こりません」
「わかってるわよ!」
投げやりな声を聞いて、きっとミリア様の言葉など何一つ理解しようとしていないのだとわかりました。
そうこうしていると、伯爵邸に着きました。
「サシャ様。私は用事ができたので、しばらく学園を休みます。くれぐれも行動にはお気をつけてください」
ミリア様を声につんと顔を背けると彼女はさっさと屋敷に消えてきいました。
サシャが消えると同時に馬車が動き出したのでわたしは確認しました。
「・・・ミリア様。予定通りメリアーナ様にお会いになられたんですね」
「ええっ。悪態をつくなんてするものじゃないわね」
ミリア様は静かに今日のあったことを話してくれました。
メリアーナ様と仲違いしたようにみせれたこと、アリナ様に助言の手紙を渡せたこともおっしゃられました。
ほっとした表情でしたが、実際は仲の良いメリアーナ様やアリナ様相手に辛かったことでしょう。
ただこれで、アリナ様と共にアルト様がサシャのことを探ってくれるはずです。
街にいるわたしの友人たちにアルト様の容貌を伝えているので、サシャの情報が入りやすいよう手伝ってくれる手筈になっています。
何よりアルト様とアリナ様の関係が近づければとミリア様は考えたすえの行動でした。
バード様には屋敷の執事を通してミリア様が使うお金の流れがおかしいことをさりげなく伝わるようにしているので、きっとこれからお調べになっていることだと思います。
そのため、あえてミリア様は隙を作るために屋敷をでたのです。
実際にはミリア様は治療の前段階としてベラニージ国に行って診察をうけるのですが。
帰って来た時にはおおかた事実がわかっているでしょう。
ーそうわたしは信じています。
屋敷のなかでは情緒が不安定になることもありました。物にあたり、感情の制御ができなくて泣くことや、わたしの名前がすぐに出ないことが多くなったのです。
その様子を見て、旦那様も表情が険しくなっていました。奥様はバード様やミリア様に気づかれないように泣いているのを知っています。
そんな様子に屋敷の中でも、次第に何かがおかしいと気づかれてもいました。
それをカバーするのがわたしの役目でした。
あれこれと理由をでっち上げます。辻褄が合ってなくてもかまいませんでした。もう少し・・・もう少しだけでいい・・・今だけ持てばいいから知らないふりをして!!。そんな気持ちでした。
そう思っていた時、ミリア様に謝られました。
「マヤ、ごめんね・・・」
ミリア様に悲しそうな顔をして欲しくありません。
笑ってくださいー。
「大丈夫です!」
安心してもらうために無理やり笑顔を作ります。
そんな日々が続いた時、ミリア様はサシャを伴って馬車乗り場まで帰ってきました。
初めて一緒に帰るようです。エレスト伯爵邸まで送るよう御者に頼みました。
「メリアーナ様って怖いのね。どうしてあの方が王太子殿下の婚約者なの?」
サシャの言葉にギョッとしました。
わたしもミリア様を通して知っていますが、メリアーナ様は非の打ち所がないないほど素晴らしい方です。
そんな方に何を言っているのでしょう。
「怖い、ですか?そうと思いになるならまだまだですわね」
ミリア様はふふっと冷たく笑いました。
「むっ・・・」
「王太子妃は綺麗事だけではなれません。王太子殿下を支えると同時に守ることもします」
「守る?」
「はい。揺るがない精神を持って、女性ならではの駆け引きをしなければならないのです。メリアーナ様はその強さがあるからこそ殿下の婚約者なのです。そう考えるとサシャ様にはまだ礼儀作法も未熟ですわ」
「どうにかなるわよ」
彼女はふんっとそっぽを向きながら楽観的な答えます。
「礼儀は国の顔ですわ。一つの行動で国の印象を悪いものにさえしてしまいます。それは態度や言葉遣いも同様です」
「聞きたくない」
「そうですか、ごめんなさい。でも想像してください。あなたはどんな女性なら美しく思えますか?田舎丸出しの気さくな聖女は身近に感じるかもしれませんが、高貴な立ち振る舞いができる聖女なら誰もが祈りを捧げると思いませんか?」
サシャは想像したのでしょう。
俯き、口を尖らせます。
「高貴な立ち振る舞い・・・したいわ」
「ならば、もう少し言動を見返すべきですわね。それといつも言っていますが、聖女として祈りをしてください。信仰を無くしては何も起こりません」
「わかってるわよ!」
投げやりな声を聞いて、きっとミリア様の言葉など何一つ理解しようとしていないのだとわかりました。
そうこうしていると、伯爵邸に着きました。
「サシャ様。私は用事ができたので、しばらく学園を休みます。くれぐれも行動にはお気をつけてください」
ミリア様を声につんと顔を背けると彼女はさっさと屋敷に消えてきいました。
サシャが消えると同時に馬車が動き出したのでわたしは確認しました。
「・・・ミリア様。予定通りメリアーナ様にお会いになられたんですね」
「ええっ。悪態をつくなんてするものじゃないわね」
ミリア様は静かに今日のあったことを話してくれました。
メリアーナ様と仲違いしたようにみせれたこと、アリナ様に助言の手紙を渡せたこともおっしゃられました。
ほっとした表情でしたが、実際は仲の良いメリアーナ様やアリナ様相手に辛かったことでしょう。
ただこれで、アリナ様と共にアルト様がサシャのことを探ってくれるはずです。
街にいるわたしの友人たちにアルト様の容貌を伝えているので、サシャの情報が入りやすいよう手伝ってくれる手筈になっています。
何よりアルト様とアリナ様の関係が近づければとミリア様は考えたすえの行動でした。
バード様には屋敷の執事を通してミリア様が使うお金の流れがおかしいことをさりげなく伝わるようにしているので、きっとこれからお調べになっていることだと思います。
そのため、あえてミリア様は隙を作るために屋敷をでたのです。
実際にはミリア様は治療の前段階としてベラニージ国に行って診察をうけるのですが。
帰って来た時にはおおかた事実がわかっているでしょう。
ーそうわたしは信じています。
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