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最初の敵
朝
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ずっと紫の雲がかかっているせいで朝かどうかもわからないのだが、緊張のせいか、雛乃は1番に目を覚ました。
時計は6時を指していて、3時間しか寝ていない事を雛乃に教えてくれていた。
「7時出発だから、あと1時間か。」
「なんだ、アンタも起きてたか。」
身仕度していると典明が声をかけてきたので、一旦手を止める。
「つーか、コイツどういう神経してんだよ。
瀕死の怪我負わせた連中に
寝首かかれるとか思わねーのかな…。」
と視線だけで指しているのは当然譲。
その心配は譲には全く無いらしく、2人が会話している今この時も規則正しい寝息をたてている。
「倒した相手全員に楔を打ち込んであるからかと。」
新たに入ってきた声は、朝食のパンを両腕に抱えたコレットだ。
その発言内容に度肝を抜かれた表情の典明が言う。
「そんな事までしてんのかよ…。
ある意味、流石だな…抜かりがない。」
「負けてられないなぁ。」
と、雛乃が呟く。
「いや、負けてていいんだよ!
君は今は男とは言え、
守られる側であるべき女の子なんだから。」
本来なら前衛に立たせちゃいけないんだから!と良くも悪くも男女平等になってきた現代人にしては珍しい発言をしながら典明はパンを囓り出した。
昨夜、雛乃と譲の異世界転生時の事情を話した為か、典明はハッキリ雛乃を女の子扱いしている。
今現在の雛乃の見た目は男なので、男子高校生におじさんが跪いたりエスコートしたりする奇妙な画だ。
「典明さん、まだ若いよね?
なんかウチのおじいちゃんみたいな発言。」
「失礼だな!元に戻った時に乳揉み倒すぞ!」
「…誰の?」
冗談の応酬に混ざった声は殺気立っていて、典明は上がっていた口角をひきつらせた。
いつの間にか真後ろに立っていた譲を振り返りながら、典明はしょぼくれた声を出した。
「冗談も言っちゃダメなのかよ…。」
「雛乃に関してはね。他のなら止めない。」
まだ眠そうな譲は目だけでコレットとフィンを示した。
「「冗談言ってないで早く準備して下さい。」」
女子二人の視線が一番冷たかった。
時計は6時を指していて、3時間しか寝ていない事を雛乃に教えてくれていた。
「7時出発だから、あと1時間か。」
「なんだ、アンタも起きてたか。」
身仕度していると典明が声をかけてきたので、一旦手を止める。
「つーか、コイツどういう神経してんだよ。
瀕死の怪我負わせた連中に
寝首かかれるとか思わねーのかな…。」
と視線だけで指しているのは当然譲。
その心配は譲には全く無いらしく、2人が会話している今この時も規則正しい寝息をたてている。
「倒した相手全員に楔を打ち込んであるからかと。」
新たに入ってきた声は、朝食のパンを両腕に抱えたコレットだ。
その発言内容に度肝を抜かれた表情の典明が言う。
「そんな事までしてんのかよ…。
ある意味、流石だな…抜かりがない。」
「負けてられないなぁ。」
と、雛乃が呟く。
「いや、負けてていいんだよ!
君は今は男とは言え、
守られる側であるべき女の子なんだから。」
本来なら前衛に立たせちゃいけないんだから!と良くも悪くも男女平等になってきた現代人にしては珍しい発言をしながら典明はパンを囓り出した。
昨夜、雛乃と譲の異世界転生時の事情を話した為か、典明はハッキリ雛乃を女の子扱いしている。
今現在の雛乃の見た目は男なので、男子高校生におじさんが跪いたりエスコートしたりする奇妙な画だ。
「典明さん、まだ若いよね?
なんかウチのおじいちゃんみたいな発言。」
「失礼だな!元に戻った時に乳揉み倒すぞ!」
「…誰の?」
冗談の応酬に混ざった声は殺気立っていて、典明は上がっていた口角をひきつらせた。
いつの間にか真後ろに立っていた譲を振り返りながら、典明はしょぼくれた声を出した。
「冗談も言っちゃダメなのかよ…。」
「雛乃に関してはね。他のなら止めない。」
まだ眠そうな譲は目だけでコレットとフィンを示した。
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女子二人の視線が一番冷たかった。
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