ダブルヒーロー

Tsumitake

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最初の敵

奴隷たちの解放

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「システム的に問題が無いみたいで良かった。」
「つか、対応してないんだろ…
 ボスをペット化するって展開に。」

典明が引き気味に返す。
他メンバーの表情など気にしていない様子の譲の手には主人公ヒーローパス。

量産型でどれも同じだった白い装置には、新たに3つ目のランプが点いていた。
グルアーガに首輪型の呪詛を嵌め込んだ瞬間に現れたものだ。
新たにモンスターを出し入れ出来る機能が追加されたらしい。

「雛乃も主人公ヒーローパス持ってれば
 グルアーガ使えるんだよね?」
「恐らくは…」

想定外の出来事だった事もあり、流石にコレットの回答も歯切れが悪い。

「でも、何はともあれ
 一つ目の街が取り戻せたから良かった!」

言いながら雛乃は着々と奴隷にされていた街の人々の手枷や足枷を新しく学んだ炎魔法業火Hell fireで溶かしていく。

救われた街人たちからは口々に感謝の言葉が囁かれる。
どんな形であれ、世界は救われている。
もう絶望的だと思った状況から、限られた条件にも関わらず回復してきている。
その事実にコレットも少なからず喜んでいた。

「衰弱してるし、傷が深い人もいるから、
 とにかくまずは学校に連れて行こう。」

雛乃の言葉に典明は、歩けない連中もいるのに何往復する気だよ。と顔を顰めたが、コレットが典明も主人公の頃に何度か見た事のある菱形の石を出した事で不満の声を引っ込めた。

洞窟の薄暗い中で淡く発光していた菱形の石は、コレットが肩より上に掲げた刹那、一際星の様に輝き、瞬時にして洞窟内の人間を全て学校のグラウンドに移動させていた。

「校内だと壁等の障害物があり、
 この人数を上手く収められる座標指定が
 難しかったので。」

と、微妙な位置になった理由を述べるコレットだが、誰も咎める気などない為聞いていない。

「私みんなにグルアーガ倒した事伝えてくる!
 担架とかも持って来るね!」

と叫んで、フィンが学校に向かい走り出す。
その背中を眺めながら譲が平然と言う。

「元主人公の連中も呼び出して手伝わせよう。」

俺たち元主人公組はコイツの奴隷だもんな。と典明が遠い目になるが、正直、今は譲を割と頼りになる人物だとも思っている。
本人に言う気は全くないけれど。
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