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隣国の二つの闇
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「再開いたしましょう。西国のフルナール国でイートス歴四百七十一年に先代のジャン国王が病気で亡くなっていますが、これは反王派による裏切りによりジャン国王が監禁されてその後に病気で亡くなっています。ことのはじまりは国王主催の狩猟での隙を狙って反王派のクーデターにより国王は怪我をして拘束されたために王宮が一時乗っ取られた事態になりました」
「でもそんな噂はまったくなかったですよね」
「上手な情報統制と呼んで差し支えないかと思います。陛下と私が気が付いたのも四百七十年の後半から国王が公の場に現れないことに気がついてフルナール国に情報員を飛ばして調査させたから分かったことです」
「それで王宮はいつ取り返したのですか?」
「現国王のラファエル二世陛下が見張りの兵の隙をついてクーデター討伐を指揮し準備していったのです。クーデターの兵は金にも弱いのでうまく買収も進めクーデターの兵の三分の一を買収した時点で決起しクーデターの首謀者を取り押さえてジャン国王を解放しました。でもジャン国王はかなり衰弱しておりそれから一か月も生きられなかったとのこと」
「病死って点は間違っていないのですね」
「公式発表の病死はあっていますが、そこまでの本当の経緯は完全に隠されております」
「ここからが本題じゃ」
陛下が改めて語気を強めた。
「クーデターの首謀者はどんな人物だと思う?」
「反王派の筆頭で武力に長けた人物でカリスマ性も兼ね備えた感じに思えますが」
「なかなかに優秀な人物だが、その人物の出身を調査して分かった事がある。クーデターの十年前にハンド―ラ国から家族全員で引っ越して来ていたのだ」
「ハンド―ラ国とずっと繋がっていたのですか?」
「その証拠はなにもないのだ。家族全員なにも証拠がない。クーデター後は家族全員処刑されたが誰もハンド―ラとの事は十年前までの情報しか持っていなかった」
「動機もわからずじまいですか?」
「もちろんハンド―ラの出身地まで情報員をやったが"仲の良い家族"でしたくらいしかわからないのだ」
「なにかモヤモヤします」
「みんな一緒だ」
「次はハンド―ラ国で起きた内乱についてです。イートス歴四百六十八年に王宮内で内乱がおきました。首謀者は国内一と言われる武闘派のジャスパー将軍が決起し軍の半分がクーデター軍にまわっていたために内乱は王宮内ではすまずに王宮まわりの駐屯地にも戦火は広がり王宮まわりは火事も発生し大変な被害になりました」
「、、、」
「当時のハンド―ラ国五代目となるハリソン三世は武闘派で勇猛果敢な人物。真っ先に前線に槍をもってジャスパー将軍目指して自ら道を切り開きながら進んでいきました。でも同時に飛んでくる五本の矢を避け切ることはできず一本が肩を貫きました。ジャスパー将軍は体制を整え反撃しましたがハリソン三世は陛下夫妻しか知らない隠し扉に消えて一命は取り留めたそうです」
「では国王が巻き返して収まったのですか?」
「残念ながら国王は肩の傷から感染症を発症し高熱が続き亡くなったのです」
「でもあの国の魔法使いは治療魔法も優れているはず」
「そうです。三十年ほど前でも治療魔法もトップレベルの位置にあり近衛騎士と同席していれば間に合ったと聞いています。傷はすぐに塞いでしまえば感染症も起きなかったとの教訓はその後のハンド―ラ国での教訓になっています」
「そうですか」
「その後ジャスパー将軍は王宮軍の魔法使い部隊の攻撃で近衛軍との挟み撃ちにあい壊滅しました。この時からハンド―ラ国の軍と魔法使いの両部隊の連携攻撃が始まりました。ジャスパー将軍は敗戦がわかると自決の道を選んだために取り調べはできていません。家族も逃げてしまっていて消息不明です」
「だが、出身地はハンド―ラ国ノーラだとわかった。ノーラでのジャスパー将軍の評判は良くクーデターの動機は不明だが、おおよそのみんなの予想で間違いない。ノーラ自体もハンド―ラに攻め込まれ強制合併された国の一部だったからだ」
「ジャスパー将軍の家族が被害に合ってとかでしょうか?」
「本人が他界しているのでわからないがそのあたりで間違いないだろう」
「、、、最初の話に戻りますが、ロレンツィオ様の事件にもハンド―ラ国が関係あるとかでしょうか?」
「そうですね。私もアンドレアと同意見です。フルナール国の裏切りのクーデターも首謀者はハンド―ラ国出身です。ハンド―ラ国は強いが不穏分子もかなり抱えているということでしょうか?」
「お前たち二人に話してよかったぞ!なあ宰相!」
「陛下のご判断は確かでした。嬉しいですな。陛下。勝手ながらルカが継いでくれるなら教え甲斐があります」
陛下と宰相が盛り上がってしまっている。陛下の跡を継ぐのが私なら宰相の跡を継ぐのがルカってことで進めていくのだろうな、この二人は。
「でもそんな噂はまったくなかったですよね」
「上手な情報統制と呼んで差し支えないかと思います。陛下と私が気が付いたのも四百七十年の後半から国王が公の場に現れないことに気がついてフルナール国に情報員を飛ばして調査させたから分かったことです」
「それで王宮はいつ取り返したのですか?」
「現国王のラファエル二世陛下が見張りの兵の隙をついてクーデター討伐を指揮し準備していったのです。クーデターの兵は金にも弱いのでうまく買収も進めクーデターの兵の三分の一を買収した時点で決起しクーデターの首謀者を取り押さえてジャン国王を解放しました。でもジャン国王はかなり衰弱しておりそれから一か月も生きられなかったとのこと」
「病死って点は間違っていないのですね」
「公式発表の病死はあっていますが、そこまでの本当の経緯は完全に隠されております」
「ここからが本題じゃ」
陛下が改めて語気を強めた。
「クーデターの首謀者はどんな人物だと思う?」
「反王派の筆頭で武力に長けた人物でカリスマ性も兼ね備えた感じに思えますが」
「なかなかに優秀な人物だが、その人物の出身を調査して分かった事がある。クーデターの十年前にハンド―ラ国から家族全員で引っ越して来ていたのだ」
「ハンド―ラ国とずっと繋がっていたのですか?」
「その証拠はなにもないのだ。家族全員なにも証拠がない。クーデター後は家族全員処刑されたが誰もハンド―ラとの事は十年前までの情報しか持っていなかった」
「動機もわからずじまいですか?」
「もちろんハンド―ラの出身地まで情報員をやったが"仲の良い家族"でしたくらいしかわからないのだ」
「なにかモヤモヤします」
「みんな一緒だ」
「次はハンド―ラ国で起きた内乱についてです。イートス歴四百六十八年に王宮内で内乱がおきました。首謀者は国内一と言われる武闘派のジャスパー将軍が決起し軍の半分がクーデター軍にまわっていたために内乱は王宮内ではすまずに王宮まわりの駐屯地にも戦火は広がり王宮まわりは火事も発生し大変な被害になりました」
「、、、」
「当時のハンド―ラ国五代目となるハリソン三世は武闘派で勇猛果敢な人物。真っ先に前線に槍をもってジャスパー将軍目指して自ら道を切り開きながら進んでいきました。でも同時に飛んでくる五本の矢を避け切ることはできず一本が肩を貫きました。ジャスパー将軍は体制を整え反撃しましたがハリソン三世は陛下夫妻しか知らない隠し扉に消えて一命は取り留めたそうです」
「では国王が巻き返して収まったのですか?」
「残念ながら国王は肩の傷から感染症を発症し高熱が続き亡くなったのです」
「でもあの国の魔法使いは治療魔法も優れているはず」
「そうです。三十年ほど前でも治療魔法もトップレベルの位置にあり近衛騎士と同席していれば間に合ったと聞いています。傷はすぐに塞いでしまえば感染症も起きなかったとの教訓はその後のハンド―ラ国での教訓になっています」
「そうですか」
「その後ジャスパー将軍は王宮軍の魔法使い部隊の攻撃で近衛軍との挟み撃ちにあい壊滅しました。この時からハンド―ラ国の軍と魔法使いの両部隊の連携攻撃が始まりました。ジャスパー将軍は敗戦がわかると自決の道を選んだために取り調べはできていません。家族も逃げてしまっていて消息不明です」
「だが、出身地はハンド―ラ国ノーラだとわかった。ノーラでのジャスパー将軍の評判は良くクーデターの動機は不明だが、おおよそのみんなの予想で間違いない。ノーラ自体もハンド―ラに攻め込まれ強制合併された国の一部だったからだ」
「ジャスパー将軍の家族が被害に合ってとかでしょうか?」
「本人が他界しているのでわからないがそのあたりで間違いないだろう」
「、、、最初の話に戻りますが、ロレンツィオ様の事件にもハンド―ラ国が関係あるとかでしょうか?」
「そうですね。私もアンドレアと同意見です。フルナール国の裏切りのクーデターも首謀者はハンド―ラ国出身です。ハンド―ラ国は強いが不穏分子もかなり抱えているということでしょうか?」
「お前たち二人に話してよかったぞ!なあ宰相!」
「陛下のご判断は確かでした。嬉しいですな。陛下。勝手ながらルカが継いでくれるなら教え甲斐があります」
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