ボールド国年代記 史上初3D作戦誕生で世界は平和になる?

虎徹周磨

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ハンド―ラ国の五年前の決断

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食堂では母上と姉たちが出迎えてくれた。ルカの母親と妹も招待されていた。できる話とできない話があるので会話も多少手間取ったが陛下が上手くカバーしてくれた。国家機密の話は話題にできないからな。私の姉どもは私の結婚相手のフルナールのアンナ王女の情報を次から次へと教えてくれた。ルカの妹はまだ無邪気で王宮での食事に感激しルカにべったりとくっついてお兄ちゃんの話に聞き入っている。ルカの母親はテーブルマナーに手間取った感じはするが、給仕のものがサポートするので問題なく楽しんでいる。



食事後に改めて陛下にお礼を伝えると食事会を考えたのは母上だった。昨日の夜分に早馬が到着したので母上が父上に確認して、すぐに宰相にルカの家に朝一で伝えるように伝えたのだと聞いた。母上にお礼に行くと”女は待ってばかりでしょ。こんなことでもしないとみんなに会えないからね”と笑顔で答えられた。男は考えが及ばないか。


日が暮れるまでにはセントアイに戻りたいので二時過ぎには出発の予定だ。私は家族とも挨拶を済ませたのでいいのだが、ルカは妹に手を焼いていた。お兄ちゃんから離れないのだ。母親がなだめているのだが、”もう少しいいでしょお兄ちゃん!”で離れない。離れてくれない。もう少しで出発したいのだが・・・姉たちにすがるか。


姉たちはお菓子をいっぱい持って現れた。お姉ちゃんたちと王宮を散歩しよう。お菓子もたくさんあげるからね。お兄ちゃんはお仕事で隣の国までいくから頑張ってしてあげて。上手いもんだな姉たちは。ルカは解放されくっつき虫の妹は姉たちにくっついてどこかに行ってしまった。ルカの母親はしきりに頭を下げていたが、夕方には自宅に送らせるのでもう引き上げてもらって大丈夫と説明して帰っていただいた。ルカからは”ありがとうございます。助かりました”とお礼をもらった。気にしなくていい。



ルカ、セントアイに戻ろう!五年以内に国の存亡をかけた戦いが待っている。



日暮れ前にはセントアイに戻ることができた。アーロ殿下に挨拶にいく。父上と宰相に伝えて、父上からハンド―ラ国王への親書が届く旨を説明した。フルナールも巻き込んで三国で戦ってはどうかの案にアーロ殿下は賛成した。陛下と宰相はどう判断されるかだ。



「アンドレア殿下、別ですが現在検証中の魔法があります。完成するまで公開はできないのですが、どのようなものかだけでも参考意見をもらいたくてお話しします。二つありまして一つが地中に潜る魔法です。あらかじめ決めた場所に潜って敵兵の動きを察知する魔法です。空中にとどまって偵察するピーサレフがもしも見つけられてしまった場合の代替え案です。もう一つはハンド―ラの大魔法使いマクシミリアンのみが可能だった召喚獣の魔法です。マクシミリアンは三つの召喚獣を操ることができたのですが、誰も引き継ぐことができなかった。」
「ピーサレフの代替え案はいいと思います。できればピーサレフと並行して使えることができればピーサレフがより一層バレにくくなりますね。召喚獣は本当にできた魔法使いがいらっしゃったのですね。子供の頃に聞いた空想の世界の話だと思っていました」
「召喚獣は正直私も信じられていないのは本当です。しかしながら国としての公式な記録に載っているので本当なのです。魔法使いの精鋭部隊がわずかな資料をもとに再現を試みています」
「ボールドからも魔法使いの精鋭と魔術に詳しいものを集めます」
「よろしくお願いいたします」



訓練場に戻ると我が兵士たちから声がかかる。嬉しいのは最終日にはハンド―ラとの模擬戦を実施して勝ってみせると皆が私に宣言する。ではこちらも最終日に合わせ北の超大国との決戦について説明する準備をしておこう。今晩はここで一緒に夕食にする。


夕食のあとにアロルド王宮軍隊長とラウラウィード小隊長を呼んでルカと四人で打ち合わせをする。ワインと果実水とつまみとフルーツなど旬の美味しい物を贅沢に手配した。それだけの用意をするだけの話があるのだ。
「一旦王宮に戻り陛下と宰相に報告を申し上げた。内容は昨日アーロ殿下からお聞きした内容だ。五年前に北の超大国から親書が届いたのです。内容は一方的でハンド―ラの東半分を金銭と銀山一つで渡せとのことでした。南に進出するためです」
すかさずアロルド隊長から声があがる。
「それでは次に来るのが我が国ではありませんか?」
「そうです。ハンド―ラのサイラス三世陛下も悩んでおられました。陛下自信も明け渡すつもりは先代に立てる顔がないのでできるわけがないと、それとハンド―ラをピンチに追い込み自分らだけがもらうものもらって知らない顔もできるわけがない。陛下の決断は十年で東地区を明け渡すと回答した」
「それでは我がボールドは!」
「最後まで聞いてほしい。含みのあっての十年だ。明け渡すまでに十年かかると時間を稼いでおいてそれまでに新しい戦術や技術を開発すると決めて必死に陛下は努力をされていたわけだ。記憶に新しいハンド―ラの反乱軍とボールドへの侵入をハンド―ラは必死に止めて国王が謝罪までした。それで国家機密魔法を五つボールドに提供した。これが何を意味するか?」



アロルド隊長がゆっくりと手を挙げた。


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