ボールド国年代記 史上初3D作戦誕生で世界は平和になる?

虎徹周磨

文字の大きさ
47 / 81

皇太子の苦悩

しおりを挟む
アンナ王女への手紙を書こうと朝も早く起こしてもらって机に向かうが、弓の訓練のほうが簡単だと思う私は文章苦手?でもしかし、いやいや(表現おかしいだろ自分)頭の中の文章が文字にできないのはおかしいのだろうか?書いては消しては繰り返してはいるうちに夜は明け眩しくなってくる。気がつけば朝食の時間と告げられた。手紙の一ページの中盤にも差し掛かることのできない僅かな文字。いやはやこれが一番の難敵ではなかろうか。


訓練する兵士には十分な朝食をいただき合同訓練の訓練場まで移動するが、なにやら騒がしい。理由を兵に聞くとフルナールも参加するらしい。正式にハンド―ラが発表するまで自由時間で待機するように案内があったようだ。それならアーロ殿下に会ってくるとするか。


「アーロ殿下。フルナールから返事を頂けたのでしょうか?」
「アンドレア殿下へボールドから早馬が来ていたぞ。その文書だ」
「ありがとうございます。では、思っていた内容ですね」
「思っていた内容とは?」
「フルナールの合同訓練参加に加え国としての全面的な協力です。選択肢はありませんでしたのでこうなりますね」
「なぜそうなる?」
「仮にですが、最後まで聞いてください。ハンド―ラが東地区を明け渡す。北の超大国が南下する。ボールドが滅ぶ。ボールド取れるならフルナールも取れる。フルナールが滅ぶ。ハンド―ラが半分の領土になったなら敵ではないなと判断し北へ向かいハンド―ラも滅ぶ。領土が百五十パーセントになり三国の富も手に入れ、手のつけられない北出身の超大国にのし上がることになります」
「殿下のおっしゃる通りです。ゾッとしました。十分にありえます」


「最も厳しい状況を想定するとどの国も対抗できなくなる国になってしまうとルカと話していて気がつきました。私個人としては妻がフルナールの第一王女ですので参加してもらってホッとはしています」
「そうでしたか。おめでとうございます!」
「ありがとうございます。王女への手紙の一通も書けていません。これでも毎晩少しでも書いているのですが、本当に困っています」
「お気持ち十分にわかります。身分に縛られて恋愛できないので異性への対応は困りますね」
「ええ・・・」



午前中は自由時間になったので兵士は自主訓練に入っている。人気があるのは司令塔の魔法=ピーサレフと連絡の魔法=ユスポの訓練を抽選で当たった兵士が上空に上り偵察の威力を経験していた。一度でも上空の景色を見ることができると地上の兵士としている時もどのように見られているか意識することができるので、動きが変わっていく。警戒が強くなり動作にも俊敏さが見られる。


私もラウラに頼んで五種類の魔法を教えてもらう。実践で私が使うことはないが知っているのと知らないのでは視野が違うので少しでも経験も情報も集めておきたい。隣でルカはメモに忙しい。ルカは魔法を習っていないので使えないが、手本の覚書のようなものを考えて作成したいそうだ。


昼食後にハンド―ラからの発表があると聞いたのでルカとアロルド隊長とのんびり昼食をもらって雑談になっていた。兵士たちもリラックスしてハンド―ラとの交流も進んでいると聞く。週末は夕食でお酒を提供する晩餐会を開く予定だ。アーロ殿下からも期待してください。楽しむときは楽しむハンド―ラを見てくださいと声をかけられている。我が国からも名物の美味しいものを提供する予定だ。



アーロ殿下と宰相のあとに入ってきたのはサイラス三世国王陛下でハンド―ラの兵士が一斉に頭を下げるのでボールドの兵士も右に習う。
「ボールドのアンドレア殿下に王宮軍の諸君、頭を上げて座ってくれ。わしから説明いたす。ハンド―ラの兵士も」
「おす!」
「この合同訓練にフルナール国も参加すると連絡がフルナール国王ラファエル二世からの親書でもらった。この件に関してはボールドからの働きかけがありフルナールも参加しての訓練になる。諸君に重大な発表があるがフルナールの王宮軍が到着後にする。それまではボールドの諸君とハンド―ラの諸君一緒に切磋琢磨して立体作戦を磨いてくれ」
「おす!承知いたしました」



アーロ殿下からこちらへと呼ばれたのでルカと一緒に移動する。個室に移動するとハンド―ラのサイラス陛下が座っておられた。宰相のアーサー殿もお見えになる。
「アンドレア殿下とルカ殿は五年前の北の超大国からの親書の件はご存じですな」
「はい承知しております」
「フルナールの到着時にノア皇太子殿下も到着されるはずなので三人の皇太子に説明をしていただこうかと話していたのだが・・・どう思われますか?」



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

盾の間違った使い方

KeyBow
ファンタジー
その日は快晴で、DIY日和だった。 まさかあんな形で日常が終わるだなんて、誰に想像できただろうか。 マンションの屋上から落ちてきた女子高生と、運が悪く――いや、悪すぎることに激突して、俺は死んだはずだった。 しかし、当たった次の瞬間。 気がつけば、今にも動き出しそうなドラゴンの骨の前にいた。 周囲は白骨死体だらけ。 慌てて武器になりそうなものを探すが、剣はすべて折れ曲がり、鎧は胸に大穴が空いたりひしゃげたりしている。 仏様から脱がすのは、物理的にも気持ち的にも無理だった。 ここは―― 多分、ボス部屋。 しかもこの部屋には入り口しかなく、本来ドラゴンを倒すために進んできた道を、逆進行するしかなかった。 与えられた能力は、現代日本の商品を異世界に取り寄せる 【異世界ショッピング】。 一見チートだが、完成された日用品も、人が口にできる食べ物も飲料水もない。買えるのは素材と道具、作業関連品、農作業関連の品や種、苗等だ。 魔物を倒して魔石をポイントに換えなければ、 水一滴すら買えない。 ダンジョン最奥スタートの、ハード・・・どころか鬼モードだった。 そんな中、盾だけが違った。 傷はあっても、バンドの残った盾はいくつも使えた。 両手に円盾、背中に大盾、そして両肩に装着したL字型とスパイク付きのそれは、俺をリアルザクに仕立てた。 盾で殴り 盾で守り 腹が減れば・・・盾で焼く。 フライパン代わりにし、竈の一部にし、用途は盛大に間違っているが、生きるためには、それが正解だった。 ボス部屋手前のセーフエリアを拠点に、俺はひとりダンジョンを生き延びていく。 ――そんなある日。 聞こえるはずのない女性の悲鳴が、ボス部屋から響いた。 盾のまちがった使い方から始まる異世界サバイバル、ここに開幕。 ​【AIの使用について】 本作は執筆補助ツールとして生成AIを使用しています。 主な用途は「誤字脱字のチェック」「表現の推敲」「壁打ち(アイデア出しの補助)」です。 ストーリー構成および本文の執筆は作者自身が行っております。

貧弱の英雄

カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。 貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。 自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる―― ※修正要請のコメントは対処後に削除します。

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

【完結】おじいちゃんは元勇者

三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話… 親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。 エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…

処理中です...