ボールド国年代記 史上初3D作戦誕生で世界は平和になる?

虎徹周磨

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協力国

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俺の急を要する任務は偽情報の発信でチルティ軍を手玉に取ることだ。
フルナールの国王陛下である我が父の到着を待ちながらチルティ軍には再三偽情報を発信した。



前回と前々回と騙しているがまだ信用はあるみたいだ。
さすがに三回目以降は無理だろうが、今度はチルティの国王陛下が目標だ。
一気に進めてしまえば問題ない。


父上がドナガガの町に到着した。
父上の仕事はチルティの国王との交渉にあたるため。
そこまでは守備隊の敷地でのんびり戦闘訓練を見学してもらう。



「ピエール。チルティはいつ攻めてくる? 」
「明日か明後日かでしょう」
「楽しみにワイン飲んで待っているぞ」
「たまには暇にしてください、陛下」



偽情報を流し続けた。
フルナールは壊滅寸前だ、国王に息子たちも才能がない、王宮軍も腐りきっていると。
チルティは信じて先発隊と第二陣が到着してフルナールの首都陥落は間違いないと思ってドナガガに移動してくる。


明日の朝に到着するように促して今日は八時に就寝四時起床で迎え撃つ。
前回と違うのは今回の作戦は国王を捕虜にすること。



何も疑わないチルティ軍は国王を連れて朝の四時半過ぎに到着した。
「よう、連絡係か? 」
「おはよう。五百連れてきたか? 」
「そうよ。陛下もご一緒だ」
「そうか。いよいよフルナールも終わりだな」
「よろしく」



五百の兵と国王が守備隊の敷地に入った。
門が静かに閉められる。
「かかれ!!!! 」



敷地内の三百六十度の方角から潜んでいた兵が現れる。
今回の指令は全員捕虜だ。
抵抗するものは殺せ。



チルティ軍の足元に牽制の矢が放たれた。
長槍部隊が弓兵部隊と交代して後ろから入れ替わる。
魔法使い部隊は上空で待機。
五百の兵と国王に逃げる隙間はなかった。



いよいよ陛下の登場だ。
「チルティ軍に告ぐ。完全に包囲されている。抵抗するものは死んでもらう。武器を足もとに置いて降伏せよ。ここにおられるのはフルナールのラファエル二世陛下だ。陛下からのお話しを聞け」
「ラファエル二世だ。チルティの国王アンドレイよ。儂と二人で話をせんか? 決して悪い話ではないぞ。チルティの先発隊と第二陣は我が息子ピエールの作戦によって殲滅した。アンドレイよ、すぐにきてくれんか? 」



沈黙の一分間が過ぎたころ。
「ラファエル二世。今行く。武器を足元に置け。皆の者、抵抗するな」



一人の男が歩いてくる。
この人がアンドレイ陛下か。


陛下二人が守備隊の部屋に入っていった。
チルティの兵を座らせて武装解除を終わらせて、五十人ずつ十のグループにして見張りをつけて陛下の交渉の結果を待つことにした。



待つこと三十分。
陛下お二人が戻ってきて話を始めた。
最初にチルティのアンドレイ陛下。
「皆の者、チルティはフルナールへ協力することにする。サザンギオンの命令には従わない。わかったか」
「はい」



我が陛下が続く。
「チルティの協力により、ここにいる兵士は合同軍となる。南のサザンギオンと北のルーシアの脅威を無くして生き抜くために協力する。皆の一人一人の力を貸してくれ。勝ち抜くぞ!!!!!! 」
「おう!!!!!! 」



早馬が忙しくなった。
俺はセントアイにいる兄への報告・連絡・相談で、父上はハンド―ラ陛下とボールド陛下との今後の作戦に集中する。


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