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轟譜剣導高校編・1
186話 轟譜のプレリュード
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186話 轟譜のプレリュード
いやあ…着いた!ここが新潟だね!都会だあ!
にしてもハルボーさあ……こんな電車があるなら予定より早めに出なくてよかったじゃーん!!
あはは…すっかり忘れてた。アンデターミナルの存在を思い出したの昨日の夜なんだよ。
まさかハルボー、予約してたから寝られなかった感じ?
……それも、ある。
ふぅん。ま、いいや!アッチには関係なーい!
……都会、であれば強者も多数……ふふ。うふふふふ
かすみん少し怖いよ~。
……ごめんなさい。けれどその……
早く立会ってみたくて落ち着かない?
ええ。
だよねー。かすみんって剣のことばっか。
けどまあ、そういうところも大好きだよ!
あかりん…わたくしもです。
ねえ春途くん。ホテルの時間、大丈夫ですか?
ん?ああ、もう少しあるけど。どこか行くか?
ではカフェに行きたいです。……みなさんご一緒でしたね。ではまた別の機会に。
ねえ春。
なんだ?冥
昨夜寝つけなかったのって夕菜さんと2人だったから……じゃないよね?
は、はあ?!いや、えっとだな……
わかるからいいよ、言わなくても。寝たんでしょ。
隣でだ!その誤解をうむ言い方やめてくれよ!
わーお。ハルボーほんとに2人でいたんだー!
あかりん、やめてあげて。春途さんも男の子なんですよ。
それもそっかー!…あ!かすみんあれ見たい!プラネタリウム!いこいこー!
あっ、ちょ、ちょっとあかりん……すみません春途さん。行って参ります。
あっ…ちょっと!!2時間後に駅に集合してくれよー!…………行っちゃったか。俺たちはどうする?
唯我は春途さ―――
唯我が言い切る前に心桜が手で口を塞ぎ、耳打ちをした。
うーん……なら仕方ありませんね。
心桜さん、共に行きましょう!ゲームセンターへ!
はい!ではでは春途先輩!!行ってきます!
握りしめた手を天に掲げ
春途へ何かを伝えようとしている心桜。
俺にはわかる。「お膳立てさせていただきました!
ファイトですよ!」みたいな声も聞こえた…。
な~んか気を遣われた気がする。
…まあせっかくだし。行くか、カフェ。
…!はい!
そうしてこうして俺と夕菜は新潟へ着いて早々に観光を始めた。
なあ、新潟なんだし温泉とか行かなくていいのか?
温泉は……この子がいますので。
ああ……そういえばそうだった。なら温泉はダメだな。
すみません。
いや、いいんだよ。
俺だって夕菜が嫌がること、したくないし。
春途くん……!あそこのカフェに入ってみたいです。
よし、そこに入ろうか。
入ったカフェは「カフェレストラン チク」。
毎度思うことだけど変な名前の店が多いよな、俺たちが入る店は。
いらっしゃいませー!ああっ!?
もしや天神高校剣導部のみなさまでしょうか!
そうだけど…君は?
わたしは轟譜剣導高校2年の風道姫奈(かぜみちひめな)と言います!全国大会、見てました!
そうか。ありがとうな。なんて呼べばいい?
姫奈でお願いします!席にご案内しますね。あわわ…わたしったら仕事中なの忘れてました………。
サファイアのような蒼い瞳とどこまでもを覆う森を彷彿とさせる深緑色の長髪を持ち、それを三つ編みツインテールにまとめている低身長の少女はどこか落ち着かない様子で案内を始めた。
ご注文はそちらのタッチパネルでとなっております。ごゆっくりどうぞ。
…どれどれ。
ほんとにタッチパネルなんだな!すごい!
ねえ春途くん。伝票立てに何か入っていませんか?
ん?…ほんとだ。どれどれ……
「1時間後にチクの前に来てください。姫奈」
どうする?会うか?
会うだけ、会ってみましょう。
了解だ。俺はオムライスにするよ。夕菜は決めたか?
え、えっと……五目ラーメンにします。
ここをこうして、と。よし、注文完了だ。あとは少し待っていよう。
ですね。
俺と夕菜はいつも通りの会話をしながら待っていると20分くらいでごはんが運ばれてきた。
おぉ…!うまそう!
美味しそうですね!
いただきます!
おっ、この卵フワフワで美味い!
五目ラーメンも美味しいです!
朝ごはんを抜いていたこともあってか20分くらいで食べ終わり、水を飲みながら少し話して1時間経過したところで会計を済ませて店の外へ出た。
………遅いです。
すまん、遅れた。それで?
いきなり呼びつけてどうしたんだよ。
ねぇね。ねぇねとは話したの?
は?(さっきまでの姫奈じゃない……?
どういうことだ……。)
優勝したんですよね?天神って。だからいろいろな高校から、剣導高校から招待される。
何が言いたい
ねぇねとは話したかってきいてます。
答えてください。
まずそのねぇねって誰だよ。
風道……これで理解りませんか?ならいいです人違いでした。
…ハッピーミル
ご存知でしたか。そうです。ハッピーミル、風道ふうこそがわたしのねぇねです。
そうかよ。だったらまあ、会ったことすらないな。
そうですか。……用件はこれで終わりです。
失礼します。
春途くん……
気にするなよ。何か事情があるんだろ。
神住と明音
プラネタリウム綺麗だったねー!!
だね。こんな時間が訪れるなんて
思ってもいなかったから嬉しい。
ノンノン!訪れた…じゃなくて、アッチたちから近づいたんだよ!掴み取ったの!いい?
ええ。そうかもね。……ねえあかりん。あかりんはわたくしが魔導だと知っても尚、仲良くしてくれているよね。なんでなの?
はあ?アッチからしてみれば魔導でもヒトでもみんな同じなの!寧ろそういう難しいこと、アッチわかんない!
そういう子だもんね、あかりんは。
かすみんはどうなのさー?アッチが化け物だった、とかなら仲良くしないのー?
する!絶対離さない!
ほらやっぱり。かすみんもこっち側の人間なんだよ。わかったならラーメンでも食べにいこ!時間なくなっちゃう!
それもそうね。ええ、行きましょう。
冥果とムノルは
みんなペアで行きたいところに行ってる……私は。
(ボクは構わないけどなー。
冥果と一緒ならどこでもー。)
ムノルはさ、その…
朋美さんに再会したらどうするの?
(今度こそちゃんとお別れするかなー。)
え……さっきのは冗談じゃなかったの?
(そんな訳ないじゃないかー。冥果を傷つける嘘は
ボク、ぜっっったいに吐かないからねー!)
……そんなに私が…好きなの?
(だから毎日言ってるじゃーん。大好きだよー!)
私って結構重いよ?それでも好きって言える?
(うん!)
あっそ。……じゃあ時間まで私の用事につきあってもらうんだから。今さら音をあげても聞いてあげないよ。
(ドンと来なよー!)
ふふっ、それじゃあまずは―――
心桜と唯我は
ゲームセンター!楽しかったですね!!!
そうですね。……てっきり心桜さんはそういうのに疎いタイプだと思っていました。
そういうの?ゲームは好きですよ?
あーえっと、春途さんの方ですよ。
あーそっちですね!あはは…はい。私がそういうのに疎いのは事実です。そんな疎い私でも、あれくらいは理解りますって!
そういうものなんですかね。
たぶん!…ところで。
春途先輩の周りには綺麗な人がたくさんいますよね?
ですね。それがどうしました?
唯我さんもいつも一緒にいますけど、どうしてですか?
……唯我は春途さんが大好きなんです。
唯我が唯我のままでいてもいいって、そう教えてくれた春途さんが大好きなんです。
あ!す、すみません!そうとは知らずに私ってば……
いいんですよ。唯我は唯我のまま、春途さんへアタックし続けますから!
唯我さん…!はい!応援してます!!!
あれ?心桜さんは違うんですか?
はい?なにがです?
違うならそれでいいです。あっ!
アクセサリーに興味はありますか?
はい!あそこのお店ですか?見に行きましょう!さあさあ!
そして集合時間になった
ハルボーおまたー!!って、あれれ?どしたん?
ああ…ちょっとな。
春途は
カフェであったことをみんなに説明することにした。
え?轟譜の生徒がカフェで働いてたの?それで別の属性の最強についてきかれた、と。
ああ。風の最強、風道ふう。けどそんなやつとは会ってないからな、それで話は終わったよ。
それでその風道ふうってやつの妹が轟譜の2年でカフェで働いている姫奈なんだよ。接客態度と素の性格が別人レベルで違くて……
違くて?
…なんか前の唯我に似てる気がする。
ええ!?そ、そうなんですか?
なんか無理してるっぽさがな。素があれなんだったら接客は向かなそうだし。というか姉妹だったら直接会えばいいだろ?なぜ会わないんだ?
なにか、事情があるのかもしれませんね。
ああ。
では春途さんはどうしたいのですか?
俺は……もう一度、会って話がしたい。
ふふ。ではチェックインはわたくしがしておきます。今すぐ向かってください。
はい?いやでも……
そーそー!アッチもやる!だからリーダーはリーダーらしくエゴ全快で動いてみなって!
明音まで……ああ!いってくる!
俺は再びチクへと向かった。
待ってろよ姫奈!理解るまで話をしてやる!
その頃、姫奈は
……はぁ。あんなこと言ってもなにも変わらないって理解しているのに。
正直、優勝者に会えたのは運命だと思った。淵底くんを介してねぇねと話せたり…なんて思っていた。けどまだ会っていないみたい。
……それだけであんな言い方しちゃった……
あぁあ…わたしって酷いなあ……接客もキツいし、もう辞めちゃおうかな。バイトも剣導も。
それは勿体ないだろ。
………淵底くんになにが理解るの?
わからないよ。
だったら口挟まないで。
淵底くんには関係ないでしょ?
関係ならある。おまえは俺を頼ろうとした。
勿論、優勝って肩書きに頼ったんだろうけど
その縁があった。同じ競技の選手が
引退するかもって時に関係ないで済ませることなんてできるわけないだろ!
うるさい!たったそれだけ!
……それだけの関係なら無いに等しい。
もう関わらないで。……それじゃ。
あっ、待ってくれ!!そ、そうだ!立会しようぜ!俺が勝ったら話を聞いてもらう!
……わたしが勝ったら?
不必要に関わらない。どうだ?やるか?
……2先くらいならいい。
…!
そうか!よし、やろう!
姫奈はなんていうか……
速くて鋭くてそれでいて脆くあった。
まるで傷つきたいと望んでいるみたいに。
はっ!やっ!!ていっ!!いい加減堕ちて。らああ…!
キンッ!
そりゃ無理な相談だな。俺だって姫奈に誤解してほしくないから。やああっ!
ガキッ!
はぁ…はぁ……優勝者の肩書きは飾りじゃないみたいね。
そりゃどうも。姫奈だって強いじゃないか。こと攻撃においては神住さんと並ぶほどだ。
引っ掛かる言い方ね。
(なに?知った気でつらつらと…!)
ああ。剣導高校に通っているにしては守備が薄い気がしてな。……言っておくが、負けたがりは斬りたくない。
な…!そんなこと…ない!(負けたがり………はは、そうかも。負けたら…斬られたら終わる。終わることができる。)
わたしにはねぇねがいる。ねぇねは口数が少なくて冷たい印象を持つ人も多かった。けれどわたしは知っている。ねぇねは冷たくなんかない。ねぇねはわたしと一緒にいてくれた。…そう、あの日までは。
去年の夏。7/14日に、ねぇねは家を出ていった。
初めは遊びに行くのかと思っていたけどいつになっても帰ってこない。メッセージを送ろうとしたらブロックされていた。
ねぇね……
(動きに迷いが……ここだ!)せぇぇい!
封獣の太刀が姫奈の右足を襲う――。
…!?あ、危ない……!
姫奈はそれをはずし、刀剣を構え直した。
クソッ!……さすがに強いな……。
姫奈の剣は何の剣なんだ?
はい?なにそれ。
何のために剣を振ってるのかって聞いてるんだよ。
あぁ…それ。わたしはねぇねともう一度暮らすために剣を振ってる。これでいい?
ああ。じゅうぶんだ。……せぇぇぇぇい!!!
春途は封獣の太刀を左上段に構え、勢いづけて振り下ろした。
(これが優勝者の気迫……こんなの……こんなの………)
ザクッ!ズグ……ズググ!!
…がはっ!?
(な…なんだなんだ!?俺……刺されてる!?)
偽物じゃん。
姫奈は春途の振り下ろしが届くまでの数秒で春途の腹部を3回刺し貫いた。
ズブシャャャャャャ!!!
そしてそれを引き抜いた。
ぐ……おごぅ!?……ぐぇぇぇ……!(あ…つい……!体が熱い……これ………やばいかも……。)
淵底くん。お話したいと言ってたっけ。2先できなかった。だからまだ勝ってない。明日、轟譜に来て。
そこでもう一度立会をして、わたしが負けたら少しは話を聞いてあげる。
ま……まって………
……死なれても困る。ポッドへ運ぶ。
春途を担いでポッドのある医務室へと向かい春途を投入した。ほどなくして姫奈は医務室を出た。
痛い。……少し掠りました。
ねぇね……どこにいるの………
傷つき流血している右足を医務室からとったガーゼでおさえながら姫奈は轟譜を目指し歩きだした。
いやあ…着いた!ここが新潟だね!都会だあ!
にしてもハルボーさあ……こんな電車があるなら予定より早めに出なくてよかったじゃーん!!
あはは…すっかり忘れてた。アンデターミナルの存在を思い出したの昨日の夜なんだよ。
まさかハルボー、予約してたから寝られなかった感じ?
……それも、ある。
ふぅん。ま、いいや!アッチには関係なーい!
……都会、であれば強者も多数……ふふ。うふふふふ
かすみん少し怖いよ~。
……ごめんなさい。けれどその……
早く立会ってみたくて落ち着かない?
ええ。
だよねー。かすみんって剣のことばっか。
けどまあ、そういうところも大好きだよ!
あかりん…わたくしもです。
ねえ春途くん。ホテルの時間、大丈夫ですか?
ん?ああ、もう少しあるけど。どこか行くか?
ではカフェに行きたいです。……みなさんご一緒でしたね。ではまた別の機会に。
ねえ春。
なんだ?冥
昨夜寝つけなかったのって夕菜さんと2人だったから……じゃないよね?
は、はあ?!いや、えっとだな……
わかるからいいよ、言わなくても。寝たんでしょ。
隣でだ!その誤解をうむ言い方やめてくれよ!
わーお。ハルボーほんとに2人でいたんだー!
あかりん、やめてあげて。春途さんも男の子なんですよ。
それもそっかー!…あ!かすみんあれ見たい!プラネタリウム!いこいこー!
あっ、ちょ、ちょっとあかりん……すみません春途さん。行って参ります。
あっ…ちょっと!!2時間後に駅に集合してくれよー!…………行っちゃったか。俺たちはどうする?
唯我は春途さ―――
唯我が言い切る前に心桜が手で口を塞ぎ、耳打ちをした。
うーん……なら仕方ありませんね。
心桜さん、共に行きましょう!ゲームセンターへ!
はい!ではでは春途先輩!!行ってきます!
握りしめた手を天に掲げ
春途へ何かを伝えようとしている心桜。
俺にはわかる。「お膳立てさせていただきました!
ファイトですよ!」みたいな声も聞こえた…。
な~んか気を遣われた気がする。
…まあせっかくだし。行くか、カフェ。
…!はい!
そうしてこうして俺と夕菜は新潟へ着いて早々に観光を始めた。
なあ、新潟なんだし温泉とか行かなくていいのか?
温泉は……この子がいますので。
ああ……そういえばそうだった。なら温泉はダメだな。
すみません。
いや、いいんだよ。
俺だって夕菜が嫌がること、したくないし。
春途くん……!あそこのカフェに入ってみたいです。
よし、そこに入ろうか。
入ったカフェは「カフェレストラン チク」。
毎度思うことだけど変な名前の店が多いよな、俺たちが入る店は。
いらっしゃいませー!ああっ!?
もしや天神高校剣導部のみなさまでしょうか!
そうだけど…君は?
わたしは轟譜剣導高校2年の風道姫奈(かぜみちひめな)と言います!全国大会、見てました!
そうか。ありがとうな。なんて呼べばいい?
姫奈でお願いします!席にご案内しますね。あわわ…わたしったら仕事中なの忘れてました………。
サファイアのような蒼い瞳とどこまでもを覆う森を彷彿とさせる深緑色の長髪を持ち、それを三つ編みツインテールにまとめている低身長の少女はどこか落ち着かない様子で案内を始めた。
ご注文はそちらのタッチパネルでとなっております。ごゆっくりどうぞ。
…どれどれ。
ほんとにタッチパネルなんだな!すごい!
ねえ春途くん。伝票立てに何か入っていませんか?
ん?…ほんとだ。どれどれ……
「1時間後にチクの前に来てください。姫奈」
どうする?会うか?
会うだけ、会ってみましょう。
了解だ。俺はオムライスにするよ。夕菜は決めたか?
え、えっと……五目ラーメンにします。
ここをこうして、と。よし、注文完了だ。あとは少し待っていよう。
ですね。
俺と夕菜はいつも通りの会話をしながら待っていると20分くらいでごはんが運ばれてきた。
おぉ…!うまそう!
美味しそうですね!
いただきます!
おっ、この卵フワフワで美味い!
五目ラーメンも美味しいです!
朝ごはんを抜いていたこともあってか20分くらいで食べ終わり、水を飲みながら少し話して1時間経過したところで会計を済ませて店の外へ出た。
………遅いです。
すまん、遅れた。それで?
いきなり呼びつけてどうしたんだよ。
ねぇね。ねぇねとは話したの?
は?(さっきまでの姫奈じゃない……?
どういうことだ……。)
優勝したんですよね?天神って。だからいろいろな高校から、剣導高校から招待される。
何が言いたい
ねぇねとは話したかってきいてます。
答えてください。
まずそのねぇねって誰だよ。
風道……これで理解りませんか?ならいいです人違いでした。
…ハッピーミル
ご存知でしたか。そうです。ハッピーミル、風道ふうこそがわたしのねぇねです。
そうかよ。だったらまあ、会ったことすらないな。
そうですか。……用件はこれで終わりです。
失礼します。
春途くん……
気にするなよ。何か事情があるんだろ。
神住と明音
プラネタリウム綺麗だったねー!!
だね。こんな時間が訪れるなんて
思ってもいなかったから嬉しい。
ノンノン!訪れた…じゃなくて、アッチたちから近づいたんだよ!掴み取ったの!いい?
ええ。そうかもね。……ねえあかりん。あかりんはわたくしが魔導だと知っても尚、仲良くしてくれているよね。なんでなの?
はあ?アッチからしてみれば魔導でもヒトでもみんな同じなの!寧ろそういう難しいこと、アッチわかんない!
そういう子だもんね、あかりんは。
かすみんはどうなのさー?アッチが化け物だった、とかなら仲良くしないのー?
する!絶対離さない!
ほらやっぱり。かすみんもこっち側の人間なんだよ。わかったならラーメンでも食べにいこ!時間なくなっちゃう!
それもそうね。ええ、行きましょう。
冥果とムノルは
みんなペアで行きたいところに行ってる……私は。
(ボクは構わないけどなー。
冥果と一緒ならどこでもー。)
ムノルはさ、その…
朋美さんに再会したらどうするの?
(今度こそちゃんとお別れするかなー。)
え……さっきのは冗談じゃなかったの?
(そんな訳ないじゃないかー。冥果を傷つける嘘は
ボク、ぜっっったいに吐かないからねー!)
……そんなに私が…好きなの?
(だから毎日言ってるじゃーん。大好きだよー!)
私って結構重いよ?それでも好きって言える?
(うん!)
あっそ。……じゃあ時間まで私の用事につきあってもらうんだから。今さら音をあげても聞いてあげないよ。
(ドンと来なよー!)
ふふっ、それじゃあまずは―――
心桜と唯我は
ゲームセンター!楽しかったですね!!!
そうですね。……てっきり心桜さんはそういうのに疎いタイプだと思っていました。
そういうの?ゲームは好きですよ?
あーえっと、春途さんの方ですよ。
あーそっちですね!あはは…はい。私がそういうのに疎いのは事実です。そんな疎い私でも、あれくらいは理解りますって!
そういうものなんですかね。
たぶん!…ところで。
春途先輩の周りには綺麗な人がたくさんいますよね?
ですね。それがどうしました?
唯我さんもいつも一緒にいますけど、どうしてですか?
……唯我は春途さんが大好きなんです。
唯我が唯我のままでいてもいいって、そう教えてくれた春途さんが大好きなんです。
あ!す、すみません!そうとは知らずに私ってば……
いいんですよ。唯我は唯我のまま、春途さんへアタックし続けますから!
唯我さん…!はい!応援してます!!!
あれ?心桜さんは違うんですか?
はい?なにがです?
違うならそれでいいです。あっ!
アクセサリーに興味はありますか?
はい!あそこのお店ですか?見に行きましょう!さあさあ!
そして集合時間になった
ハルボーおまたー!!って、あれれ?どしたん?
ああ…ちょっとな。
春途は
カフェであったことをみんなに説明することにした。
え?轟譜の生徒がカフェで働いてたの?それで別の属性の最強についてきかれた、と。
ああ。風の最強、風道ふう。けどそんなやつとは会ってないからな、それで話は終わったよ。
それでその風道ふうってやつの妹が轟譜の2年でカフェで働いている姫奈なんだよ。接客態度と素の性格が別人レベルで違くて……
違くて?
…なんか前の唯我に似てる気がする。
ええ!?そ、そうなんですか?
なんか無理してるっぽさがな。素があれなんだったら接客は向かなそうだし。というか姉妹だったら直接会えばいいだろ?なぜ会わないんだ?
なにか、事情があるのかもしれませんね。
ああ。
では春途さんはどうしたいのですか?
俺は……もう一度、会って話がしたい。
ふふ。ではチェックインはわたくしがしておきます。今すぐ向かってください。
はい?いやでも……
そーそー!アッチもやる!だからリーダーはリーダーらしくエゴ全快で動いてみなって!
明音まで……ああ!いってくる!
俺は再びチクへと向かった。
待ってろよ姫奈!理解るまで話をしてやる!
その頃、姫奈は
……はぁ。あんなこと言ってもなにも変わらないって理解しているのに。
正直、優勝者に会えたのは運命だと思った。淵底くんを介してねぇねと話せたり…なんて思っていた。けどまだ会っていないみたい。
……それだけであんな言い方しちゃった……
あぁあ…わたしって酷いなあ……接客もキツいし、もう辞めちゃおうかな。バイトも剣導も。
それは勿体ないだろ。
………淵底くんになにが理解るの?
わからないよ。
だったら口挟まないで。
淵底くんには関係ないでしょ?
関係ならある。おまえは俺を頼ろうとした。
勿論、優勝って肩書きに頼ったんだろうけど
その縁があった。同じ競技の選手が
引退するかもって時に関係ないで済ませることなんてできるわけないだろ!
うるさい!たったそれだけ!
……それだけの関係なら無いに等しい。
もう関わらないで。……それじゃ。
あっ、待ってくれ!!そ、そうだ!立会しようぜ!俺が勝ったら話を聞いてもらう!
……わたしが勝ったら?
不必要に関わらない。どうだ?やるか?
……2先くらいならいい。
…!
そうか!よし、やろう!
姫奈はなんていうか……
速くて鋭くてそれでいて脆くあった。
まるで傷つきたいと望んでいるみたいに。
はっ!やっ!!ていっ!!いい加減堕ちて。らああ…!
キンッ!
そりゃ無理な相談だな。俺だって姫奈に誤解してほしくないから。やああっ!
ガキッ!
はぁ…はぁ……優勝者の肩書きは飾りじゃないみたいね。
そりゃどうも。姫奈だって強いじゃないか。こと攻撃においては神住さんと並ぶほどだ。
引っ掛かる言い方ね。
(なに?知った気でつらつらと…!)
ああ。剣導高校に通っているにしては守備が薄い気がしてな。……言っておくが、負けたがりは斬りたくない。
な…!そんなこと…ない!(負けたがり………はは、そうかも。負けたら…斬られたら終わる。終わることができる。)
わたしにはねぇねがいる。ねぇねは口数が少なくて冷たい印象を持つ人も多かった。けれどわたしは知っている。ねぇねは冷たくなんかない。ねぇねはわたしと一緒にいてくれた。…そう、あの日までは。
去年の夏。7/14日に、ねぇねは家を出ていった。
初めは遊びに行くのかと思っていたけどいつになっても帰ってこない。メッセージを送ろうとしたらブロックされていた。
ねぇね……
(動きに迷いが……ここだ!)せぇぇい!
封獣の太刀が姫奈の右足を襲う――。
…!?あ、危ない……!
姫奈はそれをはずし、刀剣を構え直した。
クソッ!……さすがに強いな……。
姫奈の剣は何の剣なんだ?
はい?なにそれ。
何のために剣を振ってるのかって聞いてるんだよ。
あぁ…それ。わたしはねぇねともう一度暮らすために剣を振ってる。これでいい?
ああ。じゅうぶんだ。……せぇぇぇぇい!!!
春途は封獣の太刀を左上段に構え、勢いづけて振り下ろした。
(これが優勝者の気迫……こんなの……こんなの………)
ザクッ!ズグ……ズググ!!
…がはっ!?
(な…なんだなんだ!?俺……刺されてる!?)
偽物じゃん。
姫奈は春途の振り下ろしが届くまでの数秒で春途の腹部を3回刺し貫いた。
ズブシャャャャャャ!!!
そしてそれを引き抜いた。
ぐ……おごぅ!?……ぐぇぇぇ……!(あ…つい……!体が熱い……これ………やばいかも……。)
淵底くん。お話したいと言ってたっけ。2先できなかった。だからまだ勝ってない。明日、轟譜に来て。
そこでもう一度立会をして、わたしが負けたら少しは話を聞いてあげる。
ま……まって………
……死なれても困る。ポッドへ運ぶ。
春途を担いでポッドのある医務室へと向かい春途を投入した。ほどなくして姫奈は医務室を出た。
痛い。……少し掠りました。
ねぇね……どこにいるの………
傷つき流血している右足を医務室からとったガーゼでおさえながら姫奈は轟譜を目指し歩きだした。
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