妖狐の愛した花嫁

霞/不定期更新

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プロローグ

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ー幼少期ー

お祭りに行く約束をしていた私は
絃の待つ神社に向かったが
とても綺麗な女の子と私には見せた事もない
優しい笑顔の絃が話し合っている所を
私はおずおずと絃に話しかけると…
蔑んだ目で私を見下ろす

「お前は僕に近寄るな!!」
「…ごめんなさい…」
「絃様こんな女は放ってそろそろ行きましょ?」
「え…?絃…待っ…」
「誰が僕に触れていいと言った?
それに僕はお前が嫌いだ!!」


そう言われ私は振り払われた手を呆然と見つめ
絃は違う子を連れてその場から去っていった

「絃に…嫌われちゃった…
ぐす…ごめんなさい…絃…
好きになって…ごめんなさい…!」

私は泣きながら家へと戻り
絃を避けどれだけ絃のご両親に遊びに来ない?と
言われても私は何かと理由をつけて
絃を避け続けた
そして…数年が経ち私達は再会を果たした

「陽葵」
「絃…」
「何故…僕を避けるの…?」
「………………………」

私は絃から目をそらし避けようとした
私の腕を強く握られた私は
慌てて絃の手を振り払おうと腕を引く

「無駄だよ…陽葵」
「離して…!!私の事が嫌いなくせに!!」
「ちが…!違うんだよ陽葵…
僕の話を──────···!」
「やめて!聞きたくない!!」

バッと絃の手を振り払い私は自宅に逃げ込んだ

「今更…なんなのよ…」
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