甘く淫らな禁断の三角関係

こえだ

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夏希のアプローチ

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夏希は春輝との恋人関係を続け葵に強い感情を抱かせると同時に、葵に好きになってもらうため更にアプローチを続ける。

そうして、夏希の葵への想いは、日に日に深くなっていった。葵はシングルマザーの家庭事情もあり、学食や購買で済ますことも多かったため、毎朝、栄養バランスを考えた手作り弁当を葵に差し入れ、バスケの試合があると聞けば、戦術やルールを必死に勉強する。有名選手の名前や記録まで覚えて、葵と語り合えるようになった。

「夏希、すごいね。そんなマニアックな選手まで知ってるなんて」

「うん!たくさん勉強したんだ!葵ちゃんとお話しできるように。」

葵の元々の優しい性格なのか、春輝の彼女という立場だからかはわからないが、普通の人なら若干引いてしまうほどの愛情表現も、葵は嫌な気分にはならなかった。
むしろ少し心地良く思っていた。

放課後、葵の部活のない日には、自然と一緒に帰ることが多くなった。
夕焼けの中、夏希はわざと少し肩をぶつけて腕を組み、葵に笑顔を向ける。

「ねえ、葵ちゃん。手、つないでいい?」

「え?うん。そんなことわざわざ聞かなくてもいいけども。」

そういってほいっと手を差し出した。

せっかく勇気を出したのに、あまりに普通な返事が返ってきて夏希は少しムッとした。
葵にとって女子同士で手を繋ぐことなんて珍しいことでもないのだろう。

そんな余裕そうな葵に腹が立ち、
夏希は恋人繋ぎをした後、ぐいっと葵の腕を引き寄せ、夏希の胸に肘を押し当てるように繋ぐ。
すると肘が夏希の敏感なところにあたってしまい、「あんっ」と思わず嫌らしい言葉が漏れてしまった。

それには流石の葵も無反応は貫けず、びっくりしたような顔で、赤面していた。

「ごめん、変な声漏れちゃった。なんか、葵ちゃんと手繋いでると変な気分になっちゃうね。」

怒っているような照れているようななんとも言えない表情でじーっと夏希を見つめる。

「ねえ、それ、あんまり色んな人にしちゃダメだよ…。」

「誰にでもはしないよー!葵だけだもん!」

「ったく…。ほんとに…。調子がいいんだから。」

「え?なに?かわいい?」
といたずらな顔で葵の顔を覗き込む。

「そうだね。夏希はかわいいよ。」

そんな突然の葵の言葉に夏希の顔が真っ赤になった。

「え、いや、なんでそっちが照れるのよ!!」

「えへへ。だって葵ちゃんに言われると嬉しいし、ドキドキするんだもん。」

「そういうことは春輝に言ってあげなさい!」

そう言いながら葵は繋がれた手を振り解いた。

「ええー。さっきいいって言ったじゃんー!」

「夏希が変なこと言うからでしょ!」

「でも、友達同士なら手繋くらい普通でしょ?葵ちゃんの方こそ私と手繋ぐとドキドキしちゃうんじゃないの?」

「は?え、私は別に…。わかったよ」

夏希の推しに負けて葵は再び手を取った。

「葵ちゃん。恋人繋ぎがいい。」

そう言われた葵は何も答えず、恋人繋ぎに変えた。

「えへへ。ありがとう!」

夏希は耳まで赤くなっている葵をみて満足そうに微笑んだ。
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