もう行き詰まったので、逃亡したい私〜異世界でこの中途半端な趣味を活かしてお金を稼ぎたいと思います〜

刹那玻璃

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因縁の相手

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 ドールの姿でついていくしかないアタシだが、3人の正体を薄々気付いていた。
 いや、アタシの敵というか、前のアタシの持ち主ではないが、アイツに近しい存在。

 多分、琴葉もこの3人の目の色は不思議に思っているだろう。

 一応、アタシの前世の地球では大体、髪の色的に多いのは黒や茶色、赤、金、銀という順番になるらしい。
 細かく色分けすればもっと多いけれど、大まかにである。
 そして瞳は同じく黒や茶色、青、緑とくる。
 青より緑が出にくい。
 そして黒髪、黒い目(日本人は茶系に近い黒も多い)の人が多色を持つ人と結婚し、生まれるのはほぼ黒か茶系……遺伝的にこちら寄りが多く生まれるそうだ。
 アタシの昔の知識だから、もっと詳しく説明できる人もいるだろうけれど、強く出るのはこちららしい。

 でもこの世界は、髪は茶色、赤、金、銀、という順番で、瞳が茶、緑、紫、青だそうだ。
 緑より青が出にくく、それ以上に聖色と言われている。
 そして、この世界は、それ以上に生まれない髪と瞳の色が黒だ。
 黒は、聖色の青以上に生まれない色だそうだ。
 何故なら……。

「えぇぇ! 黒は神が持つ色なんですか?」

 琴葉は叫んだ。

「えっ? 知らないのですか? 黒は世界の始祖である女神の持つ色なのです。その女神の夫である全能神がその色を禁じたのですよ。だから禁色とも言われています。なので、ある一族がこの色を持っていたのですが、この世界から出ていけと追い出されたと聞いてます」

 青年……アルファードと名乗った……彼は、年少の少女……フェリシアを腕に抱き歩いていく。
 年長の少女はメリッサと言い、琴葉と手を繋いでいる。

「お、追い出された……」
「はい、特殊能力を持っていた一族だそうですよ。確か、予知とか予言、神降ろし……神の声を聞くと言われていたそうです。私の聞いた伝説では、全能神がその一族に始祖なる女神の言葉を聞き出すように命じたところ、断り怒りを買ったそうで、この地に住むことを許されなくなったそうです。全能なる方は、愛する女神を愛するあまり……少々行き過ぎた方だったので……」

 ……厄介な神だなぁ……。
 ちなみに、琴葉を連れてきた神はこの厄介な神じゃないらしい。
 嫉妬深く、自分と愛妻の間に生まれた子供すら殺そうとする、ある意味ヤバい神ではなく、琴葉のことを気に入った神は、厄介な神の孫に当たる神らしい。

「あ、えっと……アルファードさんはどこにいくのでしょう? さっきまでは、街の中っぽかったのですが……段々、家から離れて行ってる気がします」
「あ、俺の家です」
「え、アルファードさんの……家?」

 ……あぁやっぱり……。

 頭を抱える。
 やっぱりコイツ、アタシの因縁の相手の知人の一人だわ……。
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