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家の概念……
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なんで……ここは家の概念を超えている……
私は白亜の宮殿を見つめて固まった。
最初は人の行き来も多く、ショッピングモールとか図書館、美術館などの公共施設なのかと思ったけれど、公共施設は施設でも……
「ここは、この国の宮廷ニーリィード……水の精霊の住まうところと言われています」
「ニーリィード……えっと、ここは水の上ですか?」
水…‥池や噴水が見えるところにあるのかとキョロキョロするものの、見当たらず首を傾げる。
微笑んだアルファードさんは、
「あ、ここから北に歩いて10分くらい行くと、川があります。そちらから水が引き込まれていますが、街中に水路と水道は地下に作っています。一応、この宮廷の中に憩いの場所として噴水庭園と、災害時用の大小の人工池がありますね」
とにっこり笑う。
いやいやいや……、私が聞きたいのは……
「あ、コトハお姉ちゃん。あのね、夜ね、キレイなのよ」
フェリシアちゃんが一所懸命答える。
「夜ね! キラキラ~なの!」
「えっと、風で噴水の水が揺れるでしょう? 月明かりに浮かぶこの宮殿が青く輝くの。空を飛ぶドラゴンや騎獣に乗る騎士が目印にするのが、この宮廷なの」
まだ幼いフェリシアちゃんの言葉に付け足すように、メリッサちゃんは口を挟む。
「へぇ……それは綺麗でしょうね」
「それに、この北にはアンブロシアスって言う大河があるんだけど、一年に2回、7の月と16の月の満月の夜には、その河から精霊がこの中庭の噴水公園や宮廷に遊びに来るっていう伝説もあるの。精霊は大河の神の子供で、私のご先祖様なの」
緑色の瞳を輝かせ、自慢げにえっへんと胸を張る姿はかわいい。
「えっ? メリッサちゃんは、精霊がご先祖?」
「うん、私のずーっとずーっと昔のご先祖様よ。私の一族は水の一族でね? 精霊の末裔なの。でね? フェリは風の一族。ドラゴンと風の神の末裔よ」
「えっ……」
瞬きをし、フェリシアちゃんを見る。
整った可愛らしい……将来は絶世の美女になるであろう少女は、当然肉球もなく、翼もないのだが……。
「正確にいうと、フェリの先祖が天空に住まう風の神だったの。風の神が一頭のドラゴンと出会い恋に落ち、生まれた子供を兄妹神の子供と共に地上に降ろしたのね。で、この大地が荒れ果てていたから、二人は旅をしながら地を清め、整えて生まれていく生物の暮らしやすい世界にしていった。その途中で出会ったのが私の先祖なの」
「す、すごい……壮大な伝説……」
「うん、でも本当みたいよ。私たち、見た目は普通なんだけど、一族にはそれぞれ言い伝えがあって、フェリの実家は子供が少ない家系で、時々先祖返りが生まれるの。卵で生まれちゃうとか」
今、何か言ったぞ?
「卵? 卵で生まれるの?」
「うん、ドラゴンは卵生だからね。でも、私の一族は卵じゃないけど、赤ん坊は柔らかい膜に包まれて生まれるんだよ? それが普通」
普通……普通なの?
首をひねる。
「だって、赤ん坊って無意識に力を暴走させるでしょ? 自我もほとんど芽生えてなくて本能で行動するってとうさま言ってたわ。だから、暴走させて母体を傷つけたり、周囲を破壊するような子が生まれる前に、親や祖父母が膜で覆っちゃうの。それが私たちにとって普通よ」
「普通……そうなんだ」
無意識に力を暴走?
えっ? なんの力?
「でもね? フェリには15歳違いの異母兄姉がいるらしいけど、一族外出身の前妻さんが生まれた卵が気持ち悪いってどこかに売っちゃったんだって。伯父上は必死に探してるみたい。一回見つけたけど、行方不明みたい」
「えっ?」
フェリシアちゃんの兄姉?
卵……。
「あの……ちょっと聞いていいかな? そのフェリシアちゃんの兄弟って、卵が孵ったら、人間? それともドラゴン?」
「うーん……」
フェリシアちゃんとメリッサちゃんは考え込む。
「あはは!」
楽しげなのはアルファードさん。
「俺が知ってるのは、フェリシアの4代前のお婆さまのお姉さんにあたる、俺の大叔母でメリッサの母親は、小さい頃ドラゴンで生まれたらしいよ。と言っても、小さい頃は小さい騎獣の子供みたいな感じで、飛べなかったし、一般的なドラゴンの幼体に比べて足が短いのと胴体が長い……黒いぬいぐるみみたいだそうだ」
ん、ん?
「あの……ドラゴンの幼体ってどんな感じですか?」
「あ、知らないの? この国で一番有名な幼体がもうすぐくるよ」
アルファードさんが指し示す先に現れたのは、純白のスタンダード・プードルやビション・フリーゼ、サモエドをもっともふもふにして大型にしたようなぬいぐるみのような生物。
毛玉だ!
思わず抱きつきたい、撫で回したい、もふりたい!
ついでに猫吸いならぬ、犬吸い……ドラ吸いをしまくりたい生き物!
こ、コレがドラゴンの幼体だと言うの?
めちゃくちゃ可愛い!
そう思った私は悪くないと思うの。
だって、モフモフはいくらあっても良い!
モフ不足は心の栄養不足っていうじゃない!(言わない?)
もふりたいなぁ……。
私は白亜の宮殿を見つめて固まった。
最初は人の行き来も多く、ショッピングモールとか図書館、美術館などの公共施設なのかと思ったけれど、公共施設は施設でも……
「ここは、この国の宮廷ニーリィード……水の精霊の住まうところと言われています」
「ニーリィード……えっと、ここは水の上ですか?」
水…‥池や噴水が見えるところにあるのかとキョロキョロするものの、見当たらず首を傾げる。
微笑んだアルファードさんは、
「あ、ここから北に歩いて10分くらい行くと、川があります。そちらから水が引き込まれていますが、街中に水路と水道は地下に作っています。一応、この宮廷の中に憩いの場所として噴水庭園と、災害時用の大小の人工池がありますね」
とにっこり笑う。
いやいやいや……、私が聞きたいのは……
「あ、コトハお姉ちゃん。あのね、夜ね、キレイなのよ」
フェリシアちゃんが一所懸命答える。
「夜ね! キラキラ~なの!」
「えっと、風で噴水の水が揺れるでしょう? 月明かりに浮かぶこの宮殿が青く輝くの。空を飛ぶドラゴンや騎獣に乗る騎士が目印にするのが、この宮廷なの」
まだ幼いフェリシアちゃんの言葉に付け足すように、メリッサちゃんは口を挟む。
「へぇ……それは綺麗でしょうね」
「それに、この北にはアンブロシアスって言う大河があるんだけど、一年に2回、7の月と16の月の満月の夜には、その河から精霊がこの中庭の噴水公園や宮廷に遊びに来るっていう伝説もあるの。精霊は大河の神の子供で、私のご先祖様なの」
緑色の瞳を輝かせ、自慢げにえっへんと胸を張る姿はかわいい。
「えっ? メリッサちゃんは、精霊がご先祖?」
「うん、私のずーっとずーっと昔のご先祖様よ。私の一族は水の一族でね? 精霊の末裔なの。でね? フェリは風の一族。ドラゴンと風の神の末裔よ」
「えっ……」
瞬きをし、フェリシアちゃんを見る。
整った可愛らしい……将来は絶世の美女になるであろう少女は、当然肉球もなく、翼もないのだが……。
「正確にいうと、フェリの先祖が天空に住まう風の神だったの。風の神が一頭のドラゴンと出会い恋に落ち、生まれた子供を兄妹神の子供と共に地上に降ろしたのね。で、この大地が荒れ果てていたから、二人は旅をしながら地を清め、整えて生まれていく生物の暮らしやすい世界にしていった。その途中で出会ったのが私の先祖なの」
「す、すごい……壮大な伝説……」
「うん、でも本当みたいよ。私たち、見た目は普通なんだけど、一族にはそれぞれ言い伝えがあって、フェリの実家は子供が少ない家系で、時々先祖返りが生まれるの。卵で生まれちゃうとか」
今、何か言ったぞ?
「卵? 卵で生まれるの?」
「うん、ドラゴンは卵生だからね。でも、私の一族は卵じゃないけど、赤ん坊は柔らかい膜に包まれて生まれるんだよ? それが普通」
普通……普通なの?
首をひねる。
「だって、赤ん坊って無意識に力を暴走させるでしょ? 自我もほとんど芽生えてなくて本能で行動するってとうさま言ってたわ。だから、暴走させて母体を傷つけたり、周囲を破壊するような子が生まれる前に、親や祖父母が膜で覆っちゃうの。それが私たちにとって普通よ」
「普通……そうなんだ」
無意識に力を暴走?
えっ? なんの力?
「でもね? フェリには15歳違いの異母兄姉がいるらしいけど、一族外出身の前妻さんが生まれた卵が気持ち悪いってどこかに売っちゃったんだって。伯父上は必死に探してるみたい。一回見つけたけど、行方不明みたい」
「えっ?」
フェリシアちゃんの兄姉?
卵……。
「あの……ちょっと聞いていいかな? そのフェリシアちゃんの兄弟って、卵が孵ったら、人間? それともドラゴン?」
「うーん……」
フェリシアちゃんとメリッサちゃんは考え込む。
「あはは!」
楽しげなのはアルファードさん。
「俺が知ってるのは、フェリシアの4代前のお婆さまのお姉さんにあたる、俺の大叔母でメリッサの母親は、小さい頃ドラゴンで生まれたらしいよ。と言っても、小さい頃は小さい騎獣の子供みたいな感じで、飛べなかったし、一般的なドラゴンの幼体に比べて足が短いのと胴体が長い……黒いぬいぐるみみたいだそうだ」
ん、ん?
「あの……ドラゴンの幼体ってどんな感じですか?」
「あ、知らないの? この国で一番有名な幼体がもうすぐくるよ」
アルファードさんが指し示す先に現れたのは、純白のスタンダード・プードルやビション・フリーゼ、サモエドをもっともふもふにして大型にしたようなぬいぐるみのような生物。
毛玉だ!
思わず抱きつきたい、撫で回したい、もふりたい!
ついでに猫吸いならぬ、犬吸い……ドラ吸いをしまくりたい生き物!
こ、コレがドラゴンの幼体だと言うの?
めちゃくちゃ可愛い!
そう思った私は悪くないと思うの。
だって、モフモフはいくらあっても良い!
モフ不足は心の栄養不足っていうじゃない!(言わない?)
もふりたいなぁ……。
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