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幼少期 監禁編
三人の秘密を知りました!
しおりを挟む「それで、三人の秘密?は何なんだ?」
「あ…あはは…」
「あなた直球すぎよ、私達しか知らない秘密を話そうとしてるんだからもっと緊張感を持ちなさいよ!」
「うっ、でも俺から繰り出さないと話が進まなかっただろ?」
「そうですよ、自分達から呼び出したのに相手に気をつかわせてしまっているんですよ?シリル、もっとしっかりして下さい」
そうラベは人差し指でシリルのおでこを突く
シリルはおでこを押され少しよろけながら
「あうっ…ご、ごめん…じゃあ話させて貰うね?
僕達ね、実は加護持ちなんだ。ラベが二つ、マーサが三つで僕が…六つ。」
説明しよう!
加護とは神様が産まれる時に授けてくれる努力などでは身につけられない能力だ!
しかし、その強い能力の代償として災厄が降りかかるのだ、そしてその災厄は加護の数で倍増する。だから欲の強い人には嫉妬されそうでない人も災厄に巻き込まれたくないからなかなか仲良い人を作れないらしい。それに強い力を恐れられるのが嫌でなかなか話せない事らしいしね
あ、俺が神様からもらったのはこれとは別だよ
イメージとしては加護は神様から『貸してもらう』で、俺は『いただく』感じね。つまり俺は代償なしで加護が使えるのだ!直接もらったのは伊達じゃない!
「ふーん。」
「ふーんって…なんだかすっごい軽いわね」
「えっと…その、怖い、とか思わないんですか?」
「え?ああ、別になんとも思わないぞ?力は良いなぁとは思うけど妬ましい程ではないし災厄も別にわざとではないんだろ?なら別にシリル達は関係ないんじゃないか?まあ、まだ危機的状況に陥ってないから言える事なんだろうけどな」
「今も危機的状況だと思うんだけど…」
「そういう考え方のヒトはなかなか居ませんよ…ですが、とても有り難いですよね。」
「で、でも!僕達三人を合わせて十もあるんだよ?かなり確率が高いはず…それでもライムは良いの!?」
「シリルは俺と友達になりたいのかそうでないのかどっちなんだよ…そうだな、確率が高いと言うがおれは確率なんて実際には存在しないと俺は思っている。いや、起こるか起きないかの二択だな、確率っていうのは計算で割り出しただけだろ?つまり現実には存在しないって訳だ。それに、その降りかかる災厄をどうにかできないようじゃ強くなれないだろ?後、これからもそのライムくんではなくライムと呼び捨てで良いんだぞ?」
俺は強くなってチーレムを目指す夢があるんだ!それぐらいで挫けていてはだめだ!
…あれ?なんだかこれ、死亡フラグみたいじゃね?
「ライムくん…いや、ライム…」
そうしてシリルの向かいのベッドに座っていた俺の手を握ってきたのでどうしたものかと思っていると
「堕ちたわね」
「堕ちましたね」
「「友情の道に!」」
「やかましい!それよりシリル達の具体的な能力って何なんだ?」
「ああ、そうですね…では私から話します。私は善悪判別と支援魔法補正です、前者はなんとなく良い人か悪い人かがわかるんですよね。良い人なら緑に近い色が、悪い人なら赤に近い色が頭に浮かびます。後者のほうは支援魔法の効果と成長速度に補正が掛かるみたいです」
「私は剣術補正と高速思考、後風に関する魔法への補正ね。剣術補正はそのまんまで高速思考は集中しなきゃならないけど時間を十倍ぐらいまで引き伸ばして思考ができるようになる…らしいわ。私の体感としては自分を含めた全員の動きがすっごく遅くなるだけなんだけどね。風の魔法の補正ももう察してるでしょ?」
「ああ、大丈夫だよ。それにしても加護ってのは思っていたより随分と強そうなんだな。それで、シリルは六つもあるんだろ?どんなの何だ?」
「僕のは…」
シリルが話しかけると
”ピーンポーンパーンポーン
第四救済部隊隊長ライム、神父室まで来なさい。繰り返します、第四救済部隊隊長ライム、神父室まで来なさい”
部屋に取り付けられているスピーカーからそう放送された。
「あ、あれ?ライム呼ばれてるみたいだよ?すぐに行ってきなよ!」
「ん?でもシリルの能力を話してもらってないぞ?」
「い、いやえっと…ほら!すぐに行かないと怪しまれちゃうから!ほらはやくはやく!」
シリルに背中を押され部屋を追い出されたので、仕方なく神父室に向かう事にした…
追い出される前にマーサとラベがやれやれ、って顔と動きをしていたし何でか分からないけどヘタレたんじゃないかなー…
コンコン
「第四救済部隊隊長ライム、到着いたしました!」
「はい、中に入って下さい。」
中に入るとこの建物の最高責任者である神父のレイザーさんと教祖、言わばこの国の国王であるミラル・ニコが面接を受ける部屋のような配置で置かれていて前の世界では経験せずに済んだ緊張感に背筋を伸ばしながら二人がついている席の前に置かれている椅子に座ると
「こらっ!椅子に座る時は了承を取ってからだ!」
「まあまあ、いいじゃないですか。それがこの子の個性ですよ。」
「ですがっ!…まあ教祖様がそうおっしゃるなら…話を進めるぞ。これからお前には第二陣として送られてくる子達の訓練をお任せたい。」
「え…嫌なんですけど」
「そう言わないでもらえないかしら?これは貴方のためでもあるのよ?」
「教祖様がここまで頼まれているんだ!責任を持って引き受けるのが忠実なミラル教徒としての当然の義務だろう!」
「む…だけど俺には荷が重いのでは?俺はそこまで強くはないですよ?」
「貴様ァ!教祖様の判断が誤っているとでも言うつもりかァ!」
「いえ良いんですよ。そうかもしれません、ですが貴方は魔法が使えないにも関わらず教国最強のレイザーを倒したのです、これ以上にない適役だと思いますが?それに他の子に…例えばシリルさんにやってもらったとして、魔法の使えないような子がリーダーだと知ったら舐められると思うんですよ。だから貴方にお願いするんですよ。」
「うぐぐ…」
その後も色々と反論したのだが、結局第二陣と称する次に誘拐されてくる子達の教官をさせられてしまうのだった…
あ、俺はここでは魔法が使えない事になっている。
剣の腕だけでも最強とか言われてるのに魔法も使ったらもっと高い位の場所に連れてかれそうだし。
そんでレイザーの野郎と戦うと全力で戦ったらしいのだが正直魔法が厄介だっただけで剣は弱かったんだよなー…そしてやってみようと思ってやったら剣で魔法切れちゃったし…
後書き
お読みいただきありがとうございます
病み上がり(まだ完治はしていないですが)だとなかなか筆が進みませんね…
ですがなんとか書きました!
お楽しみいただけたのなら幸いです!
著者近況にて私に何かあると報告しますので余りに遅いなぁ…と思って下さる方がいらっしゃったらそちらをご覧下さい。
応援ありがとうございます!
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みんなの感想(7件)
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もしかして、ハウル家の人達は全員加護持ちなのでしょうか?
主人公の活躍の場をもっと書いてほしいです。
感想ありがとうございます!
いえ、全員ではないですね、何人かもっている人はいますけど。それも後々で出てくると思うので詳しい事は話せません…
残念ながら主人公であるライム君はあまり主人公らしい活躍の場はあまり用意してないですねー。
でも、地味に凄い事をする描写や成長していく様子を入れていこうと思っております!
名前がシエルは最初だけで残りはシリルになっています
感想ありがとうございます!
うーんと、こちらではその誤字は確認出来ませんでした…><
恐らくですがシエルとシリルを同一人物だと考えてらっしゃるのではないでしょうか?
シリル
ミラル教国の孤児。
加護持ち。
シエル
ミラル・ニコが話をしていた時に寝たフリをしていた男顔の女の子
です、名前が似ていてすみません。
もし私が確認出来てないだけで名前を書き間違えているなら本当にすみません。
三人の秘密を知りましたの回でもしかして大丈夫→代償ではないでしょうか?
あといつも楽しく読ませていただいています。これからも頑張って下され。
感想ありがとうございます!
うぐぐ、本当ですね。誤字です…
報告ありがとうございます!修正させて頂きました!
そう行っていただけると非常に助かります!
はい、これからも頑張らせていただきますね!