気ままに…スライムの冒険…

本編【第二章】広がる欲望

夢の中え、行って見たのだけど…。（その一）

　アッイーの夢。

　ほんわかとした人々がアッイーを囲んで話をしていた。
「奥様、珠のような赤子ですよ、しかも男のお子様ですよ。」
　嬉しそうに微笑む女の人。
　アッイーはその人を見て。
「良い女では無いですか、私と結婚しませんか。」
　などと言葉を言ったが、まるで無視した様に、二人の女性は互いに話すのであった。
　一人はアッイーの横で寝て居る様だ、もう一人は此方を見て何かしている様に感じるが、全く分からない。
　アッイーは突然宙に浮く様に、寝て居る人の前に向った感じで有った。
　何故か首が動かないので、周囲が分からないアッイー。
　そして又眠くなるアッイーで有った。
　
　次に起きた時は、料理をする人が何かを此方の口に入れる感じで有った。
　アッイーは又その人を、綺麗な人だと思った。
（そんな、私惚れて舞う～。）
　隣りにはむさ苦しい漢が、赤ちゃん言葉で話しかけて来た。
「はーい○○ちゃん、も～ちょっと早く大～きく成って、わちやちの跡を継いでちょうだいな。」
　良い大人が、この様な事を言う物だと関心して、少し気持ち悪いアッイーで有った。
「臭っさい口此方に向けるなボケ。」
　とアッイーは言った積りだが、全く気にし無い漢であった。
　と云う寄り、アッイーの声も全く分からない様に漢はアッイーの手を掴む。
（ん……手が見える……小っさい人の手。）
　周囲を確認が又出来ない。
　漢を見たままで、他に首が回せない様に、一点を見ている。
　そして口には食べ物の感触冴え分からない。
　そして又眠くなる。
「アレアレ、食べながら寝ちゃったよ、可愛い寝顔だねぇ貴方。」
（ん…貴方って…結婚して…る…の…かぁ～。）
　そしてアッイーは再び眠りについた。
　
　三度目に起きた時は、アッイーの首が座り、周囲もまぁある程度分かって来た。
　どうやら私は此の夫婦から生まれた様であった事なのだが、私の肉体自身の考えとは、違う行動をしている事が分かった。
　まるで昔起こった事を、単にスライムとして見ているだけで、在る事が分かった。
　その為に私が動いて欲しい時も、この体は言う事を効かず、体の本体は違う行動を起こすと言う事で有った。
　まぁいわゆる過去の事を単になぞって見るだけで有った。
　次第に大きく成る自分の体、でも本当に私の体なのだろうかと云う、疑問もあるのであった。
　もしかして他人の記憶がとも思う事もしばしあった。
　最後には成人した大人と成った、そしてアッイーは王寄り呼ばれた。
　王宮に向かう私の体。
　内容はこの様な物であった。
　
　王宮、王の玉座前に控える私。
　近衛兵がずらりと並び、王が王座で私を蔑んでさげすんで見ている。
　王は近衛兵達に向かって、この様に言った。
「私は暫しこの者と話す、お前達は少し下がっていろ。
　そして私の下知を待て。」
　近衛兵達はぞろぞろと王座の前から姿を消した。
　しばらくした後、王は再び私を近くまで呼び寄せた。
　私は王座の直ぐ側まで歩み、王座の前に膝まずく。
　王は私をまじまじと見てからこう切り出した。
「お前が王家寄り先代に使えた家計のロードなのか。」
　アッイーはこの聞き慣れない言葉ではあったが、何故か何かが邪魔をする様に、この時思った。
　王はそのまま、この様に言った。
「我が国は近年、神官似より財政は守られて来たが、その神官達の横暴も大きな問題と成って来た。
　神官達は金に糸目を付けず遣りたい放題で、人を家畜同様に金銭を毟り取る、なのど問題も出て要る。」
　
（なるほど…今の現状に国も動け無いと云う事か。
　だが国が儀式の為の金額を、全部決めたら良いのでは。
　復活をする魔法の取り決めを、国として管理徹底すれば…問題解決の様な気も。
　まぁ悪い神官を退治するとして、今までのお金も、所詮国が分捕る事は変わらないだろうし。
　最後笑うのは国なのだろ…。）