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獣鳴く夜空にて8
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命の意味を知った。重い、とても重いものを貰ってしまった。
彼女に貰ったこの時間を復讐に費やしたとして、俺は彼女に胸を張って会えるだろうか。
あの世にいる彼女が、命を託して良かったと笑ってくれるだろうか。
『この世界を恨まないであげて』
最後の言葉が木霊する。恨みの言葉であったなら、どれだけ簡単だっただろう。
だが、彼女は恨まないでと言った。
(卑怯だよ、アリエル……)
この胸の怒りは、自分が裏切られたからじゃない。愛する彼女を奪った世界に対するものだ。
アリエルを奪った奴らが憎い。彼女のいない世界に価値はない。けれど、彼女はこの国が好きだと言い、この世界を恨まないでと残した。
彼女の言葉がシュンの中に残る限り、世界を壊す事は出来ない。
彼女との思い出が消えれば、復讐を始められるだろう。だが、アリエルを忘れたならば復讐する理由がない。
アリエルの残した言葉が、シュンを復讐鬼に落とさない。勇者の手が無垢な人の血で汚れる事を防いでいる。
聖女の愛がある限り、勇者が復讐者に堕ちる事はありえない。
「……俺は」
命の意味を知ってたとしても、復讐を否定するつもりはない。
今も尚、シュンの胸の内には暗い炎が燃えている。けれど、この身を縛る言葉を手放すことは、絶対にしない。アリエルの言葉がある限り、復讐の炎が体の内より出る事はないだろう。
「俺は、俺の為に戦う。誰かの為じゃない、命令されたからじゃ断じてない……!」
「……はい」
一度目は命令されるがままに世界を救った。なら、二度目は誰かの為などではなく自分の為に力を振るってもいいはずだ。
「……俺は、救わない」
感情がぐちゃぐちゃだ。アリエルを思う気持ちと、復讐したい気持ちが混在している。今でも、全てを無視してやりといと思っている。けれど、この気持ちを抱えたまま前に進もう。
アリエルが綺麗と言ったこの世界を守ってみよう。
これは誰かを救うための戦いではない。貰った命に、意味を見出すための戦いだ。
「だから、お前達は勝手に救われていろ……!」
結果的に救われるのは癪だが、仕方がない。
シュンは決めた。アリエルが愛した世界を見て回り、本当に彼女が愛するに値するか見定める。この世界が汚いモノばかりなら、この胸の炎と解き放とう。
シュンが見るこの世界は闇に覆われている。どこを見ても暗闇ばかりで、かつてシュンを照らしてくれたアリエルという一番星は流星となり塵と消えた。彼女の代わりは金輪際現れないけれど、また別の輝きを見つければこの世界も綺麗に映るだろうか。
この世界で綺麗と思えるものを見つけられたのなら、彼女に与えられたこの命に意味があったのだと、胸を張って生きていける日が来るかもしれない。
「結論はでたか?」
「あぁ、やってやるさ。だが」
サンドラに切っ先を向ける。
「お前の命なんて、いるものか」
戦う理由はこの胸の内にある。
胸の内に燻る暗い炎は消える事はなく、いつかこの身を焦がし尽くすかもしれない。
でもいい。この胸の炎ごと、今はとにかく前に進もう。
「カカ、振られたな」
「……そうですね、ですが、言葉を撤回するわけではありません。望むなら、いつでも」
「うるさい。せっかく拾ったんだから大切にしろ」
帰りはシュンの指輪を使い城に戻ると、すぐに馬車を使ってエルフの森に出発する。ダリエラが御者として馬を操り、後ろにはシュンとサンドラの二人を乗せた荷台を引く。
「儂だけ何もしないのは心苦しいのでな」
思ってもない心遣いを見せ御者を引き受けたダリエラのせいで、後ろは二人きり。大した会話もなく、少し重たい空気が流れていた。
「……なんでついてきたんだ?」
居心地悪そうなサンドラに、しょうがなく言葉のパスを投げてみる。
「貴方に頼んだのは私です。最後まで見届けさせてください」
「俺が行くのは頼まれたからじゃない。俺の意志でだ」
「だとしても、です」
「強情だな」
王女という立場なら、城の中で報告を受け取るだけで良いはずだ。現地にまで付き添うなど王族の仕事ではない。仮にサンドラの身に何かあればどうするというのか。
「今の王国は人手不足ですから。それに今回ばかりは私も現地に行く義務があります」
「余計なお世話だ」
王女自ら連絡係になる必要はないが、人手不足を盾に現地に赴いている。理由は結局、シュンなのだろう。何もできないお飾りな王女でも、結末を見届ける責務があると思っている。何より、もしもが起こった際に人柱になる覚悟も。
どこまでもお人好しで、高潔な精神だ。アリエルが居れば、きっと仲良くなれただろう。
「貴方に拾われた命です。貴方の為に使わせてください」
「……好きにしろ」
「はい、好きにさせてもらいます」
また会話がなくなり、二人の間に沈黙が流れるが今度は不思議と居心地は悪くない。サンドラの向けてくる微笑ましい視線に、シュンは顔を逸らし窓から外を見る。
ダリエラの風魔法によって加速した馬車は、本来一週間はかかる道のりをグングンと踏破していく。いくつかの休憩を挟み、たったの二日で目的地に到着した。
移動中フルに魔法を使っていたダリエラだが、目的地に着いた今も涼しい顔で付いてきている。人間に転生しても力は過去のまま、いや、人間になってからの研鑽を含めると過去よりも強くなっているように感じた。
「王女様、どうしてここに」
「援軍を連れてきました」
サンドラを戦闘に里に入ると、数人のエルフとクラスメイトを代表して義人が迎えに来た。
彼らは王女の後ろに立つシュンを見て、目を大きく開き言葉を詰まらせる。
「なんで……」
「別に、お前らの為じゃない」
彼らを押しのけ、里の中央へ向かう。
時折すれ違うクラスメイトやエルフ達の多くは体に傷を負っていた。中にはかなり重症の者もいて、少ないがクラスメイトが幾人か混じっているのを確認できた。
「おぉ、勇者様……!」
長老の家に入ると、今まさに作戦会議の真っただ中。比較的傷の浅いクラスメイトとエルフ達が地図を囲んで座っている。彼らは侵入者であるシュンを見てエルフは希望を、クラスメイトは驚愕を顔に出す。
「戦況は?」
仲良く世間話をするつもりはない為、さっさと本題に入らせる。固まるクラスメイトを無視し、エルフ達から聞いた戦況はかなり悪いモノだった。
クラスメイト達を戦力に加えても、戦況は悪化をたどる一方。既に防衛線は限界を迎えており、里を襲われるのも時間の問題だった。今も村を捨てて撤退を考えていたらしく、この話を聞いたクラスメイト達の顔色は酷く暗い。
(それもそうか)
彼らにとっては初めての実戦のようなものだ。異界の力を手に入れても心は日本人。戦いを忌避し命を奪うことなどしたこともない。
想像と実戦は違う。どれだけ覚悟を決めても、実際に命を賭した戦いに心が付いていかない者も多く、友人が大怪我をすれば次は自分かもしれないと動きが鈍る。
魔法の固定砲台としては役にたつが、戦士としては未熟でしかない。
「残っている戦力は里に集めて防壁の上で待機だ」
「そんなことをすれば里が……」
「問題ない、後は俺一人で片付ける」
一方的に言い残し家を出ると、入れ違いにサンドラが来た。
「他のやつらに手を出させないように説得しといてくれ」
「一人で戦われるのですか?」
「正直邪魔だからな」
今も昔も、戦う時は一人だった。
仲間と呼んでいた連中はいたが、途中からは隣に立てるやつはいなくなった。唯一アリエルだけは背中を任せていたが、今となると協力してほしいと思えるのはダリエラだけだ。
「どうしてもと言うなら手伝ってやるが?」
「いるものか。これは俺の戦場だ」
遠くから獣の遠吠えが聞こえた気がした。
直に、夜が来る。
彼女に貰ったこの時間を復讐に費やしたとして、俺は彼女に胸を張って会えるだろうか。
あの世にいる彼女が、命を託して良かったと笑ってくれるだろうか。
『この世界を恨まないであげて』
最後の言葉が木霊する。恨みの言葉であったなら、どれだけ簡単だっただろう。
だが、彼女は恨まないでと言った。
(卑怯だよ、アリエル……)
この胸の怒りは、自分が裏切られたからじゃない。愛する彼女を奪った世界に対するものだ。
アリエルを奪った奴らが憎い。彼女のいない世界に価値はない。けれど、彼女はこの国が好きだと言い、この世界を恨まないでと残した。
彼女の言葉がシュンの中に残る限り、世界を壊す事は出来ない。
彼女との思い出が消えれば、復讐を始められるだろう。だが、アリエルを忘れたならば復讐する理由がない。
アリエルの残した言葉が、シュンを復讐鬼に落とさない。勇者の手が無垢な人の血で汚れる事を防いでいる。
聖女の愛がある限り、勇者が復讐者に堕ちる事はありえない。
「……俺は」
命の意味を知ってたとしても、復讐を否定するつもりはない。
今も尚、シュンの胸の内には暗い炎が燃えている。けれど、この身を縛る言葉を手放すことは、絶対にしない。アリエルの言葉がある限り、復讐の炎が体の内より出る事はないだろう。
「俺は、俺の為に戦う。誰かの為じゃない、命令されたからじゃ断じてない……!」
「……はい」
一度目は命令されるがままに世界を救った。なら、二度目は誰かの為などではなく自分の為に力を振るってもいいはずだ。
「……俺は、救わない」
感情がぐちゃぐちゃだ。アリエルを思う気持ちと、復讐したい気持ちが混在している。今でも、全てを無視してやりといと思っている。けれど、この気持ちを抱えたまま前に進もう。
アリエルが綺麗と言ったこの世界を守ってみよう。
これは誰かを救うための戦いではない。貰った命に、意味を見出すための戦いだ。
「だから、お前達は勝手に救われていろ……!」
結果的に救われるのは癪だが、仕方がない。
シュンは決めた。アリエルが愛した世界を見て回り、本当に彼女が愛するに値するか見定める。この世界が汚いモノばかりなら、この胸の炎と解き放とう。
シュンが見るこの世界は闇に覆われている。どこを見ても暗闇ばかりで、かつてシュンを照らしてくれたアリエルという一番星は流星となり塵と消えた。彼女の代わりは金輪際現れないけれど、また別の輝きを見つければこの世界も綺麗に映るだろうか。
この世界で綺麗と思えるものを見つけられたのなら、彼女に与えられたこの命に意味があったのだと、胸を張って生きていける日が来るかもしれない。
「結論はでたか?」
「あぁ、やってやるさ。だが」
サンドラに切っ先を向ける。
「お前の命なんて、いるものか」
戦う理由はこの胸の内にある。
胸の内に燻る暗い炎は消える事はなく、いつかこの身を焦がし尽くすかもしれない。
でもいい。この胸の炎ごと、今はとにかく前に進もう。
「カカ、振られたな」
「……そうですね、ですが、言葉を撤回するわけではありません。望むなら、いつでも」
「うるさい。せっかく拾ったんだから大切にしろ」
帰りはシュンの指輪を使い城に戻ると、すぐに馬車を使ってエルフの森に出発する。ダリエラが御者として馬を操り、後ろにはシュンとサンドラの二人を乗せた荷台を引く。
「儂だけ何もしないのは心苦しいのでな」
思ってもない心遣いを見せ御者を引き受けたダリエラのせいで、後ろは二人きり。大した会話もなく、少し重たい空気が流れていた。
「……なんでついてきたんだ?」
居心地悪そうなサンドラに、しょうがなく言葉のパスを投げてみる。
「貴方に頼んだのは私です。最後まで見届けさせてください」
「俺が行くのは頼まれたからじゃない。俺の意志でだ」
「だとしても、です」
「強情だな」
王女という立場なら、城の中で報告を受け取るだけで良いはずだ。現地にまで付き添うなど王族の仕事ではない。仮にサンドラの身に何かあればどうするというのか。
「今の王国は人手不足ですから。それに今回ばかりは私も現地に行く義務があります」
「余計なお世話だ」
王女自ら連絡係になる必要はないが、人手不足を盾に現地に赴いている。理由は結局、シュンなのだろう。何もできないお飾りな王女でも、結末を見届ける責務があると思っている。何より、もしもが起こった際に人柱になる覚悟も。
どこまでもお人好しで、高潔な精神だ。アリエルが居れば、きっと仲良くなれただろう。
「貴方に拾われた命です。貴方の為に使わせてください」
「……好きにしろ」
「はい、好きにさせてもらいます」
また会話がなくなり、二人の間に沈黙が流れるが今度は不思議と居心地は悪くない。サンドラの向けてくる微笑ましい視線に、シュンは顔を逸らし窓から外を見る。
ダリエラの風魔法によって加速した馬車は、本来一週間はかかる道のりをグングンと踏破していく。いくつかの休憩を挟み、たったの二日で目的地に到着した。
移動中フルに魔法を使っていたダリエラだが、目的地に着いた今も涼しい顔で付いてきている。人間に転生しても力は過去のまま、いや、人間になってからの研鑽を含めると過去よりも強くなっているように感じた。
「王女様、どうしてここに」
「援軍を連れてきました」
サンドラを戦闘に里に入ると、数人のエルフとクラスメイトを代表して義人が迎えに来た。
彼らは王女の後ろに立つシュンを見て、目を大きく開き言葉を詰まらせる。
「なんで……」
「別に、お前らの為じゃない」
彼らを押しのけ、里の中央へ向かう。
時折すれ違うクラスメイトやエルフ達の多くは体に傷を負っていた。中にはかなり重症の者もいて、少ないがクラスメイトが幾人か混じっているのを確認できた。
「おぉ、勇者様……!」
長老の家に入ると、今まさに作戦会議の真っただ中。比較的傷の浅いクラスメイトとエルフ達が地図を囲んで座っている。彼らは侵入者であるシュンを見てエルフは希望を、クラスメイトは驚愕を顔に出す。
「戦況は?」
仲良く世間話をするつもりはない為、さっさと本題に入らせる。固まるクラスメイトを無視し、エルフ達から聞いた戦況はかなり悪いモノだった。
クラスメイト達を戦力に加えても、戦況は悪化をたどる一方。既に防衛線は限界を迎えており、里を襲われるのも時間の問題だった。今も村を捨てて撤退を考えていたらしく、この話を聞いたクラスメイト達の顔色は酷く暗い。
(それもそうか)
彼らにとっては初めての実戦のようなものだ。異界の力を手に入れても心は日本人。戦いを忌避し命を奪うことなどしたこともない。
想像と実戦は違う。どれだけ覚悟を決めても、実際に命を賭した戦いに心が付いていかない者も多く、友人が大怪我をすれば次は自分かもしれないと動きが鈍る。
魔法の固定砲台としては役にたつが、戦士としては未熟でしかない。
「残っている戦力は里に集めて防壁の上で待機だ」
「そんなことをすれば里が……」
「問題ない、後は俺一人で片付ける」
一方的に言い残し家を出ると、入れ違いにサンドラが来た。
「他のやつらに手を出させないように説得しといてくれ」
「一人で戦われるのですか?」
「正直邪魔だからな」
今も昔も、戦う時は一人だった。
仲間と呼んでいた連中はいたが、途中からは隣に立てるやつはいなくなった。唯一アリエルだけは背中を任せていたが、今となると協力してほしいと思えるのはダリエラだけだ。
「どうしてもと言うなら手伝ってやるが?」
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