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プロローグ
女勇者が召喚されたが誰が見ても失敗だと思う
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私はリリイ・ベルア。魔法使いです。
そうですね、現在のPTで一番の要であり、魔法の腕も回復以外なら攻撃魔法も上位に入ると思います。
サンムーン王国の国王ドルガード3世が宮廷魔術師に召喚させたこの国を救うべく異世界から召喚されし勇者との名誉ある旅に同行させてもらっているのです。
私の他には回復の神官のシグル・ディーゼロ(男性)さんと凄腕ガンマンのアリア・フィガロン(オネェ)さんとイケメン護衛騎士のウィル・バトラ・オックスフォード(もちろん男性)さんがいます。
ほぼ男性PTですよね?オネェはわかりません。私以外の、女子と言えば…召喚された異世界の勇者…。この人がなんと女性でした…。
彼女は召喚の間で魔法陣から現れました。この国では見ない服を着ていて黒い鞄を持っていました。手には何か丸いパンのサンドイッチみたいのを持っていました。
「は?何ここ?あたし…モックでお月見金バーガー食ってたんだけど?」
第一声がそれでなんとも間抜けな印象。
国王様や王妃…宮廷魔術師・宰相様・護衛騎士・大司教様や私達が並ぶ中彼女…女勇者の鬼島芽衣華(キシマメイカ)さんは
「こりゃ…どう見てもあれだわ…ファンタジーだよ…。
あれだわ…異世界召喚?魔法陣あるし。え?何じゃあ、あたし聖女かなんか?あるあるだよね?」
と一人でブツブツ言っているんだけど、国王様がようやく口を開いた。
「えーっ…其方は選ばれし勇者じゃ…。この国サンムーンは魔王に狙われておる。千年に一度召喚されし勇者は幾重もその時代の魔王を倒してきた。其方の活躍も楽しみにしておる!」
と一気に国王様が説明すると
「ふあ?勇者?はあ?何言ってんの?
あたしはJKだよ?つか聖女じゃないんかい!嫌だよ戦いとか。勝手にやれし。
つかいきなり呼び出されて勇者になって魔王倒せとか失礼すぎるよな?」
国王様もその他の皆さんももはや石になりつつある。
あ…これ完全に召喚失敗した系のやつ。宮廷魔術師さんが顔面蒼白で
「あの…ドルガード様…。やり直していいですか?」
と聞いている。
「何を言っておる!千年に一度の大事な儀式にやり直しとかできると思っておるのか?無理じゃ!」
「ですよね」
魔術師様はもう白目だ。
「とりあえず…召喚された以上貴方は勇者として国の為に魔王と戦ってもらいます。
それ相応の報酬は出します。
旅の資金ももちろん。ですからよろしくお願いします」
と宰相様がキビキビ言うと
「いやいや無理。戦ったこともねぇし、JKだし、すぐ死ぬよ?死んだら金貰っても意味ねーじゃん!アホなの?」
痺れを切らした護衛騎士の人が
「貴様!さっきからその口調と態度は何だ!王の御前であるぞ!切り捨てられたいか?」
と叫ぶ。
「待て!切り捨てたら魔王倒しに行かせられないぞ」
「しかし王!この者どう見ても…役立たずにしか…」
とイケメン騎士様が言うと
「ウィル…落ち着くのじゃ!
召喚された異世界の者はこちらに来ると能力を開花させ、最終的にとんでもない力を持つと言う。
故に古い文献では最初はなんのスキルもなくともどんどんと凄い技とか覚えていくらしい」
「RPGかよ!レベル上げとかスキル取得とかそういうコツコツするのが一番ダリィ」
彼女は最初からやる気がないのは誰の目にも見て取れて、国から集められた私含めてこれからPTを組むであろう神官さんにガンマンのオネェ様は互いに不安な顔になった。
これ…魔王倒せないやつだ…。こんな勇者について行ったら確実に死ぬ。
これあれ…やめよう!辞退しよう!命は大事に!
私は決意し
「お、恐れながら国王様!わ…私やはり里に戻り…」
と言いかけたが王妃さまがそれを止めた。
「リリイ・ベルア!あなたは魔法使いの里でも一番優秀な者です!噂は聞いております!まさか降りるなんてことはありませんわよね?
魔王を倒す為に皆に送り出されたのでしょう?今更帰るなどありませんわよね?」
王妃様の目が…笑っていない…。
実際その通りで里の者には期待たっぷりで送り出されましたが。
神官さんもオネェ様も同じように青ざめていた。誰だって死にたくない。
大司教様はニコニコしており女勇者にこういった。
「勇者どの…。
そう心配せずとも貴殿の力が付くまで仲間達がフォローに回るから大丈夫じゃよ?旅に出てみんか?
どの道が魔王を倒さなければ元の世界には戻れんのじゃ。歴代の勇者も皆魔王をさっさと倒して元の世界に帰って行ったよ」
大司教様!余計なことを!
「そうじゃ、ウィル!お主も旅に同行せよ。勇者が力を付けるまで守り通すのじゃ」
「はっ!?大司教様?何を血迷って…」
と言うと勇者は騎士様のイケメンな顔を見て
「ほうほう…いいね!この人が守ってくれんならいいかも!イケメンだし!」
「お、おお!勇者がやる気に!ウィル!同行せよ!今を逃したら勇者は動かない!」
と国王様も必死だ。
「ドルガード様…そんな!」
ウィル様は最悪だとでも言わんばかりの顔になる。
ふっ…私達も同じ気持ちですよ?と神官さん、オネェ様と無言で見つめた。
そうですね、現在のPTで一番の要であり、魔法の腕も回復以外なら攻撃魔法も上位に入ると思います。
サンムーン王国の国王ドルガード3世が宮廷魔術師に召喚させたこの国を救うべく異世界から召喚されし勇者との名誉ある旅に同行させてもらっているのです。
私の他には回復の神官のシグル・ディーゼロ(男性)さんと凄腕ガンマンのアリア・フィガロン(オネェ)さんとイケメン護衛騎士のウィル・バトラ・オックスフォード(もちろん男性)さんがいます。
ほぼ男性PTですよね?オネェはわかりません。私以外の、女子と言えば…召喚された異世界の勇者…。この人がなんと女性でした…。
彼女は召喚の間で魔法陣から現れました。この国では見ない服を着ていて黒い鞄を持っていました。手には何か丸いパンのサンドイッチみたいのを持っていました。
「は?何ここ?あたし…モックでお月見金バーガー食ってたんだけど?」
第一声がそれでなんとも間抜けな印象。
国王様や王妃…宮廷魔術師・宰相様・護衛騎士・大司教様や私達が並ぶ中彼女…女勇者の鬼島芽衣華(キシマメイカ)さんは
「こりゃ…どう見てもあれだわ…ファンタジーだよ…。
あれだわ…異世界召喚?魔法陣あるし。え?何じゃあ、あたし聖女かなんか?あるあるだよね?」
と一人でブツブツ言っているんだけど、国王様がようやく口を開いた。
「えーっ…其方は選ばれし勇者じゃ…。この国サンムーンは魔王に狙われておる。千年に一度召喚されし勇者は幾重もその時代の魔王を倒してきた。其方の活躍も楽しみにしておる!」
と一気に国王様が説明すると
「ふあ?勇者?はあ?何言ってんの?
あたしはJKだよ?つか聖女じゃないんかい!嫌だよ戦いとか。勝手にやれし。
つかいきなり呼び出されて勇者になって魔王倒せとか失礼すぎるよな?」
国王様もその他の皆さんももはや石になりつつある。
あ…これ完全に召喚失敗した系のやつ。宮廷魔術師さんが顔面蒼白で
「あの…ドルガード様…。やり直していいですか?」
と聞いている。
「何を言っておる!千年に一度の大事な儀式にやり直しとかできると思っておるのか?無理じゃ!」
「ですよね」
魔術師様はもう白目だ。
「とりあえず…召喚された以上貴方は勇者として国の為に魔王と戦ってもらいます。
それ相応の報酬は出します。
旅の資金ももちろん。ですからよろしくお願いします」
と宰相様がキビキビ言うと
「いやいや無理。戦ったこともねぇし、JKだし、すぐ死ぬよ?死んだら金貰っても意味ねーじゃん!アホなの?」
痺れを切らした護衛騎士の人が
「貴様!さっきからその口調と態度は何だ!王の御前であるぞ!切り捨てられたいか?」
と叫ぶ。
「待て!切り捨てたら魔王倒しに行かせられないぞ」
「しかし王!この者どう見ても…役立たずにしか…」
とイケメン騎士様が言うと
「ウィル…落ち着くのじゃ!
召喚された異世界の者はこちらに来ると能力を開花させ、最終的にとんでもない力を持つと言う。
故に古い文献では最初はなんのスキルもなくともどんどんと凄い技とか覚えていくらしい」
「RPGかよ!レベル上げとかスキル取得とかそういうコツコツするのが一番ダリィ」
彼女は最初からやる気がないのは誰の目にも見て取れて、国から集められた私含めてこれからPTを組むであろう神官さんにガンマンのオネェ様は互いに不安な顔になった。
これ…魔王倒せないやつだ…。こんな勇者について行ったら確実に死ぬ。
これあれ…やめよう!辞退しよう!命は大事に!
私は決意し
「お、恐れながら国王様!わ…私やはり里に戻り…」
と言いかけたが王妃さまがそれを止めた。
「リリイ・ベルア!あなたは魔法使いの里でも一番優秀な者です!噂は聞いております!まさか降りるなんてことはありませんわよね?
魔王を倒す為に皆に送り出されたのでしょう?今更帰るなどありませんわよね?」
王妃様の目が…笑っていない…。
実際その通りで里の者には期待たっぷりで送り出されましたが。
神官さんもオネェ様も同じように青ざめていた。誰だって死にたくない。
大司教様はニコニコしており女勇者にこういった。
「勇者どの…。
そう心配せずとも貴殿の力が付くまで仲間達がフォローに回るから大丈夫じゃよ?旅に出てみんか?
どの道が魔王を倒さなければ元の世界には戻れんのじゃ。歴代の勇者も皆魔王をさっさと倒して元の世界に帰って行ったよ」
大司教様!余計なことを!
「そうじゃ、ウィル!お主も旅に同行せよ。勇者が力を付けるまで守り通すのじゃ」
「はっ!?大司教様?何を血迷って…」
と言うと勇者は騎士様のイケメンな顔を見て
「ほうほう…いいね!この人が守ってくれんならいいかも!イケメンだし!」
「お、おお!勇者がやる気に!ウィル!同行せよ!今を逃したら勇者は動かない!」
と国王様も必死だ。
「ドルガード様…そんな!」
ウィル様は最悪だとでも言わんばかりの顔になる。
ふっ…私達も同じ気持ちですよ?と神官さん、オネェ様と無言で見つめた。
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