女勇者がクズ過ぎて皆逃げ出したい

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旅の準備に時間かかりすぎだしいい加減にしろと言いたい

お願い!ゾンビさん達逃げて下さい!

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女勇者メイカは何かと理由をつけ、お城でぐうたらしたり王妃様とお茶したり、街でいらない買い物をしたりと、とにかくサンムーンから出ようとしない。もはや逃走どころではなく私達は頭を悩ませた。と言うか頭痛がする。ウィル様は皆を招集し

「いい加減にしろ!王妃様も毎日嫌々お茶に付き合ってるのがわからないのかっ!?さっさと国を出よう!俺たちには魔王討伐という使命があるんだぞ!」
ウィル様がキレた。

「何言ってんだよ!国の外なんか出たらすぐ死んじゃうかもしれないのに残り少ない命をもう少しくらいセレブ生活させてくれてもいいじゃん?中々ないよ?日本では庶民だったけど異世界来てこんな贅沢ー!贅沢はできるうちにやれ!がモットーだからあたし!」
ニヒヒと嫌な笑顔を浮かべるメイカにもう呆れる。

「そう言えば大司教様が教会に来てくださいと伝言を賜ってます。何でも千年前に魔王を倒したと言う聖剣をメイカさんに抜いて欲しいそうですよ。聖剣は千年間にわたり誰にも抜かれずそこにあるとか」
とシグルさんが言うと

「はぁーん、聖剣イベント?あたしが抜くとあっさり抜けちゃうやつね?はいはい。クソだりいけどあの汚ったない臭い剣よりはマシだなぁ」
ウィル様がビクっと肩を揺らした。
このクズ…まさかクズのくせにあれが伝説の剣じゃないと見抜いたの?クズのくせに!

「んじゃ!ちょっと教会行って引き抜いて来ますか!」
と珍しく立ち上がった。


教会まで歩くのがだりいと言うメイカにエリオット様が渋々転送魔法で私達を教会まで送ってくれた。

「エリオットまじ便利じゃね?あいつPTに入れたら楽なのになー」
と言うメイカ。エリオット様はお城を守る要の宮廷魔術師様よ?離れるわけないわ。

「帰りは歩きですよ」
とシグルさんが言うと

「ふあ!ウィル様おんぶしてねん」
とおねだりすると

「しない…運動不足だからちゃんと歩け!」
と言われたメイカは

「そうだ大司教さまに転送お願いしてみよー」
ともっと失礼なことを言っている。大司教様は確かに転送魔法使えるけど…。

教会に入ると50代のお髭を携えたニコニコ顔の優しそうな大司教様が迎えてくれた。

「勇者殿よく来たね。聖剣は地下にあるから皆で取りに行って来なさいね?」
と大司教様は祭壇の下の隠し扉を開いた。

「ちなみに階段を降りて突き当たりの扉を開けるとアンデットやゾンビがウロウロしてると思うけどそこは適当に相手して奥の台座まで行って引き抜いて来てね?じゃ任せたよ?」
とニコニコ顔で皆が階段を降りるのを待っている。地下の扉を閉めるレバーを持ってずっとニコニコしている。これは…もう降りるしかなくなった…。
とりあえず皆は階段を降りた。するとやはり扉は閉まり取ってくるまで開けてもらえないことがわかった。最悪だ。

「まぁアンデットやゾンビなんてまだ弱いから僕のホーリー魔法でなんとか…」
とシグルさんは杖を持つ。

「私も火魔法ならゾンビに少しは効きますからお手伝いします!」
と私も杖を構えた。
オネェ様も

「あたしも頭撃ち抜いて足止めくらいさせてやるわ!」
と銃を構えた。ウィル様も剣をだし構え、それから汚い臭いロングソードをメイカに渡した。

「あたし?あたしは戦わず皆の後ろからついていくよ?」
なんてクズだ。

「うるさい!それでもいいから一応持っておけ!」
と無理矢理渡すと

「ウィル様そんなにあたしが心配なのね!」
とニヤリと笑った。いや邪魔だから渡したんだよきっと?

奥の扉を開けるとそこは墓場が並んでいた。
教会の地下墓地だ。身元不明の死者なんかの為に教会が管理しているのだ。そんなとこに聖剣置きますか普通。

「うおおおおおー」
1人のゾンビが寄生を、あげながらこちらにやって来た。ウィル様もシグルさんもオネェ様も私も身構えた。

「うおおおおおー」
ゆっくりとした動作でゾンビはパフンと何か投げつけてきた!しかし動作がゆっくりで威力がないので少し離れたところにそれは落ちた。

「な…何?」

「あれは…パイですよ」
シグルさんがメガネを向けて答える。
ていうか何でゾンビがパイ投げてんの?

「おおおおめめめでででとととおおおー!」
ゾンビがゆっくりとおめでとうって言ってる?
するとメイカはツカツカとゾンビに近寄りロングソードでゾンビをぶっ叩いた。

「遅いよっ!このノロマが!最近のゾンビはあ!めちゃくちゃ動きが俊敏なんだから!もう時代遅れだよそのおっっそい動き!」
ゾンビに、ダメ出ししてるー!

「ひいっ…」
ゾンビは怒られて明らかに大人しくなってゆっくり地面に潜ろうとしたがその手をメイカに掴まれて

「何逃げてんの?まだ指導は終わってないからね?動き早くなるまで特訓だよ?仲間もいるなら連れて来なさい」
えええ!指導て…何考えてるのよ!仲間増やさないでよ!

「ふっあたしが一流のゾンビに育ててあげるわよ?名付けて!ゾンビプロデュース!」
と一人で騒いでいた。

「そう言えば街では勇者が千年に一度召喚されたことで千年祭ってのが近々行われるそうで、教会の地下のゾンビさん達も浮かれているそうだと教会の者から聞いてたの忘れてました…」
とシグルさんが思い出した。

「まぁ教会が管理してるゾンビ達だもんな…」

「武器構えて損しちゃったわぁ…」

「ちょっと待って下さいよ…その祭の主役の勇者さんにあんなにしごかれてますよゾンビさん達…」
と私がメイカに一列に並べさせられたゾンビやアンデットを指すとゾンビ達は足元にロープでラインを引かれて

「いいかお前ら全力で走れー!ノロノロ走った奴は失格で聖水ぶっかけるからな!」
といつの間にかメイカは聖水を手に持っている。あれ?誰かメイカにお金を渡したのかなと皆を見るが皆首を振った。渡すわけがない。あんなクズに金を渡したら最後だからお金の管理はウィル様がしっかりしている。

「おい…待て…あの聖水おかしい…」
ウィル様が何かに気付いて青くなる。連動したように私達も青くなった。

「黄色いですね…」
それが何であるのかはあえて言わないでおきます。
シグルさんの声はもはや震えていた。
お願いゾンビさん達…全力で…逃げて!!
と私達は本気でゾンビさん達を応援した。
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