女勇者がクズ過ぎて皆逃げ出したい

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旅の準備に時間かかりすぎだしいい加減にしろと言いたい

気分良く買い物してたら女勇者が来て台無しになった

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 私達は寝坊助クズ女勇者を置き去りにして装備や武器を揃えに城下町へと向かった。
 足場の悪い階段はウィル様が騎士らしく手を引いて下さった。なんて優しいんだろう。

 私の里でもこんなに優しい人はいない。魔法使いの里ミランは男の魔法使いと女の魔法使いは分けて訓練される。そして里で毎年魔法大会が有り、優勝するとなんかいい魔法具とかいろいろもらえる。私は今年の大会に勝ち残った。そして男子の魔法使いのトップと勝負して勝った。優勝商品を抱えてにやにやしていると

「リリイ!女だから手加減してやったんだからな?おおお前なんか!本当に本当に本当にかかか可愛くないからぜってーに嫁の貰い手ないわ!」
 と赤くなって怒られたくらいなので私はモテないんだろう。と思っていたのに…。いやあイケメンは私なんかに優しいや。

 オネェ様は私に会うリボンなんかも探してくれた。魔法使いはオシャレとかあんまりできないからこれは嬉しい。

 さらにシグルさんはウィル様とオネェ様が武器屋に行っている時私と回復アイテムを買いに行ったのだが途中で街の不良に絡まれたので私が攻撃魔法を放とうとしたら

「スリープス!」
 と唱えて彼等をアッサリ眠らせた。精神攻撃も得意みたい。

「大丈夫ですか?貴方もうちょっと自覚を持った方がいいですよ。そのマントから見えている露出の高い服は何ですか?絡まれるに決まってますよ!ハイエナホイホイですよ!」
 とシグルさんが指摘するので私は

「あ、ほら魔法使いは防御ローブを身につけなくてはいけない決まりなのでこの中暑いんです。だからちょっと薄着にしているんですよ。うちの里の女子は大体こんな感じですよ」
 と言うと

「それはいけませんね…。これから旅に出るんですよ?虫除けの薬を持ち歩くのもだるいので肌の露出は控えましょう。毒虫に噛まれたらどうするのです?」
 とシグルさんは私の服を凝視しながら言う。何て優しいのかしら!私が毒虫に噛まれないよう専用のセンスのいい服(露出控えめ)を買ってくださった!

「ふっ…これであいつらに見せなくともすむな」
 とボソボソ聞こえたような気がします。
 武器屋に向かうとウィル様とオネェ様が待っていて

「あのクズ女勇者の武器なんだけど…金が勿体ないから1番安物のロングソード買っといた。中古だけど伝説の剣とか言っとけばいいだろう」
 ウィル様大丈夫ですか?バレたら恐ろしいですが…。

「さっきあたしも見たけどそれスライム切れるか切れないかよ?」
 とオネェ様が笑いを堪えていた。

「ええっ?流石にそれはど、どうなんでしょう?」
 と言うとシグルさんは

「いいんじゃない?どうせ戦わないでしょ?万が一死んでもそれは勇者の力不足で皆さん口裏合わせましょう」
 の言葉に

「「「オーケー!」」」
 と全員同意した。

 とそこへいきなり光が集まりそこからドテッと変な服の女が落ちて来た。それは見てはいけない恐ろしいもので女勇者メイカだった。

「あれ?おお!ヤッホー!あたしを置いて買い物なんてずるいじゃん!」

「貴様…今何時だと思ってんだ!もう夕方だ!エリオット様に転送して貰ったんだろうけど…いい加減にしろよ!」

「はあ?昼には起きたよ?んで飯食って中庭で王妃とお茶してたら眠くなって昼寝して起きたらお前らいなかったからさ、魔術師の兄ちゃんに頼んで送ってもらったんだ」
 えっ…この人昼寝までしてきたの?というか昨日の打ち合わせはなんだったの?クズだわ!

 いい気分で買い物していた皆は一気にテンションが下がった。そしてメイカは店内を見回すとバカみたいに宝飾のついた金ピカの剣を見つけて

「あたしこれ持つ。買って騎士様ー」
 とウィル様にねだった。
 ウィル様は

「いえ、勇者さんにはこちらの伝説の剣が相応しいかと」
 とさっきのボロい剣を渡した。

「うわっ…汚くて臭い!嫌だこんなの!伝説の剣なんかいらんいらん!」
 とそれを投げ捨てた。
 ウィル様ダメでしたね…。しかしウィル様はロングソードを拾い上げ

「そちらの剣は飾り用の剣だ。貴族が家に飾ったりするやつです。物凄く重くて肩も凝りますよ?それでも買うのか?」
 と言うと女勇者は

「ええ?肩凝るのかあ…ならいらなーい…手裏剣とかないかなぁ?投げる方が楽じゃない?」

「手裏剣?なんですかそれは?」
 そんな剣聞いた事がない。異世界の剣なの?

「は?忍者だよ忍者ー!ニンニン!まぁ手裏剣なんか映画里にしかないけどおー!」
 と理解不能なことを言う。ニンジャとは一体…?

「投げる剣ならダガーとか短剣がいいでしょう。料理や物作りにも適しています」
 とシグルさんが言うと

「は?料理?しねーよ!そんな面倒なの!なので短剣持たないから!あーあ、この世界になんでスタンガンないの?魔王とかバチって倒せればいいのに」

「スタンガン?」
 ガンマンのオネェ様は銃の種類かと聞いたが勇者は全然違うらしく

「こうしてこうで電気がビリビリバチバチで倒れるんだよ、痴漢対策にもバッチリー!」
 と身振り手振りでメイカはスマホとか言うやつをスタンガン代わりに演じてみる。なるほどスタンガンと言う道具から雷魔法のような物が出て相手を痺れさすのね。と魔法使いの私は察した。

「痴漢対策って…あんた…魔王が痴漢するとでも思うのか?」
 ウィル様が若干引いている。

「するかもしれないよ!魔王だって男じゃん!あー女勇者って大変だわ!痴漢されまくるんだから」
 とメイカは自分の貧相な胸を何か必死で抑えて見ないでぇと謎の女の子アピールを始めた。メイカは特に美少女でもなければ美人と言うタイプではない。痴漢をされるような身体付きでもない…。

「………」
 男メンバーは全員白目になった。それだけは絶対にないと悟った顔だった。武器屋のおじさんも客の男性も良く見たら皆揃って白目になっていた。
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