女勇者がクズ過ぎて皆逃げ出したい

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旅の準備に時間かかりすぎだしいい加減にしろと言いたい

街に魔物が攻めて来たけど女勇者は真っ先に逃げた

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私達は安宿に6日程泊まることにした。
最初はメイカが

「こんな汚い宿なの?嫌だもっと綺麗なとこがいい!何で女魔法使いと同じ部屋?滞在短い!」
と文句ばかりでうんざりだ。私だってこいつと同じ部屋我慢してるのに。王様から貰った資金をこんなことに使うのですら無駄でしかないのに…。
メイカは部屋に着くと比較的綺麗なベッドを占領した。荷物を床に投げ捨てお菓子をボリボリ食べながら本を読み始めた。
早くも頭が痛い。

「メイカさん…いきなり召喚されて気に食わないのもわかりますが…流石に立場を考えてください…貴方は勇者として世界を救わなければならない存在です」
一応勇者に言ったが反応がないのでよく見てみるとなんとどこで買ったのか耳栓をしていた。聞く耳持たなさすぎ!
するとメイカは耳栓を外して

「ねぇ女魔法使い!マッサージでもしてくんない?肩と腰揉んでよ!」

「あの…私はメイドではありません」

「うるさいなぁ!さっさと揉めよ!この男を惑わす魔性の女が!他の皆があんたを見る目何?魅了でも使ったの?これだから魔法使いって油断ならないよ」

「そんなことするはずないです!酷い!」

「は!出たわ!何その「酷い!」って!自分のこと可哀想って思ってんの?だから出る言葉だよねぇ?」
と返され私は何も言えなくなる。

「早くマッサージ!」

私は仕方なくメイカにマッサージしてやった。
対して凝っていないのがまた腹が立った。だが反論しようものならまたさっきのようなのの繰り返しだろう。嫌な気分になるし従うしかない。

するとコンコンと扉がノックされシグルさんが

「作戦会議と今後のことを話し合おうとウィル様が呼んでます」

「わかりました!行きましょうメイカさん」

「行かない体調悪いから女魔法使い聞いてきて」
と毛布を頭から被って寝てしまった。私は仕方なく一人部屋を出るとシグルさんが心配した。

「大丈夫ですか?さっきあのクズをマッサージしていたように見えましたがもはや無理矢理?」

「ああ…まぁそうですね…何か言っても私のこと男を惑わす魔性の女とか言われるので仕方なく…」
それを聞いてシグルさんも流石に怒る。

「なっ…何て女だ!リリイさん気にしなくていいですよ。そんな泣きそうな顔をしなくとも良いのです。ウィルさんに言ってもう一つ部屋を取ってもらいましょう!あんまりですよ!」
とそっと頰を触っていつの間にか溢れていた涙を指で救ってくれた。ううっ、シグルさんの優しさについ…。

「ごめんなさい!いいんです!お金は節約しなくては!私なら我慢できますから!」
と言うとシグルさんはそっと私を抱きしめた。

「!!?」
心臓がバクバクし出した。

「ああ、このまま連れ去ってしまいたいです…」
と眼鏡越しの瞳が柔らかくなって私を見つめている…。シグルさんの体温が温かい。ひいいイケメンの腕の中で瀕死です私!
するとその時、

ドオオオオオン!!

と轟音が響いて建物が揺れた。
振動に皆が部屋から出てきて

「おいなんだ!今の?」

「ていうかシグルちゃん何抱きしめてんのよ!抜け駆けは許さないわよ!」
とオネェ様に引き剥がされシグルさんはチッと舌打ちした。

流石にメイカも部屋から出てきて

「地震だろぉ?これ震度何?逃げなきゃ!」
と頭に枕を置いている。

「地震ではない!魔物の力を感じる!きっとこの街に攻めて来たのだ!」
と聖剣さんが言った。

「まっ魔物?本当か?」
ウィル様が武器に手を置いた。

「間違いない!女勇者!戦うぞ!」
と女勇者の方を見ると…さっきまでそこにいたのにあの女はこんな時だけ素早く消えていた。

「え?逃げたの?嘘でしょう?」

「最悪だな」

「もういいです!行きましょう!とにかく街を守りましょう!」

「そうだな!皆戦闘準備だ!」

「我はあのクズ勇者を探してくる!何、気配は判るから隠れても引きずってくるから時間を稼いでくれ!」

「わかった!よろしく頼む!」
とウィル様の合図で私達は急いで外へ出た。
逃げ惑う人々を掻き分けると何人かの冒険者が巨大な口を持った身体がトゲトゲの植物と対峙していて応戦している。口から種を吐くとそこから小さな口トゲ植物がわらわら現れた。そいつらを相手に冒険者達は戦い、肝心のボスはせせら笑っていた。

「おバカな人間共め、さっき勇者一行が街から出て行ったのを見ていたのさ!サンムーンはこれで私のもの!魔王の幹部様にも褒めてもらえる!大人しく抵抗せず諦めて降伏しな!」
と言うと街の人が

「畜生…勇者が出て行った隙を狙ってくるなんて!卑怯だぞ!」
と叫ぶ街の人に植物魔物は蔓を伸ばし鞭のように街人を叩こうとしたのでウィル様が蔓を切って助けた。

「あ…あ…」

「何している!逃げろ!」

「は、はい!」
と街人は逃げ出す。私達は植物のボスめがけて魔法やら剣やらで戦う。シグルさんは防御魔法や回復で後方支援。オネェ様は銃で小さい植物魔物を次々と倒して行く!これなら勝てる?
と思った瞬間地面からいきなり蔓が私の足に絡みつき私は高く持ち上げられた。スカート抑えないと見えちゃう!両腕が塞がり攻撃できない!

「リリイさん!」
シグルさんが叫ぶ。

「クソ!」
ウィル様とオネェ様も舌打ちする。
植物魔物は

「抵抗はやめなさいよ?この子をここから落として殺すわよ?」
と私を揺ら揺ら揺らす。

「やめろ!その子に手を出すな!」
ウィル様!シグルさん!オネェ様!

「私のことは構わず攻撃を!」
なんたかそれだけ叫ぶと

「そんなこと…できるはずないでしょう?」
シグルさんが、悲痛な声を出す。植物魔物は

「ふふっ大人しく私の養分になりなさい!」
とウィル様たちにも蔓が伸びてくる。
その時屋根の上に人影が現れた。女勇者と聖剣だ!
聖剣は人型から戻りメイカの手に収まった。
メイカは嫌そうな顔をしたいたけど

植物魔物目掛けて飛んだ。そしてそのまま植物魔物の口の中に落ちていった。え?食われた?
と思ったら植物魔物が光り始め

「なっ…ぎゃあああ!」

バアン!

と植物魔物はバラバラに弾け街の壁を汚した。
街の人は

「あっあれは!勇者?女勇者様だ!」

「嘘!私達のために変装までして戻ってきてくれていたの?」
女勇者はにかりと格好つけて

「その通り!皆さんもう安心よ!」
とVサインを送る。私達はこいつ…美味しいところだけ持って言ってる…。ほとんど聖剣の力に違いなかったが私達は半目で黙っていた。
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