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旅の準備に時間かかりすぎだしいい加減にしろと言いたい
記憶を無くした女勇者
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メイカが記憶喪失になってしまった。
原因は私のせい…。
「どうしましょう…このままでは魔王を倒す旅なんてとても…」
「全く…またしても足止めか…。自業自得とは言え記憶を何とか戻す方法はないのか?」
「待ってください!勇者さんの記憶を戻す?戻さなくともいいのではないですか?考えてみてくださいよ、この人のこれまでのクズっぷりを!」
「確かに…戻さないでおく方がいいかもしれないわよぉ?このままなんとか騙して連れて行きましょうよ!」
「うむ、我もそれがいいと思う。少なくとも記憶の消えた今ならば我も力を嫌々貸さずとも良い。今のうちに魔王を倒すしかあるまい!」
全員クズの記憶が消えたことでやっとまともな旅に出れるかもしれないと気がついた。
これってもしかしてやっとまともな魔王討伐に行けるってことですよね?もう逃げなくてもいいのね。
そして私達はメイカに貴方は異世界から来た女勇者でこれから私達と魔王を倒しに行く使命を負っていることを説明した。するとメイカは
「ま…魔王を倒す?私が?まあ!なんと言う重大なことを任されたのかしら!それなのに記憶をなくしてごめんなさいね?皆さんにはご迷惑をおかけしました」
とメイカがなんと頭を下げたので皆凍りついた。今までこんなことがあっただろうか。
「ううっ!やっとまともになってくれたのだな?よしっ皆!出発だ!魔王を倒すぞ!」
とウィル様の号令で私達はようやく本当の旅に出たのだ。
それからメイカは人が変わったようになった。野宿の順番も積極的に参加し、時間のある時はウィル様に剣の訓練をつけてもらい、料理も手伝ってくれた。自然に皆とも仲良くなっていきつつあった。
ある日シグルさんと二人で野宿の番をしている時…
「リリイさん、すみません…勇者さんがまともになってしまったので私は神官として使命を全うしようと思います…貴方と逃げる約束をしたのに…申し訳ありません…」
シグルさんは私の右手をそっと握って言う。
ドキドキしたけど私は
「いいのです…私もメイカさんがまともになってくれて嬉しいんです!知ってますか?私のこと女魔法使いじゃなくて名前で呼んでくれて…」
私は感動していたのだ。これまでクズだった時は女魔法使いとか魔性の女とか本名では呼んでくれなかったのにここ数日記憶を無くしたメイカは私と親しくしてくれた。
「本当に…記憶が無くなって良かった!リリイさんのおかげですよ!」
シグルさんはメガネを外して私を見つめた。
うぐっ!やはりシグルさんカッコいい!隠れイケメンに胸が爆発しそうです!
シグルさんは私にどんどん近寄って来て…ていうか近過ぎます?え?え?
ええと…お互いの唇が触れそうな距離になったところで
うううーっと唸り声がした。
シグルさんはまたチッと舌打ちし、メガネをかけ直した。
「リリイさん皆を起こしてください!ここは私が!」
と暗闇から現れたシルバーウルフがこちらに走ってくるのを防御壁で塞いだ。
私は皆を急いで起こす。
「皆さん起きて!シルバーウルフです!」
皆は起きて武器を取る。
「全く!人の眠り邪魔してんじゃないわよ!」
とオネェ様がシルバーウルフに連弾する。ウィル様も怯まず剣を向ける。私も援護で炎を当てる。そして奥から一番大きなシルバーウルフが出てきた。シルバーウルフキングだ。
「皆んな下がって!こいつは私が倒すわ!」
とメイカが聖剣を構えた。
私は援護魔法を放ちシグルさんは防御魔法をかける。シルバーウルフキングはメイカ目掛けて走ってきた。
ウオオオオン!!
メイカは飛びかかってきたシルバーウルフキングに剣を構えて斬りつけた!
シルバーウルフキングを真っ二つに両断した。
「メイカさん!」
メイカはシルバーウルフキングの血を浴びて真っ赤になった。
それを見てメイカは聖剣を落として震えた。
「いやあああああああああああああ!!!」
メイカは叫び気絶した。
「メイカさん!」
「おい!しっかりしろ!」
「残りのシルバーウルフ達は逃げていったわ…」
「とりあえず動かさない方がいい!」
横たわる血だらけのメイカを綺麗にしようと私は水の魔法で洗い流した。
すると…
「うっ…」
メイカが気づいて頭を抑えて起き上がる。
「良かった!メイカさん!」
「無事だな!良かった!」
しかし喜びはそこまでだった。
「え?何ここ?森ん中?あたし街にいなかった?つか虫除けスプレーないの?あーあ野宿とか超嫌!」
完全にこれ元に戻っている?え?
嘘よね?嘘だって言って?
「うわっそこに転がってるの何?こっわ!両断て!グロいからさっさと片付けてよ!視界に入れたくない!」
「「「「「…………」」」」」
ああ…何だ私達は数日夢か幻を見ていたんだ。気合いを入れるメイカ、訓練を受けるメイカ、料理をするメイカ、私達に優しいメイカ…。全部…夢だった。
シグルさんが私の肩に手を置いて
「やはり逃げましょう」
とボソリと呟いた。
原因は私のせい…。
「どうしましょう…このままでは魔王を倒す旅なんてとても…」
「全く…またしても足止めか…。自業自得とは言え記憶を何とか戻す方法はないのか?」
「待ってください!勇者さんの記憶を戻す?戻さなくともいいのではないですか?考えてみてくださいよ、この人のこれまでのクズっぷりを!」
「確かに…戻さないでおく方がいいかもしれないわよぉ?このままなんとか騙して連れて行きましょうよ!」
「うむ、我もそれがいいと思う。少なくとも記憶の消えた今ならば我も力を嫌々貸さずとも良い。今のうちに魔王を倒すしかあるまい!」
全員クズの記憶が消えたことでやっとまともな旅に出れるかもしれないと気がついた。
これってもしかしてやっとまともな魔王討伐に行けるってことですよね?もう逃げなくてもいいのね。
そして私達はメイカに貴方は異世界から来た女勇者でこれから私達と魔王を倒しに行く使命を負っていることを説明した。するとメイカは
「ま…魔王を倒す?私が?まあ!なんと言う重大なことを任されたのかしら!それなのに記憶をなくしてごめんなさいね?皆さんにはご迷惑をおかけしました」
とメイカがなんと頭を下げたので皆凍りついた。今までこんなことがあっただろうか。
「ううっ!やっとまともになってくれたのだな?よしっ皆!出発だ!魔王を倒すぞ!」
とウィル様の号令で私達はようやく本当の旅に出たのだ。
それからメイカは人が変わったようになった。野宿の順番も積極的に参加し、時間のある時はウィル様に剣の訓練をつけてもらい、料理も手伝ってくれた。自然に皆とも仲良くなっていきつつあった。
ある日シグルさんと二人で野宿の番をしている時…
「リリイさん、すみません…勇者さんがまともになってしまったので私は神官として使命を全うしようと思います…貴方と逃げる約束をしたのに…申し訳ありません…」
シグルさんは私の右手をそっと握って言う。
ドキドキしたけど私は
「いいのです…私もメイカさんがまともになってくれて嬉しいんです!知ってますか?私のこと女魔法使いじゃなくて名前で呼んでくれて…」
私は感動していたのだ。これまでクズだった時は女魔法使いとか魔性の女とか本名では呼んでくれなかったのにここ数日記憶を無くしたメイカは私と親しくしてくれた。
「本当に…記憶が無くなって良かった!リリイさんのおかげですよ!」
シグルさんはメガネを外して私を見つめた。
うぐっ!やはりシグルさんカッコいい!隠れイケメンに胸が爆発しそうです!
シグルさんは私にどんどん近寄って来て…ていうか近過ぎます?え?え?
ええと…お互いの唇が触れそうな距離になったところで
うううーっと唸り声がした。
シグルさんはまたチッと舌打ちし、メガネをかけ直した。
「リリイさん皆を起こしてください!ここは私が!」
と暗闇から現れたシルバーウルフがこちらに走ってくるのを防御壁で塞いだ。
私は皆を急いで起こす。
「皆さん起きて!シルバーウルフです!」
皆は起きて武器を取る。
「全く!人の眠り邪魔してんじゃないわよ!」
とオネェ様がシルバーウルフに連弾する。ウィル様も怯まず剣を向ける。私も援護で炎を当てる。そして奥から一番大きなシルバーウルフが出てきた。シルバーウルフキングだ。
「皆んな下がって!こいつは私が倒すわ!」
とメイカが聖剣を構えた。
私は援護魔法を放ちシグルさんは防御魔法をかける。シルバーウルフキングはメイカ目掛けて走ってきた。
ウオオオオン!!
メイカは飛びかかってきたシルバーウルフキングに剣を構えて斬りつけた!
シルバーウルフキングを真っ二つに両断した。
「メイカさん!」
メイカはシルバーウルフキングの血を浴びて真っ赤になった。
それを見てメイカは聖剣を落として震えた。
「いやあああああああああああああ!!!」
メイカは叫び気絶した。
「メイカさん!」
「おい!しっかりしろ!」
「残りのシルバーウルフ達は逃げていったわ…」
「とりあえず動かさない方がいい!」
横たわる血だらけのメイカを綺麗にしようと私は水の魔法で洗い流した。
すると…
「うっ…」
メイカが気づいて頭を抑えて起き上がる。
「良かった!メイカさん!」
「無事だな!良かった!」
しかし喜びはそこまでだった。
「え?何ここ?森ん中?あたし街にいなかった?つか虫除けスプレーないの?あーあ野宿とか超嫌!」
完全にこれ元に戻っている?え?
嘘よね?嘘だって言って?
「うわっそこに転がってるの何?こっわ!両断て!グロいからさっさと片付けてよ!視界に入れたくない!」
「「「「「…………」」」」」
ああ…何だ私達は数日夢か幻を見ていたんだ。気合いを入れるメイカ、訓練を受けるメイカ、料理をするメイカ、私達に優しいメイカ…。全部…夢だった。
シグルさんが私の肩に手を置いて
「やはり逃げましょう」
とボソリと呟いた。
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