ポンコツお嬢様とその執事クソである

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一触即発のドキドキ展開とは?

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 SPとお祖父様、暗殺者、ターゲットの私、小檜山美玖とその執事(イケメンクソヲタ)がちょうど廊下のT字路で鉢合わせしてしまった。

 まさに一触即発!

「お嬢様!」
 と魚住が咄嗟に私を後ろへと下げる。

 え?庇われてる?

 お祖父様はSP達にガチガチに守られて

「おーい、美玖!元気そうじゃの!!」
 と呑気に返事をした。ばか!暗殺者が目の前にいるのに名前呼ぶなクソジジイ!!

 暗殺者はちらりとこちらを見て

「お嬢様に美玖…間違いねえ。お前が小檜山財閥の娘だな!」

 うっわ、バレた。ガチバレ!!

 暗殺者はジャケットの内ポケットに手を入れている。まさかの拳銃持ち!?

「動くんじゃねぇ!」
 と暗殺者が言うがSP達も負けじと

「you! Don't move!」
 と叫んだ!
 お祖父様のSPは1人はバリバリの金髪外国人で物凄い鍛えていてガタイがいい。
 名前は確かルーク。小さい頃はルルくんと私は呼んでいた。
 もう1人は日本人の優男の倉橋宗吾さん。大人の男で私が中学生になり腐女子に目覚めた頃にルルくんと宗吾さんの関係を妄想して魚住に

「ルークさんと宗吾さんネタ扱いされ可哀想」
 とぼやいていた。

 暗殺者はいきなりの英語に戸惑った。

「なっ、外国人!?」
 いや見たらわかるでしょ?バカなの?
 宗吾さんは

「彼は今、『貴様こそ一歩でも動いたらその喉笛をグシャリと言わせてやる』と言っていますよ」
 とにこにこして言った。

 私は魚住に小声で

「え?今のはそういうこと言ってたの?」
 と聞いたら

「んなわけねーですよ。馬鹿すぎるねお嬢様。宗吾さんのはったりです」
 と言う。くっ、そうなのか!騙されたわ!!ついでに英語できないの笑われた。

「く、くそ!こうなったら差し違えてでも殺すしかねぇか!俺にも家族がいるんだ!やらなきゃこっちが危ない!」

 なんだ?この暗殺者は家族を組織のボスにでも人質にされてるの?ドラマみたーい!
 と思っているとお祖父様も

「おお!ドラマみたいじゃ!」
 と言った!さすが身内!思考回路は似ている!

 三つ巴の状態が続く中、人の足音が聞こえてきて、焦った暗殺者はとうとう拳銃をバッと出して

「しねえコラーーー!!!」
 とバンと撃ってきた!!

 ルークが飛びかかり宗吾さんが細いナイフで暗殺者の足首に投げてグサリとそれがささり、暗殺者がルークに押さえつけられ、そして私の前の魚住がバンという音と共に撃たれて倒れた!!

「いやっ!魚住!!魚住いいい!!嘘っ!!嘘でしょ!?」
 とうつ伏せに倒れた魚住を譲る。
 くっ!こんなシーンドラマで見たことあるかも!とチラッと思った。
 でも流石に魚住死んだかも!これから最後の言葉を言うのね?
『お嬢様…ずっとお慕いしておりました…』ガクリ……。

 て言う展開くるーー?
 と涙目で見ていると

「揺らすなクソが」
 と魚住は普通に起き上がったから

「ぎゃわっ!ゾンビ!?てか不死身!?」
 と驚いているとお祖父様がこちらにきて

「美玖よ、黙っていたが拓磨には改造手術を行い不死身にしていたんだ」

「なな、なんですってーー!?」
 それなら助かってもおかしくはない!!

 しかし魚住は

「違いますよ。小檜山財閥開発部から提供の防弾性のTシャツを中に来てるのと……俺の大切な戦利品が守ってくれたんだ」
 と魚住は涙目になり先程ゲットした同人誌に穴が空いているのを見て泣いた。

 私は

「あら可哀想。よしよし泣かないの」
 と慰めた。
 お祖父様は

「ほっほっほ、まあそんなことじゃと思っていたよ!」
 と笑ったが魚住は

「大旦那様もご無事で何よりです!」
 と苦笑いした。
 その後暗殺者はこちらで確保して情報を聞き出すためにお祖父様が他の警備に引き渡した。

 *

「いやあ、とりあえず殺されなくて良かったのぉ!美玖よ!

 何せこれからお前のとこに茶を飲みに行く予定だったからの?なんじゃっけほら……メイド喫茶的な?」

 とお祖父様が言うと魚住がパンフレットを渡し

「いえ大旦那様。うちのクラスは『坊主喫茶』と言う斬新なスタイルの喫茶店をやります。美玖様は坊主に扮してチラシを配るという大役を任されております!」
 とバラしやがった!!

 恥ずかしくなる私にお祖父様達は

「ぼ、坊主喫茶!?」

「今時はそんなのも……」

「美玖サマ、ハゲホウズ?イェーイ?」
 とルークに言われ魚住がブッと吹き出した。

「ハゲ坊主ノーよ!!!」
 とツッコミその後衣装に着替えてチラシ配りする私をお祖父様が散々写真に撮り録画され来年の年越しパーティで上映決定され私は抜け殻になった。
 だから見つかりたくなかったのに。

 散々爆笑された後、帰り際に宗吾さんに呼ばれる魚住。ヒソヒソと何か話していた。

 お祖父様にも

「美玖よ、それで?拓磨ともういろいろやっちゃったのかな?」

「は?」
 いろいろ?何のこと?

「お祖父様はお見通しだそ?美玖は拓磨のことラブだし、だから一緒に暮らさせてあげたんだけど?」
 と言われる。

「ななな、そんなばなか!あふぁな!」
 めちゃくちゃ慌てた。

「ふふ、拓磨なら小檜山を背負っても良いじゃろうと思うてな。だって…執事とお嬢様なんてほら……凄くドラマティックじゃん!!」
 とお祖父様のドラマティックスィッチが入っていた。現実的にそんな甘い展開は皆無だ!いつも口を開けば貶してくるからあの男は。

「ま、考えておくようにの!近いうちにハニートラップも仕掛けてよりドラマティックにしようかと思うとる」

「ん?なんですかそれお祖父様」
 と言うとお祖父様は

「ヒミツ♡」
 と言い、意味深に帰って行った。

 宗吾さんと話し終えた魚住は何故か真っ赤になり戻ってきた。

「どうしたの?」
 と聞くと

「なんでもねえ」
 と応えて

「ほらほら行くぞ坊主」
 とハゲカツラを撫でられた。
 一体何があったのかしら?
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