前世の私が変態だったばっかりに~ある悪役令嬢の受難~

浅見

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 快感に染められ、だらしなくなった顔で、間の抜けた声をもらす。
 ギプリス様腰の動きを止めると、私の頭をなで「可愛い」と褒めてくれた。

「私はずっとあなたを欲していましたが……殿下が君を本気で愛しているなら、諦めようと思っていました。ですが殿下は突然現れたわけのわからぬ女のほうが良い様子。ならば私が奪ってもよいだろうと、色々と画策したのです」
「か……くさく?」
「あなたはは仮にも殿下の婚約者。奪い取るには、殿下のほうから捨ててもらうしかありませんから」

 未明の月のような美しい銀色の瞳が、言葉の内容とはうらはらに、優しく私を見つめている。

「しかもあなたの侯爵家は、うちのオーゲン公爵家の敵対勢力ですからね……あなたを侯爵家からも切り離す必要がある。ひとまず実家と縁を切らせて、娼館にでも放り込まれた所を迎えにいこうかと思っていたのですが……」

 笑みの形の、彼の唇の隙間から、ちろりと赤い舌が見えた。

「あなたが涙目になって私を見つめるものだから、いますぐ抱きたくて我慢できなくなってしまい、攫ってきたというわけです」

 そこでようやく、私は言われたことの全てを理解した。

 ――もしかして……私、絶対に捕まってはいけない人の腕のなかに、自分から飛び込んでいってしまったのでは?

 ぞくっと背筋に悪寒が走る。
 思わず逃げようとした私の腰を、ギプリス様は両手で掴んで抜き差し再開した。 
 ばちゅん、ばちゅんと音を立てて抽挿され、頭がまたじんと痺れてくる。

「これから毎日愛し合って、もっと私にぴったりの体にして差し上げます……私以外の男のものでは、もう絶対に馴染まない、気持ち良くなれない体に……」
「ぁあ……は、ぁ」
「馬鹿な女に騙されたと気付いた殿下があなたを取り返しにきてもっ、もう遅いとわからせて差し上げましょう……」

 この人は危険だと分かっているのに、その独占欲を嬉しいと感じてしまう私は、すでにダメになってしまっているのかもしれない。
 ギプリス様の動きが速くなって、肉と肉がぶつかる音がする。
 嬉しい、嬉しい、気持ちいい……私はもう、それ以外なにも考えられなくなって、あえぎ声を上げた。

「は、ぁっ、あ……」

 体の真ん中に『気持ちいい』がたまって塊になっていく。
 ギプリス様の動きが速くなって、ごりごりと子宮の入り口を潰されるようにされ、私はそれが弾けるのを感じた。

「はぁぁ、ああっ……」

 鋭い快感が全身を駆け抜け、体が弓なりになる。
 ぎゅうううと膣を締め付けると、ギプリス様もまた短いうめき声を漏らし、私の奥に精を吐き出したのだった。


 翌朝目覚めると、私の目にもギプリス様の服が見えるようになっていた。
 だけどほっとしたのもつかの間。
 次にまたゲームのイベントが始まると、また攻略対象者の皆さまの裸が見えるようになってしまった。
 どうやらイベントがあると、その日が終わるまでは裸に見えてしまうようで……。
 しかもそれがギプリス様にバレて、他の男性の裸を見たとを怒られてお仕置きをされてしまったり、ギプリス様のドSぶりが怖くて逃げだそうとしては失敗したりと、まあ、その後も色々とあったのだけど。
「絶対に逃がしませんよ、ティリティア」
 ギプリス様から逃げられるわけもなく。
  私はその後もギプリス様に延々と泣かされ続ける羽目になったのだった。
 幸せだけど、彼にベッドで虐められた後はつい考えてしまう。
 いったいなぜこんなことになったのだろう……行き着く答えはいつも一つ。

 ああ……前世の私が、変態だったばっかりに。


おわり。
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