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妖精の隠れ家
第18話 妖精を支持する者
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「────【妖精は一人でいい】!」
希ちゃんの言葉を受け、店内は静まり返った。
「妖精って……」
「あれ……だよなあ……?」
目を見合わせる秋菜とオカキンから、其々の思いが口をつく。
──『妖精』。
このタイミングで、その単語から想像出来る人物はただ一人……そう、フリードだ。そして、もう一つ、このメッセージから読み取れる事実。それは……
「こちらの情報は筒抜けみたいね……」
俺が言葉にするより先に、亜里沙さんが同じ考えを口にした。
そう。『妖精は一人でいい』……つまり、これは俺達が『妖精』である事を、知っている上での言葉。『透明な魔女』が主に活動を妨害していたのは、あくまでオカキンや萌くん、それに希ちゃんが発信する、世論を誘導するための発信だ。ネットでの謂れの無い、誹謗中傷から被害者を救う為の。
つまり、『透明な魔女』はオカキン達が密かに繋がっていて、更に、ハンドルネーム『妖精』と呼ばれる、凄腕のハッカー……つまり、リーさんとも裏で手を組んでいる。そんな、こちらの事情を全て、把握しているという事だ。
「結構、厄介な相手ですね……」
思わず俺は、そう零した。俺達は『透明な魔女』の事を、まだ何も分かってない。だが、相手は既にシークレット・フェアリーの事を、その陣容まで把握している。どう考えても、只者ではない。
「どういう意味ですかね? 『妖精は一人でいい』って……」
皆の疑問を代弁する様に、萌くんが静かに呟いた。
「どうせフリードの奴を支持してる、頭のおかしい連中の仕業だろ!」
オカキンが乱暴に吐き捨てる。だが、そう考えるのが一番、妥当なのかも知れない。フリードを救世主だとか言って祀り上げ、崇拝している一部の集団……確かにそれは存在する。虚構でも……そして、現実でも。
頭のおかしい連中……か。
果たして、本当にそう言い切れるのだろうか。
フリードを支持しているのは、主に現状の生活に不満を持つ、心に闇やストレスを抱えた人達だ。そんな人達が中心となって、自然に集まりだした小さな集団……。それが、フリードを支持する人達の、中心になっている人間だ。勿論、病的にフリードを崇拝する、一部の狂信者達は除いての話だが。
フリードの行動に賛同する人間は、実は結構な数がいる。それも、聞くところによるとその数は、ネットの世界を中心に、どんどん拡大しているそうだ。所謂、『隠れ信者』みたいな物かも知れない。匿名性が強いネットの世界では、人間の素直な本性が出やすいのも、理由の一つなのだろう。
「そうとも限らないんじゃないですかね……」
俺は思わず呟いた。
それはつまり、それだけの数の人間が、今の世界に絶望している……或いは、希望を見出せない。そう思っているのではないだろうか。だからこそ、フリードに一度、この世界を壊して貰いたい。もしかしたら、もう一度人生をやり直す事が出来るかも……。そんな、誰もが持つ心の弱い部分を刺激され、賛同という寄りは寧ろ、ダメ元でその希望に縋る……そう考える人が多いのかも知れない。
そんな考えを持つ俺は、素直にオカキンの言葉を受け入れられなかった。
「夏樹はフリードを支持するのか?」
思いがけない俺の反論に、オカキンは怪訝そうな目で問いかけて来た。
「あ、いや! そういう意味じゃなくて……。フリードを支持する人が全部、頭のおかしい連中だって決め付けるのも、どうなのかなあと思ってさ……勿論、俺はフリードを支持なんかしてないよ!」
俺は慌てて取り繕った。
「まあ、その話は後でいいわ。フリードの支持者がどんな連中なのかは置いといて、それよりもとりあえず今は、『透明な魔女』の正体について考えましょう」
亜里沙さんが話に割って入り、俺達の話題を元に戻す。すると、そのやり取りを聞きながら、ずっとカタカタと何かをしていたリーさんが、突然PCを叩くその手を止めた。そして、少し重そうな口振りで、その口を開く。
「……夏樹の言う事も、強ち間違ってはいないのかも知れん」
いつも寡黙なリーさんが、声に出して話すのは珍しい。全員が一気に黙り込み、その言動に注目する。そんな、少し張り詰めた空気の中、リーさんは静かに話し始めた。
「今回、このメッセージを寄越した『透明な魔女』……こいつ等の正体は、おそらくオカキンの言う通りだ」
そう言って、ノートPCの画面の角度を変え、皆に確認する様に促す。俺も覗き込んだ画面には、見慣れない文字の羅列が映し出されていた。
「……何ですか、これ?」
希ちゃんが尋ねる。どうやら、分かっていないのは俺だけじゃない様だ。少しホッとした。
「これは、俺が作った解析プログラムだ。罠に引っ掛かった相手に自動で接触し、IPから個人情報を抜き取って来る。まあ、ウイルスを使った初歩的な罠だ。だが、今はそんな事はどうでもいい。それより、ここを見ろ」
そう言ってリーさんは、画面の端の方を指さした。
「あ……」
萌くんだけが、その文字列に反応を示す。俺を含め、他のメンバーは何の事だか分からない。すると、そんな俺達の様子を見て、萌くんが説明をしてくれた。
「このID……これは、いつも僕達の活動を、妨害して来る人の物ですよ」
その言葉を聞いて、オカキンと希ちゃんが携帯で何やら調べ始める。
「あ、本当だ!」
何かを見つけた希ちゃんが、驚いた様な声を上げた。続けてオカキンも、何かに気付いた様に話し始める。
「このID、いつもフリードを擁護する様な書き込みを、拡散させている奴ですよ……」
どうやらあれは、ツリッターのIDらしい。にわかに盛り上がるオカキン達を他所に、リーさんは何事も無い様に話し始めた。再び、店内に沈黙が訪れる。
「そのIDは、この掲示板に書き込みをしていた奴……つまり、『透明な魔女』を名乗る奴のIPから抜き取った物だ。今回に限り、何故かこんな初歩的な罠に引っ掛かった。どう考えても、わざとやっているとしか思えんけどな」
忌々しそうな顔で、リーさんはそう説明した。そして、更に話を続ける。
「今更なぜ、『透明な魔女』がこんな真似をするのか、俺には分からん。だが、初めて掴んだ手がかりだ。俺はこのIPから、掲示板に書き込んだ奴を特定した……それが、そのIDだ。勿論、俺はこのIDの奴が本物の『透明な魔女』だとは思ってない。だから俺は、まずはそいつが書き込んだ掲示板や、SNSの使用記録を全て調べてみる事にした。すると、どうにも奇妙な事に気が付いたんだ」
「奇妙な事?」
思わず俺は聞き返した。
「ああ……それが、お前がさっき言っていた、こいつ等は頭がおかしい連中だとは限らない……その可能性を匂わせる話に繋がる」
意味深な表情で、リーさんは俺の目を見つめて来る。
掲示板を使って、俺達にメッセージを送って来たと思われる『透明な魔女』。ようやく、その正体を突き止めたこいつは、間違いなくオカキン達の活動を妨害していた。だが、リーさんはこいつが、本物の『透明な魔女』では無いと言う。
「どういう意味ですか?」
俺は、目を逸らさずにリーさんに問いかけた。すると、リーさんはまたも意味深な表情で、ゆっくりと目線をPCに戻す。そして、良く響く低い声で話し始めた。
「確かに、こいつはシークレット・フェアリーの活動を妨害していた。そういう意味では、こいつも『透明な魔女』の一員であるとは言えるだろう。だが、おそらくこいつは、その中でも下っ端……或いは、模倣しているだけの素人だ。余りにも、危機管理に対する意識が稚拙だからな。だが、問題はそこじゃない。俺の見る限り、最近になってこいつみたいな奴が、次々に現れて来てるんだ」
「それって一体……」
亜里沙さんが尋ねる。だが、リーさんはお構いなしに話を続けた。
「次々に現れると言うのは、俺達の活動を妨害してくる奴等の事だ……但し、俺が手こずっていた本物の『透明な魔女』と違い、明らかに素人の集団だけどな。そして、その集団というのが、さっきオカキンが言っていた『頭のおかしい連中』……要するに、フリードを支持している者達だ」
「やっぱり……」
そう零したオカキンが、ゴクリと生唾を飲み込む。
「だが、その『頭のおかしい連中』とやらの増え方が異常なんだ。そして、その性質も、どんどん過激になっている。ここ最近で、明らかにシークレット・フェアリーへ敵意を向けて来る奴等が増えてるんだ……不自然なくらいにな」
そう言ってリーさんは、止めていた筈のタバコに火を点けた。緊張感に包まれた店内に、煙草の紫煙が漂い始める。フウゥーーッと深く……そして、ゆっくりと煙を吐き出して、リーさんは意を決した様に口を開いた。
「目的も……何者なのかも分からん。或いは、こいつこそが本物の『透明な魔女』なのか……。だが、これだけは間違いない。明らかに誰かが……何者かが──」
乱雑な仕草で灰皿に煙草を押し付けて、リーさんはハッキリと言い切った。
「──俺達の他に、世論を誘導している奴がいる」
希ちゃんの言葉を受け、店内は静まり返った。
「妖精って……」
「あれ……だよなあ……?」
目を見合わせる秋菜とオカキンから、其々の思いが口をつく。
──『妖精』。
このタイミングで、その単語から想像出来る人物はただ一人……そう、フリードだ。そして、もう一つ、このメッセージから読み取れる事実。それは……
「こちらの情報は筒抜けみたいね……」
俺が言葉にするより先に、亜里沙さんが同じ考えを口にした。
そう。『妖精は一人でいい』……つまり、これは俺達が『妖精』である事を、知っている上での言葉。『透明な魔女』が主に活動を妨害していたのは、あくまでオカキンや萌くん、それに希ちゃんが発信する、世論を誘導するための発信だ。ネットでの謂れの無い、誹謗中傷から被害者を救う為の。
つまり、『透明な魔女』はオカキン達が密かに繋がっていて、更に、ハンドルネーム『妖精』と呼ばれる、凄腕のハッカー……つまり、リーさんとも裏で手を組んでいる。そんな、こちらの事情を全て、把握しているという事だ。
「結構、厄介な相手ですね……」
思わず俺は、そう零した。俺達は『透明な魔女』の事を、まだ何も分かってない。だが、相手は既にシークレット・フェアリーの事を、その陣容まで把握している。どう考えても、只者ではない。
「どういう意味ですかね? 『妖精は一人でいい』って……」
皆の疑問を代弁する様に、萌くんが静かに呟いた。
「どうせフリードの奴を支持してる、頭のおかしい連中の仕業だろ!」
オカキンが乱暴に吐き捨てる。だが、そう考えるのが一番、妥当なのかも知れない。フリードを救世主だとか言って祀り上げ、崇拝している一部の集団……確かにそれは存在する。虚構でも……そして、現実でも。
頭のおかしい連中……か。
果たして、本当にそう言い切れるのだろうか。
フリードを支持しているのは、主に現状の生活に不満を持つ、心に闇やストレスを抱えた人達だ。そんな人達が中心となって、自然に集まりだした小さな集団……。それが、フリードを支持する人達の、中心になっている人間だ。勿論、病的にフリードを崇拝する、一部の狂信者達は除いての話だが。
フリードの行動に賛同する人間は、実は結構な数がいる。それも、聞くところによるとその数は、ネットの世界を中心に、どんどん拡大しているそうだ。所謂、『隠れ信者』みたいな物かも知れない。匿名性が強いネットの世界では、人間の素直な本性が出やすいのも、理由の一つなのだろう。
「そうとも限らないんじゃないですかね……」
俺は思わず呟いた。
それはつまり、それだけの数の人間が、今の世界に絶望している……或いは、希望を見出せない。そう思っているのではないだろうか。だからこそ、フリードに一度、この世界を壊して貰いたい。もしかしたら、もう一度人生をやり直す事が出来るかも……。そんな、誰もが持つ心の弱い部分を刺激され、賛同という寄りは寧ろ、ダメ元でその希望に縋る……そう考える人が多いのかも知れない。
そんな考えを持つ俺は、素直にオカキンの言葉を受け入れられなかった。
「夏樹はフリードを支持するのか?」
思いがけない俺の反論に、オカキンは怪訝そうな目で問いかけて来た。
「あ、いや! そういう意味じゃなくて……。フリードを支持する人が全部、頭のおかしい連中だって決め付けるのも、どうなのかなあと思ってさ……勿論、俺はフリードを支持なんかしてないよ!」
俺は慌てて取り繕った。
「まあ、その話は後でいいわ。フリードの支持者がどんな連中なのかは置いといて、それよりもとりあえず今は、『透明な魔女』の正体について考えましょう」
亜里沙さんが話に割って入り、俺達の話題を元に戻す。すると、そのやり取りを聞きながら、ずっとカタカタと何かをしていたリーさんが、突然PCを叩くその手を止めた。そして、少し重そうな口振りで、その口を開く。
「……夏樹の言う事も、強ち間違ってはいないのかも知れん」
いつも寡黙なリーさんが、声に出して話すのは珍しい。全員が一気に黙り込み、その言動に注目する。そんな、少し張り詰めた空気の中、リーさんは静かに話し始めた。
「今回、このメッセージを寄越した『透明な魔女』……こいつ等の正体は、おそらくオカキンの言う通りだ」
そう言って、ノートPCの画面の角度を変え、皆に確認する様に促す。俺も覗き込んだ画面には、見慣れない文字の羅列が映し出されていた。
「……何ですか、これ?」
希ちゃんが尋ねる。どうやら、分かっていないのは俺だけじゃない様だ。少しホッとした。
「これは、俺が作った解析プログラムだ。罠に引っ掛かった相手に自動で接触し、IPから個人情報を抜き取って来る。まあ、ウイルスを使った初歩的な罠だ。だが、今はそんな事はどうでもいい。それより、ここを見ろ」
そう言ってリーさんは、画面の端の方を指さした。
「あ……」
萌くんだけが、その文字列に反応を示す。俺を含め、他のメンバーは何の事だか分からない。すると、そんな俺達の様子を見て、萌くんが説明をしてくれた。
「このID……これは、いつも僕達の活動を、妨害して来る人の物ですよ」
その言葉を聞いて、オカキンと希ちゃんが携帯で何やら調べ始める。
「あ、本当だ!」
何かを見つけた希ちゃんが、驚いた様な声を上げた。続けてオカキンも、何かに気付いた様に話し始める。
「このID、いつもフリードを擁護する様な書き込みを、拡散させている奴ですよ……」
どうやらあれは、ツリッターのIDらしい。にわかに盛り上がるオカキン達を他所に、リーさんは何事も無い様に話し始めた。再び、店内に沈黙が訪れる。
「そのIDは、この掲示板に書き込みをしていた奴……つまり、『透明な魔女』を名乗る奴のIPから抜き取った物だ。今回に限り、何故かこんな初歩的な罠に引っ掛かった。どう考えても、わざとやっているとしか思えんけどな」
忌々しそうな顔で、リーさんはそう説明した。そして、更に話を続ける。
「今更なぜ、『透明な魔女』がこんな真似をするのか、俺には分からん。だが、初めて掴んだ手がかりだ。俺はこのIPから、掲示板に書き込んだ奴を特定した……それが、そのIDだ。勿論、俺はこのIDの奴が本物の『透明な魔女』だとは思ってない。だから俺は、まずはそいつが書き込んだ掲示板や、SNSの使用記録を全て調べてみる事にした。すると、どうにも奇妙な事に気が付いたんだ」
「奇妙な事?」
思わず俺は聞き返した。
「ああ……それが、お前がさっき言っていた、こいつ等は頭がおかしい連中だとは限らない……その可能性を匂わせる話に繋がる」
意味深な表情で、リーさんは俺の目を見つめて来る。
掲示板を使って、俺達にメッセージを送って来たと思われる『透明な魔女』。ようやく、その正体を突き止めたこいつは、間違いなくオカキン達の活動を妨害していた。だが、リーさんはこいつが、本物の『透明な魔女』では無いと言う。
「どういう意味ですか?」
俺は、目を逸らさずにリーさんに問いかけた。すると、リーさんはまたも意味深な表情で、ゆっくりと目線をPCに戻す。そして、良く響く低い声で話し始めた。
「確かに、こいつはシークレット・フェアリーの活動を妨害していた。そういう意味では、こいつも『透明な魔女』の一員であるとは言えるだろう。だが、おそらくこいつは、その中でも下っ端……或いは、模倣しているだけの素人だ。余りにも、危機管理に対する意識が稚拙だからな。だが、問題はそこじゃない。俺の見る限り、最近になってこいつみたいな奴が、次々に現れて来てるんだ」
「それって一体……」
亜里沙さんが尋ねる。だが、リーさんはお構いなしに話を続けた。
「次々に現れると言うのは、俺達の活動を妨害してくる奴等の事だ……但し、俺が手こずっていた本物の『透明な魔女』と違い、明らかに素人の集団だけどな。そして、その集団というのが、さっきオカキンが言っていた『頭のおかしい連中』……要するに、フリードを支持している者達だ」
「やっぱり……」
そう零したオカキンが、ゴクリと生唾を飲み込む。
「だが、その『頭のおかしい連中』とやらの増え方が異常なんだ。そして、その性質も、どんどん過激になっている。ここ最近で、明らかにシークレット・フェアリーへ敵意を向けて来る奴等が増えてるんだ……不自然なくらいにな」
そう言ってリーさんは、止めていた筈のタバコに火を点けた。緊張感に包まれた店内に、煙草の紫煙が漂い始める。フウゥーーッと深く……そして、ゆっくりと煙を吐き出して、リーさんは意を決した様に口を開いた。
「目的も……何者なのかも分からん。或いは、こいつこそが本物の『透明な魔女』なのか……。だが、これだけは間違いない。明らかに誰かが……何者かが──」
乱雑な仕草で灰皿に煙草を押し付けて、リーさんはハッキリと言い切った。
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