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第十五章 ステップアップ
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「天神、博多駅周辺の店舗探しは続けるとして、東区に店舗を探しませんか?」
武内社長とマスターを入れた話し合いで、高橋さんと相談した内容を提案してみる。
「奈良屋町と福津の中間に店があれば、配達効率は良いよね」
俺の提案を社長はすぐに理解したようだ。
「都心部の営業コストを考えれば、経費は大幅に抑えられる。
売り上げは大きくないだろうが、効率化で黒字を狙おう」
色々なケースを考えて、テナント探しの手を広げる事に決まった。
「せっかくだから、俺からも提案がある」
珍しくマスターから話があった。
「猛暑のせいか、今年の夏はカレーがよく出るんだ。
そんな中、常連客の中からカレーパンのカレーを食べたいと話が出てる」
「あの辛さをカレーライスで食べたいんですね」
「そうだ」
「あれは南インドのキーマカレーがベースのはずです。
絵美里がスパイスを探し回ったと言ってました」
「じゃあ、私と絵美里たちでキーマカレーは担当する。
香山さんは、引き続きテナント探しをお願いします」
社命なら仕方がない。
不動産会社に連絡をして、博多区の物件探しも追加でお願いをした。
一応、吉塚から九産大前駅までJR5駅周辺の様子を歩いて見て回る。
2日かけて、各駅から徒歩10分以内に絞って歩き回った。
テナント募集はいくつかあるが、めぼしいものは無い。
ただ各駅ごとの雰囲気や特徴を掴んだのは成果だった。
キーマカレーの開発は、カレーパン作りのベースがあったので早かった。
白米に合うよう、少しだけ水分を多めにして仕上げる。
マドラスキーマカレーと名付けて、本店と姪浜店で出すと好評な売れ行きだ。
お好みに合わせて、追加で生玉子か目玉焼きをトッピングするようにしたのもウケた。
「マスターのおかげで、キーマカレーはどの店でも売れ行きが好調です」
「いや、加藤君のカレーパンを生み出す苦労が別の形で身を結んだ。
彼にとって良い経験になったはずだ」
マスターが言うように、あれで貴大は一気に成長した。
社長と一緒に開発に関わった絵美里と紗彩も、自信がついただろう。
「社長、製パンの二人を競わせてどうでしたか?」
「奈良屋町の店には、山田君と吉田君が必要でしょう。
姪浜の店だけなら、兵藤さんの方がいい。
でも、店舗展開していく為には日野かすみは欲しいんだよ」
「彼女と関係があるんですか?」
「かすみとは、中学高校が一緒だったの。
父親は福岡でも名の知れた不動産会社を経営していて、彼女がエイジア製菓学校に入ったのも、店を経営させる為よ」
「そういう理由でしたか」
「でも仕事で判断して欲しいって、彼女が言った」
「まあ、仕事だけなら十分合格です」
「父親が博多駅近くにオフィスビルを建設中で、1階にカフェを作るスペースをかすみの為に空けてあるわ」
「大金持ちは、スケールが違いますね」
「でも父親もビジネスが分かってるから、うちに手伝わせたい」
「ただの親バカじゃないってことか」
「金持ちほど、シビアだわ」
やっぱり武内凜花が社長でよかった。
地元の繋がりは、目に見えない重要な資産だ。
武内社長とマスターを入れた話し合いで、高橋さんと相談した内容を提案してみる。
「奈良屋町と福津の中間に店があれば、配達効率は良いよね」
俺の提案を社長はすぐに理解したようだ。
「都心部の営業コストを考えれば、経費は大幅に抑えられる。
売り上げは大きくないだろうが、効率化で黒字を狙おう」
色々なケースを考えて、テナント探しの手を広げる事に決まった。
「せっかくだから、俺からも提案がある」
珍しくマスターから話があった。
「猛暑のせいか、今年の夏はカレーがよく出るんだ。
そんな中、常連客の中からカレーパンのカレーを食べたいと話が出てる」
「あの辛さをカレーライスで食べたいんですね」
「そうだ」
「あれは南インドのキーマカレーがベースのはずです。
絵美里がスパイスを探し回ったと言ってました」
「じゃあ、私と絵美里たちでキーマカレーは担当する。
香山さんは、引き続きテナント探しをお願いします」
社命なら仕方がない。
不動産会社に連絡をして、博多区の物件探しも追加でお願いをした。
一応、吉塚から九産大前駅までJR5駅周辺の様子を歩いて見て回る。
2日かけて、各駅から徒歩10分以内に絞って歩き回った。
テナント募集はいくつかあるが、めぼしいものは無い。
ただ各駅ごとの雰囲気や特徴を掴んだのは成果だった。
キーマカレーの開発は、カレーパン作りのベースがあったので早かった。
白米に合うよう、少しだけ水分を多めにして仕上げる。
マドラスキーマカレーと名付けて、本店と姪浜店で出すと好評な売れ行きだ。
お好みに合わせて、追加で生玉子か目玉焼きをトッピングするようにしたのもウケた。
「マスターのおかげで、キーマカレーはどの店でも売れ行きが好調です」
「いや、加藤君のカレーパンを生み出す苦労が別の形で身を結んだ。
彼にとって良い経験になったはずだ」
マスターが言うように、あれで貴大は一気に成長した。
社長と一緒に開発に関わった絵美里と紗彩も、自信がついただろう。
「社長、製パンの二人を競わせてどうでしたか?」
「奈良屋町の店には、山田君と吉田君が必要でしょう。
姪浜の店だけなら、兵藤さんの方がいい。
でも、店舗展開していく為には日野かすみは欲しいんだよ」
「彼女と関係があるんですか?」
「かすみとは、中学高校が一緒だったの。
父親は福岡でも名の知れた不動産会社を経営していて、彼女がエイジア製菓学校に入ったのも、店を経営させる為よ」
「そういう理由でしたか」
「でも仕事で判断して欲しいって、彼女が言った」
「まあ、仕事だけなら十分合格です」
「父親が博多駅近くにオフィスビルを建設中で、1階にカフェを作るスペースをかすみの為に空けてあるわ」
「大金持ちは、スケールが違いますね」
「でも父親もビジネスが分かってるから、うちに手伝わせたい」
「ただの親バカじゃないってことか」
「金持ちほど、シビアだわ」
やっぱり武内凜花が社長でよかった。
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