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第十五章 ステップアップ
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「思っていたより、良い店舗になりそうですね」
俺と武内社長で香椎のテナントを見に来た。
リノベーションされた築25年の賃貸マンションは、エントランス横に新しくテナント用のスペースが設けられている。
店舗面積12坪でJR香椎駅から徒歩8分、マンションが乱立する地区だ。
大手では狭すぎるし、個人向きだが、元からテナントではなかったので設備投資に金が掛かる。
当社なら、ケーキ、パンは持ち込めるので有利なのは確かだ。
「誰に店を任せるつもり?」
「紗彩がいいでしょう。製菓学校で製パンを選択していました。
鹿児島で独立したい希望も持っているので、適役です」
「少人数で回す店だから、冒険してもいいか」
社長も乗り気のようだ。ここでローコスト経営を実験する意義は大きい。
博多駅の店もテナント料が高いから、それ以外のコストはギリギリまで削りたい。
出店する前に、会社として経験を積むことは絶対に必要だった。
「よし、ここは出店しよう」
社長のGoサインで、計画はスタートした。
日野トラストとの家賃交渉、店舗工事会社との見積もりからスケジュール管理と仕事が山積みになる。
アルバイトを姪浜店、本店に入れて、俺と社長は時間が出来ているがそれでも忙しい。
週に1回、花蓮とデートすることもままならない。
「デートで厨房機器を見て回るって、おかしくない?」
「そう言うな、紗彩の店を作ってるんだ。
時間が無いから、我慢してくれ」
花蓮と一緒に中古厨房機器の店を訪ねて、オーブンや冷蔵冷凍庫、冷蔵ショーケースを探し回った。
「このオーブン、いいと思う」
彼女は現場で働いているだけに、欲しい機種を見つけるのは早い。
今度の店はバックヤードを出来るだけ小さくするので、機械もコンパクトなほうが良い。
1年の保証付き機種を中心に見積もりを出してもらい、店を後にした。
「そういえば、珈琲加藤のアルバイトって可愛い制服を着てるね」
帰り道の車内で、花蓮が思い出したように言った。
今朝、二人で本店にモーニングを食べに行った時に気になったらしい。
「制服が可愛いとアルバイトの集まりが良いと聞いて、新調してみた。
かっぱ橋のユニフォーム専門店に頼んで、サンプルを送ってもらったんだ」
「ベレー帽が可愛いし、ミニのエプロンも素敵。私も毅の店で働く時は、あれが着たい」
「あれはフロア係専用で、製パンはコックコートだよ」
「ええ、ガッカリ」
「花蓮から見ても、新しいユニフォームの方がいいと思う?」
「もちろん、可愛い方が良いよ」
珈琲加藤では、製造メンバーにはコックコート、カフェメンバーにはエプロンを配布していた。
だが店舗が増えて、アルバイトも増えれば、グループとして統一感が必要だ。
「社長、店舗が増える前にユニフォームを統一しましょう」
「今のうちに手をつけたほうがいいね」
社長が即決したので、俺たちと紗彩を連れて東京まで出張する事が決まった。
俺と武内社長で香椎のテナントを見に来た。
リノベーションされた築25年の賃貸マンションは、エントランス横に新しくテナント用のスペースが設けられている。
店舗面積12坪でJR香椎駅から徒歩8分、マンションが乱立する地区だ。
大手では狭すぎるし、個人向きだが、元からテナントではなかったので設備投資に金が掛かる。
当社なら、ケーキ、パンは持ち込めるので有利なのは確かだ。
「誰に店を任せるつもり?」
「紗彩がいいでしょう。製菓学校で製パンを選択していました。
鹿児島で独立したい希望も持っているので、適役です」
「少人数で回す店だから、冒険してもいいか」
社長も乗り気のようだ。ここでローコスト経営を実験する意義は大きい。
博多駅の店もテナント料が高いから、それ以外のコストはギリギリまで削りたい。
出店する前に、会社として経験を積むことは絶対に必要だった。
「よし、ここは出店しよう」
社長のGoサインで、計画はスタートした。
日野トラストとの家賃交渉、店舗工事会社との見積もりからスケジュール管理と仕事が山積みになる。
アルバイトを姪浜店、本店に入れて、俺と社長は時間が出来ているがそれでも忙しい。
週に1回、花蓮とデートすることもままならない。
「デートで厨房機器を見て回るって、おかしくない?」
「そう言うな、紗彩の店を作ってるんだ。
時間が無いから、我慢してくれ」
花蓮と一緒に中古厨房機器の店を訪ねて、オーブンや冷蔵冷凍庫、冷蔵ショーケースを探し回った。
「このオーブン、いいと思う」
彼女は現場で働いているだけに、欲しい機種を見つけるのは早い。
今度の店はバックヤードを出来るだけ小さくするので、機械もコンパクトなほうが良い。
1年の保証付き機種を中心に見積もりを出してもらい、店を後にした。
「そういえば、珈琲加藤のアルバイトって可愛い制服を着てるね」
帰り道の車内で、花蓮が思い出したように言った。
今朝、二人で本店にモーニングを食べに行った時に気になったらしい。
「制服が可愛いとアルバイトの集まりが良いと聞いて、新調してみた。
かっぱ橋のユニフォーム専門店に頼んで、サンプルを送ってもらったんだ」
「ベレー帽が可愛いし、ミニのエプロンも素敵。私も毅の店で働く時は、あれが着たい」
「あれはフロア係専用で、製パンはコックコートだよ」
「ええ、ガッカリ」
「花蓮から見ても、新しいユニフォームの方がいいと思う?」
「もちろん、可愛い方が良いよ」
珈琲加藤では、製造メンバーにはコックコート、カフェメンバーにはエプロンを配布していた。
だが店舗が増えて、アルバイトも増えれば、グループとして統一感が必要だ。
「社長、店舗が増える前にユニフォームを統一しましょう」
「今のうちに手をつけたほうがいいね」
社長が即決したので、俺たちと紗彩を連れて東京まで出張する事が決まった。
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