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第十五章 ステップアップ
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「紗彩には、香椎店の店長になってもらう」
俺が姪浜店に出向いて、開店前のミーティングで発表した。
事前に誰にも話していなかったので、紗彩だけではなく絵美里も貴大も目が点になっている。
「オープンは、11月11日。
彩音も当分の間サポートに入るから、心配はいらない」
続けて話すと、絵美里やバイトのスタッフが一斉に拍手をしてくれる。
「私で大丈夫ですか?」
絞り出すように聞いている紗彩が初々しい。
「鹿児島で店を出すんだろ。予行演習のつもりでやればいい」
「頑張ります」
「今日から、店長になったつもりで働くんだ。絵美里の仕事ぶりをよく見ておけ」
「はい」
返事がいい。やる気は十分にあるから、経験さえ積めばいい。
翌週、東京に出張する。
福岡空港から朝の便で羽田に着いたら、ユニフォーム会社のショールームに直行した。
事前に会議でシャツとパンツは私物、帽子とエプロンを会社側で用意する事に決めている。
カタログで候補にしていたユニフォームを紗彩に着せて、イメージをチェックしていく。
「どう、着心地は?動きやすい?」
「問題ないです」
武内社長のチェックが続く。
ショールームのスタイリストがカフェ大手のユニフォームを教えてくれる。
出来るだけ被らないように配慮がされていた。
エプロンが目玉になるので、選択に迷う。
紗彩のお気に入りは、ベレー帽とお揃いのピンストライプ柄。
俺はデニム生地のオーバーオールタイプが、オーストラリアの店っぽくて好きだ。
「アルバイト用ならこっちかな」
社長の選択は、黒地に白のストライプの胸当てタイプ。
ベレー帽とのセットに決まった。
「バリスタ用にサロンエプロンも統一しよう」
同色のデザイン違いを選んだ。
必要数を発注して、ショールームを出る。
帰りの飛行機まで時間があるので、俺はここで別れた。
「忙しくて、なかなか東京に来る事が出来ません」
日本橋に移動して、資産運用会社のオフィスに金融manager/佐藤氏を訪ねた。
「いやいや、お仕事が忙しいのは良いことです。武内社長とは上手く行ってるようですね」
「辣腕過ぎて、ついていくのがやっとです」
「日野トラストと資本提携が出来たのは、今後の発展には好手でした」
「あれは全て彼女の手腕ですよ」
「香山さんは良き運をお持ちです。
大事にして下さい」
「運ですか?」
「言い方を替えれば、人を引きつける力とでも言いましょうか。
香山さんの魅力です」
「ちょっと怖いですね」
「私も香山さんを担当出来たのは幸運でした」
佐藤氏に言われると信じたくなる。
「こちらこそ、何でも相談出来るのは助かってます。
佐藤さんと知り合えた事は、幸運でしたよ」
現状報告を直接会って話して楽しかったし、自分の方向性が間違ってないと確認が出来た。
それだけで満足して、羽田に向かう足取りは軽かった。
俺が姪浜店に出向いて、開店前のミーティングで発表した。
事前に誰にも話していなかったので、紗彩だけではなく絵美里も貴大も目が点になっている。
「オープンは、11月11日。
彩音も当分の間サポートに入るから、心配はいらない」
続けて話すと、絵美里やバイトのスタッフが一斉に拍手をしてくれる。
「私で大丈夫ですか?」
絞り出すように聞いている紗彩が初々しい。
「鹿児島で店を出すんだろ。予行演習のつもりでやればいい」
「頑張ります」
「今日から、店長になったつもりで働くんだ。絵美里の仕事ぶりをよく見ておけ」
「はい」
返事がいい。やる気は十分にあるから、経験さえ積めばいい。
翌週、東京に出張する。
福岡空港から朝の便で羽田に着いたら、ユニフォーム会社のショールームに直行した。
事前に会議でシャツとパンツは私物、帽子とエプロンを会社側で用意する事に決めている。
カタログで候補にしていたユニフォームを紗彩に着せて、イメージをチェックしていく。
「どう、着心地は?動きやすい?」
「問題ないです」
武内社長のチェックが続く。
ショールームのスタイリストがカフェ大手のユニフォームを教えてくれる。
出来るだけ被らないように配慮がされていた。
エプロンが目玉になるので、選択に迷う。
紗彩のお気に入りは、ベレー帽とお揃いのピンストライプ柄。
俺はデニム生地のオーバーオールタイプが、オーストラリアの店っぽくて好きだ。
「アルバイト用ならこっちかな」
社長の選択は、黒地に白のストライプの胸当てタイプ。
ベレー帽とのセットに決まった。
「バリスタ用にサロンエプロンも統一しよう」
同色のデザイン違いを選んだ。
必要数を発注して、ショールームを出る。
帰りの飛行機まで時間があるので、俺はここで別れた。
「忙しくて、なかなか東京に来る事が出来ません」
日本橋に移動して、資産運用会社のオフィスに金融manager/佐藤氏を訪ねた。
「いやいや、お仕事が忙しいのは良いことです。武内社長とは上手く行ってるようですね」
「辣腕過ぎて、ついていくのがやっとです」
「日野トラストと資本提携が出来たのは、今後の発展には好手でした」
「あれは全て彼女の手腕ですよ」
「香山さんは良き運をお持ちです。
大事にして下さい」
「運ですか?」
「言い方を替えれば、人を引きつける力とでも言いましょうか。
香山さんの魅力です」
「ちょっと怖いですね」
「私も香山さんを担当出来たのは幸運でした」
佐藤氏に言われると信じたくなる。
「こちらこそ、何でも相談出来るのは助かってます。
佐藤さんと知り合えた事は、幸運でしたよ」
現状報告を直接会って話して楽しかったし、自分の方向性が間違ってないと確認が出来た。
それだけで満足して、羽田に向かう足取りは軽かった。
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