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本編
37.森への視察
「あっ、やっ……だめっ、んんぅ」
「何が駄目なのかな?」
「ひあっ!」
フィリップが私の奥を穿つ度に、イッてしまいそうな快感が私を支配する。
あの婚礼の日から1年経った。
この1年のうちにフィリップは、ベッドの中だとちょっと意地悪になった気がする。
「シシー。イクのを我慢しちゃ駄目だと、いつも言っているだろう? ほら、可愛くイッてみせて?」
「ひゃあっ、あっ……だめっ、激しっ……あっ、あああっ!!」
フィリップが腰をまわすように奥をグリグリと抉り、敏感な小さな突起を指で挟んで擦り上げたから、私は……私は、もう我慢が出来なくなってイッてしまった。
足の先までピンと、力が入って……全身を多幸感と大きな快感が私を包んだ。
最近、最中に眠ってしまう事は減ったように思う。
それはフィリップがイッた後も、気持ち良い事ばかりしてくるからだ……。
「フィリップ……も、だめっ」
「そう? なら、そろそろ一緒にイこうか?」
一緒に……。
それは嬉しいけれど……私、今イッたばかりなのに……。
「あっ、あぅうっ……だめっ、まだ動いちゃ……また、また気持ち良く、なっちゃう、っ」
「良いんだよ、シシー。もっと、もっと、気持ち良くなって?」
「あっ、ひあっ、あああ!!」
腰を力強く掴んで揺さぶられると、フィリップの胸に爪を立ててイッてしまった。
だって、フィリップったら激しいから……つい爪を立ててしまうの。悪気はないのよ……。
イッてしまった後、グッタリとしながら背中や胸や腕につけてしまった爪痕をジッと見つめながら、私の意識は微睡の中に落ちていった。
「ん……」
「おはよう、シシー」
朝、目が覚めるとフィリップが優しげな笑みを浮かべて、私の頭を撫でてくれている。
嗚呼、とても幸せだわ。
「大丈夫? 昨夜は無茶をさせちゃったかな?」
「大丈夫です。世の中には2回も3回も出来る人がいるのですよ。それに比べたら、フィリップはまだまだですね」
因みに、1回しか出来ないのは終わると私が寝てしまうからで、フィリップが悪い訳ではない。
私だって眠るのは悪いと思っているの。
でも、こればかりは仕方がないので、もう眠気に逆らわない事にしてる。
最中に眠らなくなっただけでも進歩なので。
でも、そのせいか1回の密度が濃いように感じる。
「シシーさえ望むなら、私は朝まででも出来るよ」
「それは無理です。眠くなってしまうので……」
「そうだね。睡眠は大切だからね」
たまにはフィリップの気がすむまで付き合ってあげたい気持ちはある。あるのだけれど、何如せん睡魔には勝てないの。
許してね、フィリップ。
「でも、近頃……昼間でも眠くなる事があって、困っているんです。弛んでるでしょうか?」
いい加減にしているつもりはない。けれど、幸せ過ぎて緩みすぎているのかもしれないので、気持ちをしっかり引き締めないといけないわ。
「毎晩、疲れさせ過ぎちゃってるのかな? 今日は森のほうまで視察があるから、付いていてあげられないけど、帰ってきたら宮廷侍医に診て貰おうか? もしかすると、風邪かもしれないし」
「大袈裟ですよ。お医者様に診て頂くほどでは、ありません。気を引き締めれば、大丈夫です!」
「シシーは、いつも頑張り過ぎなくらい頑張っているから、疲れた時はちゃんと休むくらいが丁度良いよ。今日は一日休んで寝てる?」
私はフィリップの気遣いが嬉しかったけれど、それはお断りをした。
私はフィリップに釣り合う王太子妃になる為に邁進中なので、眠いという理由だけで役目をサボるなんてあってはならない。
フィリップは無理をしないでね、と私を抱き締め、これでもかというくらいチュッチュッと口付けをして、視察に出かけて行った。
何でも、王都の外にある森のほうで魔獣が変死しているらしい。
魔獣といっても害をなすものはいない。彼らが死ぬと魔石という魔力が込められた素材が取れる。
それで発電したり、他にも生活に役立てたりと、平民の生活にとって欠かせないものとなっている。
因みに貴族は王室より魔力の恩恵を受けているので、魔石は必要ない。それに、貴族でも私の生家のように王室に血が近ければ、魔力持ちはいるので魔石は平民の物となっている。
それなのに、最近魔獣が死んでも魔石が取れなくて困っていると報告が上がってきたので、フィリップが確認をしに行ったという訳だ。
少し距離があるので遠乗りがてら視察に行ってくるよと笑っていた。
結婚してから、あまり側を離れる事がなかったから、少し淋しいけれど、我慢をしなくては……。
それに一人でも大丈夫だというところを見せて、フィリップを安心させてあげたい。
王太子不在の時は、私がフィリップの代わりを担わなければならないのだから、頑張ろうっと。
それに……昨日から陛下方も他国に招かれていていないし、今日はフィリップも視察でいない。なので、今日は私が責任者という事になる。気を引き締めないと!
◆後書き◇
やっと鬼畜柄~の40話「第2王子殿下」のところに追いつきました! 当初、5万文字の短編で考えていたのに、気がついたら7万文字になってました。
そして、まだ続きます(笑) もう少しお付き合い頂けると嬉しいですm(._.)m
「何が駄目なのかな?」
「ひあっ!」
フィリップが私の奥を穿つ度に、イッてしまいそうな快感が私を支配する。
あの婚礼の日から1年経った。
この1年のうちにフィリップは、ベッドの中だとちょっと意地悪になった気がする。
「シシー。イクのを我慢しちゃ駄目だと、いつも言っているだろう? ほら、可愛くイッてみせて?」
「ひゃあっ、あっ……だめっ、激しっ……あっ、あああっ!!」
フィリップが腰をまわすように奥をグリグリと抉り、敏感な小さな突起を指で挟んで擦り上げたから、私は……私は、もう我慢が出来なくなってイッてしまった。
足の先までピンと、力が入って……全身を多幸感と大きな快感が私を包んだ。
最近、最中に眠ってしまう事は減ったように思う。
それはフィリップがイッた後も、気持ち良い事ばかりしてくるからだ……。
「フィリップ……も、だめっ」
「そう? なら、そろそろ一緒にイこうか?」
一緒に……。
それは嬉しいけれど……私、今イッたばかりなのに……。
「あっ、あぅうっ……だめっ、まだ動いちゃ……また、また気持ち良く、なっちゃう、っ」
「良いんだよ、シシー。もっと、もっと、気持ち良くなって?」
「あっ、ひあっ、あああ!!」
腰を力強く掴んで揺さぶられると、フィリップの胸に爪を立ててイッてしまった。
だって、フィリップったら激しいから……つい爪を立ててしまうの。悪気はないのよ……。
イッてしまった後、グッタリとしながら背中や胸や腕につけてしまった爪痕をジッと見つめながら、私の意識は微睡の中に落ちていった。
「ん……」
「おはよう、シシー」
朝、目が覚めるとフィリップが優しげな笑みを浮かべて、私の頭を撫でてくれている。
嗚呼、とても幸せだわ。
「大丈夫? 昨夜は無茶をさせちゃったかな?」
「大丈夫です。世の中には2回も3回も出来る人がいるのですよ。それに比べたら、フィリップはまだまだですね」
因みに、1回しか出来ないのは終わると私が寝てしまうからで、フィリップが悪い訳ではない。
私だって眠るのは悪いと思っているの。
でも、こればかりは仕方がないので、もう眠気に逆らわない事にしてる。
最中に眠らなくなっただけでも進歩なので。
でも、そのせいか1回の密度が濃いように感じる。
「シシーさえ望むなら、私は朝まででも出来るよ」
「それは無理です。眠くなってしまうので……」
「そうだね。睡眠は大切だからね」
たまにはフィリップの気がすむまで付き合ってあげたい気持ちはある。あるのだけれど、何如せん睡魔には勝てないの。
許してね、フィリップ。
「でも、近頃……昼間でも眠くなる事があって、困っているんです。弛んでるでしょうか?」
いい加減にしているつもりはない。けれど、幸せ過ぎて緩みすぎているのかもしれないので、気持ちをしっかり引き締めないといけないわ。
「毎晩、疲れさせ過ぎちゃってるのかな? 今日は森のほうまで視察があるから、付いていてあげられないけど、帰ってきたら宮廷侍医に診て貰おうか? もしかすると、風邪かもしれないし」
「大袈裟ですよ。お医者様に診て頂くほどでは、ありません。気を引き締めれば、大丈夫です!」
「シシーは、いつも頑張り過ぎなくらい頑張っているから、疲れた時はちゃんと休むくらいが丁度良いよ。今日は一日休んで寝てる?」
私はフィリップの気遣いが嬉しかったけれど、それはお断りをした。
私はフィリップに釣り合う王太子妃になる為に邁進中なので、眠いという理由だけで役目をサボるなんてあってはならない。
フィリップは無理をしないでね、と私を抱き締め、これでもかというくらいチュッチュッと口付けをして、視察に出かけて行った。
何でも、王都の外にある森のほうで魔獣が変死しているらしい。
魔獣といっても害をなすものはいない。彼らが死ぬと魔石という魔力が込められた素材が取れる。
それで発電したり、他にも生活に役立てたりと、平民の生活にとって欠かせないものとなっている。
因みに貴族は王室より魔力の恩恵を受けているので、魔石は必要ない。それに、貴族でも私の生家のように王室に血が近ければ、魔力持ちはいるので魔石は平民の物となっている。
それなのに、最近魔獣が死んでも魔石が取れなくて困っていると報告が上がってきたので、フィリップが確認をしに行ったという訳だ。
少し距離があるので遠乗りがてら視察に行ってくるよと笑っていた。
結婚してから、あまり側を離れる事がなかったから、少し淋しいけれど、我慢をしなくては……。
それに一人でも大丈夫だというところを見せて、フィリップを安心させてあげたい。
王太子不在の時は、私がフィリップの代わりを担わなければならないのだから、頑張ろうっと。
それに……昨日から陛下方も他国に招かれていていないし、今日はフィリップも視察でいない。なので、今日は私が責任者という事になる。気を引き締めないと!
◆後書き◇
やっと鬼畜柄~の40話「第2王子殿下」のところに追いつきました! 当初、5万文字の短編で考えていたのに、気がついたら7万文字になってました。
そして、まだ続きます(笑) もう少しお付き合い頂けると嬉しいですm(._.)m
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