魔女はいかがですか

ツヨシ

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「魔女?」

「そう、魔女」:

「いやいや、いくらなんでもそんな」

「あっ、信じてないんですね。それじゃあ魔女である証拠をお見せしますよ」

「証拠?」

俺が言い終わるか終わらないうちに、少女の姿が変化した。

つばの広い黒い円錐形の帽子にゴシック調の黒い服。

手には魔女の定番であるほうきまで持っている。

一瞬だった。

0.何秒とかではなく、まさに一瞬で変わったのだ。

俺はその姿をどこかで見たような気がした。

少女はそのままほうきにまたがった。

するとほうきがゆっくりと宙に浮いた。

天井近くまで上がり、帽子の先が天井に当たった。

そして降りてくると、また黒Tシャツに黒いホットパンツの姿に戻った。

これまた一瞬だった。
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