影を見た

ツヨシ

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俺は真里沙と目が合うなり聞いた。

「今、なにやったんだ? すごく熱かったぞ。人間の手があんなにも熱くなるなんて」

「霊的なエネルギーを高めているだけで、私の手が実際にあんなに熱くなっているわけじゃないの。でも尚人の身体は私の手を熱く感じ、それによって軽く火傷をおってしまったんだけど。私はエネルギーを放出している側だから、なんともないんだけど」

「そうか。……で、影っていったいなんだ?」

「うーん、生霊みたいなもんかな。ちょっとちがうけど。生霊が体から離れて人の目に見えるほどになったら、尚人は気を失っているわ。でもちゃんと意識はあったでしょう。だから生霊ではないの。ドッペルゲンガーみたいなものでもあるけど、それもちがう。尚人はもう一人の自分の肩をつかんだって言ったでしょう。ドッペルゲンガーはどうしてなのかは私にもわからないけど、他人はともかく本人が触ったり出来るものではないの。するとのこりは影しかないわ。」

「……」

俺が何も言えないでいると、真里沙が続けた。

「尚人の体から抜け出した霊的エネルギーと生命エネルギーの混合体が実体化したもの。それが影。その影を見たのね。だから私が明日また出ていかないように、霊的エネルギーで押さえつけたのね。封印と言ったほうがいいかしら」

――明日出ていく?

俺は早速聞いた。

「明日出ていくって、なにもしなければ次の日にまたあれが現れるのか? 影が」

「そうよ」

「それで、また影が現れたら、俺はどうなるんだ?」

「死ぬのよ。影は二日続けて現れる。そして二日目に影を見た人は死ぬのよ」

「……」
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