宇宙の英知

ツヨシ

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休日に、家で一人まどろんでいると、携帯の着信音が鳴った。

普段聞いているものとは明らかに違うそのメロディ。

一瞬頭の中にクレッションマークが浮かんだが、すぐに思い出した。

特別に登録した番号からかかってきた場合のみ、鳴る着信音だ。

それが久しぶりに鳴ったのだ。

登録しているところは一箇所しかない。

どこからかかってきたのかが、私には出る前にわかった。

――いったい、何があったんだ?

慌てて電話に出ると、Rだった。

「すぐにこちらに来てくれ」

「どうしたんですか?」

「来ればわかる」

電話は切られた。

私は急ぎ準備をすませると、車に乗り込んだ。


二時間ほど車を飛ばすと、目的の場所に着いた。

私の住んでいる田舎町から、さらに田舎であるところ。

表向きは医療研究センターで、実際にその機能も果たしているのだが、ここには更に裏の顔がある。

所長室の奥にある、関係者以外絶対に立ち入ることが許されない部屋の更に地下に。

久しぶりに会った所長と短い挨拶をすますと、私は地下に降りた。

降りるとすぐにRがやって来た。
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