あのバス停を降りたときに

ツヨシ

文字の大きさ
2 / 20

2

しおりを挟む
嫌がらせのように曲がりくねった道。

バスは酔いそうなほどに、左右に細かく蛇行を続けていて、常に坂を上っていました。

バスの左側は急な斜面となっており、左側は崖となっていました。

そこにはガードレールすらありません。

どう見てもバスの路線があるような道には見えませんでした。

確かに私の家からさらに西に進めば、山はあることはあるのですが、県道などの主要幹線道路が通っているところは近くにはなく、あるのは林道と特定の家に向かうための私道のみのはずです。

時計を見れば、私が眠りに着いてからそれほどの時間は経っていませんでした。

それなのに今バスが走っている道は、林道かそれ以下の道にしか見えませんでした。

そして人など誰一人として住んではいないような雰囲気が蔓延している空間。

そんな場所を、このバスは走っているのです。

――どうしよう?

考えましたが、こんなにもわびしい場所でバスを降りるわけにはいきません。

それに最終地まで行けば、そこから下りのバスに乗ることが出来るでしょう。

私は覚悟をきめて、そのバスに乗り続けることにしました。

そして私は、さっきからずっと眺めていた外ではなく、バスの車内に目を移しました。

そこには私がバスを降りる時によく見かける二十代に見える女性、四十代に見える男性、初老の男性の三人の姿はどこにも見当たらず、二十代に見える体格が良くて顔もいかつい男性、四十代に見える目つきの鋭い女性、そして小学校もまだ入学していないと思える幼女の三人が乗っていました。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

婚約者の幼馴染?それが何か?

仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた 「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」 目の前にいる私の事はガン無視である 「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」 リカルドにそう言われたマリサは 「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」 ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・ 「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」 「そんな!リカルド酷い!」 マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している  この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」 「まってくれタバサ!誤解なんだ」 リカルドを置いて、タバサは席を立った

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

処理中です...