午前三時の女

ツヨシ

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そのまま観察した。

腰の近くまで伸びた黒髪が、ゆっくり小さく揺れている。

女自身が揺れているためだ。

そのふり幅は小さいが、みなが言うとおり確かになにか変だ。

上から下までじっくりと見て気付いた。

普通人が揺れる場合は、足を軸にして上半身が揺れるものだ。

メトロノームのように。

しかしこの女は、上半身が揺れると同時に下半身もれている。

上半身と同じように。

少し鳥肌が立った。

まさかとは思ったが、私は女の足元を見た。

思ったとおりだった。

生きている人間では絶対に出来ない動き。

なにせ女の足は地面から少し浮いていたのだから。

この女は死人だ。

私はその場から動けなかった。

生まれて初めて世間から幽霊と呼ばれる存在を見たのだ。

そのまま女を見ていたが、気がつくと女はいなくなっていた。

周りを見回したが、その姿をとらえることは出来なかった。

私は女を見ていたのだ。
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