「私が犯人です」

ツヨシ

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派出所で一人暇を持て余していると、一人の男が入ってきた。

俺はその男を見て、一瞬心臓が止まるかと思った。

なにせその男は、俺が現在進行形で不倫をしている女の夫だったからだ。

話をしたことは一度もないが、顔くらいは知っていた。

動揺し、とっさに言葉が出ない俺よりも先に、男が口を開いた。

「私が犯人です」

――犯人?

ひょっとして不倫がばれて抗議をしに来たのではないかと思ったが、どうやら違っていたようだ。

この男は自首しにきたのだ。

「犯人と言いますと、何の事件の犯人ですか?」

男は大きく息を吸い込んだ後、言った。

「人を殺しました」

これは思っていたよりも大事になりそうだ。

俺は男を奥に案内した。

そこで聞いた。

「いったい誰を殺したんですか?」

「あなたですよ」

男は包丁を取り出すと、俺を刺した。


     終
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