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青木ヶ原の樹海に来た。
遊歩道から外れて森の中に入る。
俺は自殺志願者などではない。
ただ樹海が好きなのだ。
その風景、雰囲気、匂い。
肌に感じる風も含めて全てがいい。
癒される。
だから何度もここに足を運んでいる。
たまに誰かが残した何か、まれに死体を見つけてしまうこともある。
俺はそんなものは見たくもない。
俺にとってはそんなものは、神聖な樹海を汚す異物でしかないのだから。
そして今日はそんなものを一つも見ることなく過ごせそうと思っていたときに、見つけてしまった。
それは真っ黒い紙。
五寸釘で木に打ち付けられている。
おまけに真っ赤な文字で「呪ってやる」と書かれているのだ。
意味がわからない。
いったい誰がなんのためにこんなものをここに打ち付けたのか。
考えたが何も思い浮かばない。
俺は激しい苛立ちを覚えた。
そしてその紙を引き剥がすと、くしゃくしゃに丸めて地面に叩きつけた。
そのあと足で数回、思いっきり踏みつけた。
――いったいなんなんだ、あれは。
俺は気分を害したまま自分のアパートに帰った。
玄関の戸を開けて中に入る。
小さなワンルーム。
そして見た。
真っ赤な文字で「呪ってやる」と書かれた黒い紙が、五寸釘で俺のアパートの壁に打ち付けられていた。
終
遊歩道から外れて森の中に入る。
俺は自殺志願者などではない。
ただ樹海が好きなのだ。
その風景、雰囲気、匂い。
肌に感じる風も含めて全てがいい。
癒される。
だから何度もここに足を運んでいる。
たまに誰かが残した何か、まれに死体を見つけてしまうこともある。
俺はそんなものは見たくもない。
俺にとってはそんなものは、神聖な樹海を汚す異物でしかないのだから。
そして今日はそんなものを一つも見ることなく過ごせそうと思っていたときに、見つけてしまった。
それは真っ黒い紙。
五寸釘で木に打ち付けられている。
おまけに真っ赤な文字で「呪ってやる」と書かれているのだ。
意味がわからない。
いったい誰がなんのためにこんなものをここに打ち付けたのか。
考えたが何も思い浮かばない。
俺は激しい苛立ちを覚えた。
そしてその紙を引き剥がすと、くしゃくしゃに丸めて地面に叩きつけた。
そのあと足で数回、思いっきり踏みつけた。
――いったいなんなんだ、あれは。
俺は気分を害したまま自分のアパートに帰った。
玄関の戸を開けて中に入る。
小さなワンルーム。
そして見た。
真っ赤な文字で「呪ってやる」と書かれた黒い紙が、五寸釘で俺のアパートの壁に打ち付けられていた。
終
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