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衝立でわけられただけの小上がりは周りの声もよく聞こえてくる。
団体が入っているのか盛り上がったお座敷もあるようだ。どっと笑い声が聞こえてくる。
楽し気な声に気を取られていると「そういえばさ」と話を振られた。
「あの問題どうなった?」
ヒソっと沈められた声に彰仁は首を傾げた。
なにか問題があるって言ってたっけ。ピンとこない顔を見て小泉はニヤリと相貌を崩した。
「もしかして解決したのか」
「解決って」
「イケないってアレ」
言われて思い出した。
そうだった。前にここで小泉に相談していたんだった。彼女とのセックスでイケない悩み。解決どころかイキ過ぎて辛いなんて口が裂けても言えない。
「あー、それ、うん、なんとか」
「よかったなあ。じゃあ今の彼女とはうまくいってるんだな」
「そう、うまく、うん……いってる」
あまりにも濃厚な快楽に泣かされまくっている。
奥までつっこまれて中に出されてイキまくってる。
遊里とのあれこれを思い出しただけで潤んできそうだ。
「その節は」と頭を下げると小泉はニヤニヤと目元を下げたまま彰仁を眺めている。
「いいんだよ。そうかついにお前もいい相手に巡り合えたか」
嬉しそうに笑う小泉に曖昧な笑みを返しながら彰仁はビールを口に含んだ。
遊里以外は考えられないのに男と付き合っていると言い出せない。彼女だって誤解させたまま嘘をつきとおす気まずさについお酒の量が進む。
小泉は本当にうれしかったらしくどんな彼女なのかを知りたがった。
「どんな子? 会社の子じゃないよな」
「そうだね」
「どうやって知り合ったんだよ教えろよ」
「うーん、秘密かな」
「なんだよそれ」
言えるなら言いたい。
めちゃくちゃ彰仁を理解して愛してくれてる男だって。
かっこよくて大好きなんだって。
だけどそれを口にする勇気がない。
大切だと思っているのに嘘をつくしかない付き合いに胸が痛んだ。これからもずっとそうなんだろう。
誰にも言えずこっそりと隠れるようにつきあっていくしかない。そんな関係に未来なんて見いだせるんだろうか。
急に遊里に会いたくなった。
抱える不安を口にする彰仁を馬鹿だなって笑い飛ばしてほしい。ギュって抱きしめて好きだって言って欲しい。
隣の座敷がドっと笑い盛り上がった。
興奮気味な女の声が甲高く耳障りだ。
「会ってみたいな、和田の彼女」
そう小泉が口にした声にかぶさるように「俺も」ともう一つの声が届いた。振り返ると衝立の上に腕を乗せて遊里がこちらを見ている。
「俺も知りたいな、お兄さんの彼女」
「遊里……?」
思ってもいない登場にぽかんと口を開けてしまう。
それは小泉も同じで「誰?」と見上げている。
「イケないって悩んでいたお兄さんに彼女が出来てたなんて知らなかったな」
「ああ!」と小泉が声をあげた。
「あの時の」
「こんばんはー奇遇ですね今回も」
にゅうっと細められる三日月が怪し気に光った。
「たまたま隣で飲んでいたんですけど、トイレにたったら面白そうな話題が聞こえたもので」
盛り上がるお座敷を指さした。どうやらあの集団に遊里もいたらしい。女の子もいるんだと思ったら腹立たしくなった。
「ああ、そちらさっきからすごい盛り上がってますよね」
「うるさくてすみません」
悪いとは全然思っていない顔つきで遊里は頭を下げた。何を演技してんだと苦々しく思いながら唇を尖らせた。
忙しいって会えないくせに女と飲む時間はあるんだよな。
仕事だとわかっていても面白くなくてつい棘のある声を出してしまう。
「楽しそうで何より。早く戻ってあげたほうがいいんじゃないの?」
珍しく声を荒立てる彰仁に遊里は目を細めた。口元が楽し気に歪んでいる。
「なんか怒ってます?」
その声にも面白がっている音が混じって彰仁はさらにいらだった。こっちの気も知らないで。むかつく。
どうせヤキモチですよ、嫉妬。どうせわかっているくせに。
「怒ってないですよ。楽しそうでいいんじゃないですか」
ツンっとしながらそっぽを向くと慌てたのは小泉の方だった。
「おいおい、和田どーした?」
彰仁と遊里の関係を知らない小泉はふたりのやりとりに慌てたように間に入った。いつもは愛想のいい彰仁のつんけんした態度にオロオロしながら取り繕うように笑みを浮かべる。
「すみません、こいつ態度悪いですよね。飲みすぎちゃったかな……」
「全然いいですよ」
「ほらお前も謝って」
小泉が彰仁の腕を掴んだ瞬間一気に空気が凍った。遊里の目の色が深く変わる。
「謝らなくていいけど……、でもお兄さん飲みすぎは良くないな」
そう答える遊里の声が低くなる。
機嫌を損ねた時の声色。多分小泉が「こいつ」と彰仁を呼んだからだ。しかも腕まで触っている。
飄々として見せながら遊里こそ嫉妬深い。
と、
「遊里くん!」
場の空気を引き裂くように甲高い声がしたと思ったらバランスを崩したように遊里が前につんのめった。慌てたように振り返ると胸の高さからひょこっと女の子が顔を出す。
まだ10代と思しき大きな目が特徴的な可愛い子だった。
真っ黒い艶のある髪をパツンと切りそろえ意志の強そうな視線をぶつけてくる。
「誰とお話ししてるの?」
「あっ」っと小泉が声をあげた。
「高田ちゃん?! 本物?!」
「知り合い?」
こんな年下の子と知り合いなのかと問いかければ信じられないと驚愕の顔で見返された。
「知らないの? 今めちゃめちゃ人気じゃん。アイドル出身のロックシンガー高田まゆ」
そういえば今度若い女の子と激しく絡む仕事をするって言っていたけどその相手がこの子か。
高田ちゃんと呼ばれた子はキラキラとした瞳を輝かせ彰仁を見つめている。
「やだ、めっちゃかっこいいお兄さん」
彰仁に抱きつこうと手を伸ばしてきたのを遊里ががっちりとガードした。
「ダメだよ、素人さんに手を出さない」
「遊里くんのお知り合い? 紹介して!」
「ダメダメ、戻るよ」
遊里は女の子の手を引くとグイグイと自分たちのお座敷へと戻っていった。戸が閉まっても甲高い声がここまで届く。ロックシンガーという響きに似合わない雰囲気に呆気にとられる。
「うわ~マジで本物か? 顔も小っちゃくて可愛くて現実か……?」
狂喜乱舞する小泉を尻目に彰仁はぐっとジョッキを煽った。
抱きつかれたり手を握ったりずいぶんと楽しそうじゃないか、遊里くん。そんなに仲良くお仕事ですか。よかったですね。
人の事あんな目で睨んでおきながらおまえこそどうなの。むかつく!
言いたいことを全部飲み込むと胃がキリキリと痛んだ。
団体が入っているのか盛り上がったお座敷もあるようだ。どっと笑い声が聞こえてくる。
楽し気な声に気を取られていると「そういえばさ」と話を振られた。
「あの問題どうなった?」
ヒソっと沈められた声に彰仁は首を傾げた。
なにか問題があるって言ってたっけ。ピンとこない顔を見て小泉はニヤリと相貌を崩した。
「もしかして解決したのか」
「解決って」
「イケないってアレ」
言われて思い出した。
そうだった。前にここで小泉に相談していたんだった。彼女とのセックスでイケない悩み。解決どころかイキ過ぎて辛いなんて口が裂けても言えない。
「あー、それ、うん、なんとか」
「よかったなあ。じゃあ今の彼女とはうまくいってるんだな」
「そう、うまく、うん……いってる」
あまりにも濃厚な快楽に泣かされまくっている。
奥までつっこまれて中に出されてイキまくってる。
遊里とのあれこれを思い出しただけで潤んできそうだ。
「その節は」と頭を下げると小泉はニヤニヤと目元を下げたまま彰仁を眺めている。
「いいんだよ。そうかついにお前もいい相手に巡り合えたか」
嬉しそうに笑う小泉に曖昧な笑みを返しながら彰仁はビールを口に含んだ。
遊里以外は考えられないのに男と付き合っていると言い出せない。彼女だって誤解させたまま嘘をつきとおす気まずさについお酒の量が進む。
小泉は本当にうれしかったらしくどんな彼女なのかを知りたがった。
「どんな子? 会社の子じゃないよな」
「そうだね」
「どうやって知り合ったんだよ教えろよ」
「うーん、秘密かな」
「なんだよそれ」
言えるなら言いたい。
めちゃくちゃ彰仁を理解して愛してくれてる男だって。
かっこよくて大好きなんだって。
だけどそれを口にする勇気がない。
大切だと思っているのに嘘をつくしかない付き合いに胸が痛んだ。これからもずっとそうなんだろう。
誰にも言えずこっそりと隠れるようにつきあっていくしかない。そんな関係に未来なんて見いだせるんだろうか。
急に遊里に会いたくなった。
抱える不安を口にする彰仁を馬鹿だなって笑い飛ばしてほしい。ギュって抱きしめて好きだって言って欲しい。
隣の座敷がドっと笑い盛り上がった。
興奮気味な女の声が甲高く耳障りだ。
「会ってみたいな、和田の彼女」
そう小泉が口にした声にかぶさるように「俺も」ともう一つの声が届いた。振り返ると衝立の上に腕を乗せて遊里がこちらを見ている。
「俺も知りたいな、お兄さんの彼女」
「遊里……?」
思ってもいない登場にぽかんと口を開けてしまう。
それは小泉も同じで「誰?」と見上げている。
「イケないって悩んでいたお兄さんに彼女が出来てたなんて知らなかったな」
「ああ!」と小泉が声をあげた。
「あの時の」
「こんばんはー奇遇ですね今回も」
にゅうっと細められる三日月が怪し気に光った。
「たまたま隣で飲んでいたんですけど、トイレにたったら面白そうな話題が聞こえたもので」
盛り上がるお座敷を指さした。どうやらあの集団に遊里もいたらしい。女の子もいるんだと思ったら腹立たしくなった。
「ああ、そちらさっきからすごい盛り上がってますよね」
「うるさくてすみません」
悪いとは全然思っていない顔つきで遊里は頭を下げた。何を演技してんだと苦々しく思いながら唇を尖らせた。
忙しいって会えないくせに女と飲む時間はあるんだよな。
仕事だとわかっていても面白くなくてつい棘のある声を出してしまう。
「楽しそうで何より。早く戻ってあげたほうがいいんじゃないの?」
珍しく声を荒立てる彰仁に遊里は目を細めた。口元が楽し気に歪んでいる。
「なんか怒ってます?」
その声にも面白がっている音が混じって彰仁はさらにいらだった。こっちの気も知らないで。むかつく。
どうせヤキモチですよ、嫉妬。どうせわかっているくせに。
「怒ってないですよ。楽しそうでいいんじゃないですか」
ツンっとしながらそっぽを向くと慌てたのは小泉の方だった。
「おいおい、和田どーした?」
彰仁と遊里の関係を知らない小泉はふたりのやりとりに慌てたように間に入った。いつもは愛想のいい彰仁のつんけんした態度にオロオロしながら取り繕うように笑みを浮かべる。
「すみません、こいつ態度悪いですよね。飲みすぎちゃったかな……」
「全然いいですよ」
「ほらお前も謝って」
小泉が彰仁の腕を掴んだ瞬間一気に空気が凍った。遊里の目の色が深く変わる。
「謝らなくていいけど……、でもお兄さん飲みすぎは良くないな」
そう答える遊里の声が低くなる。
機嫌を損ねた時の声色。多分小泉が「こいつ」と彰仁を呼んだからだ。しかも腕まで触っている。
飄々として見せながら遊里こそ嫉妬深い。
と、
「遊里くん!」
場の空気を引き裂くように甲高い声がしたと思ったらバランスを崩したように遊里が前につんのめった。慌てたように振り返ると胸の高さからひょこっと女の子が顔を出す。
まだ10代と思しき大きな目が特徴的な可愛い子だった。
真っ黒い艶のある髪をパツンと切りそろえ意志の強そうな視線をぶつけてくる。
「誰とお話ししてるの?」
「あっ」っと小泉が声をあげた。
「高田ちゃん?! 本物?!」
「知り合い?」
こんな年下の子と知り合いなのかと問いかければ信じられないと驚愕の顔で見返された。
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そういえば今度若い女の子と激しく絡む仕事をするって言っていたけどその相手がこの子か。
高田ちゃんと呼ばれた子はキラキラとした瞳を輝かせ彰仁を見つめている。
「やだ、めっちゃかっこいいお兄さん」
彰仁に抱きつこうと手を伸ばしてきたのを遊里ががっちりとガードした。
「ダメだよ、素人さんに手を出さない」
「遊里くんのお知り合い? 紹介して!」
「ダメダメ、戻るよ」
遊里は女の子の手を引くとグイグイと自分たちのお座敷へと戻っていった。戸が閉まっても甲高い声がここまで届く。ロックシンガーという響きに似合わない雰囲気に呆気にとられる。
「うわ~マジで本物か? 顔も小っちゃくて可愛くて現実か……?」
狂喜乱舞する小泉を尻目に彰仁はぐっとジョッキを煽った。
抱きつかれたり手を握ったりずいぶんと楽しそうじゃないか、遊里くん。そんなに仲良くお仕事ですか。よかったですね。
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