女とじゃイケなかったので男としたらめくるめく経験をして恋に落ちました。

乃木のき

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 真っ暗な部屋は遊里の不在を嫌と言うほど伝えてくる。
 ほんの束の間触れ合えたのが幻だったよう。だけど体に残る余韻は遊里が与えたものでベッドに倒れ込むと下着の中に手を入れた。
 じっとりと濡れたそこに手を這わせると電話が震えた。遊里からだった。
 なんてタイミングだ。

「彰仁さん?」
「うん」

 答える声が湿っている。我慢できなくてそのまま高ぶりを触り続けた。

「家に帰れた? 今一人?」
「そう……ちゃんとタクシーで帰ったよ」

 荒い呼吸がばれないようにするけれど高揚する顔は隠せない。
 遊里の目が細められて三日月に笑った。

「触ってるの?」
「何を」
「ペニス」

 遊里も一人でいるのか周りを図らない言葉を口にした。だから正直に答える。濡れる先端を指の腹でこするとさらにじゅわっとあふれ出してきた。

「ん、触ってる」
「見せて」
「……遊里も見せてくれたらいいよ」

 無意識に唇を舐めていたらしい。

「やらしい顔」

 口の端を歪めて遊里が笑った。

「俺が電話しなかったらひとりでするつもりだった?」
「ん……お前に会ったら我慢できなくて」
「それは俺も。休憩って言ってよかったな」

 全身が映るようにしてから遊里は下着を脱いだ。すでに腹につきそうなくらい昂った性器が画面に映る。

「ビンビンじゃん」
「そりゃそうだよ、興奮するに決まってる」

 遊里は数度擦り上げてみせてから彰仁も誘った。

「ほらちゃんと見せて」
「やだ……イキそう」
「早いな。ダメ我慢して」
「あ、遊里、」
「こら」

 ビクビクしながら開けた小さな口から白濁が迸った。我慢できない声が漏れて遊里の名前を呼んだ。ぎゅっと目をつむり熱い吐息を吐く。
 放出のあとに目を開くと画面の向こうでは遊里が彰仁をじっと見ていた。目が合うとニヤリと笑みを浮かべる。

「気持ちよかった?」
「うん……遊里のおっきくなってる」
「彰仁さんのイキ顔可愛かったからね。興奮した。でも次は全部見せて」

 言われる通り画面の位置を変えて全身が映るようにした。お互いベッドの上で向かい合って自身を愛撫する。

「あー触りたいな。彰仁さんのイッたばかりの敏感なペニスをしごいてやりたい」
「俺も遊里の……咥えたい」

 熱くなった体に触ってどこもかしこも愛したい。
 唇で触れて味わってめちゃくちゃに乱れたい。呼吸を分け合いながらキスをしたい。

「彰仁さん、後ろも触って見せて」

 言われるままに足を開いて奥の蕾を晒す。
 普段なら絶対にやらないのに今日はどこか箍が外れたようにおかしい。ローションを取り出すと手に取って塗りたくった。

「指、入れて」

 遊里がするのを思い描きながら中指を沈ませた。ヌルリと容易く含んで締め付ける。

「ゆっくりでいいから動かして。少し緩んできたら薬指も……、そう、気持ちいいね」
「あ、遊里、」
「今彰仁さんに触ってるのは俺だからね。俺の指を飲み込んでる。動かしていい? 中の、ちょっと指を曲げてコリっとした場所を見つけて」
「ん、あ、ああっ」
「あった? じゃあとんとんって叩くように刺激して。焦らなくていいよ。ゆっくりじわっとね」

 目を閉じると遊里に触られている錯覚に陥った。
 足を開きねっとりと中をかき混ぜる。もっと欲しくなって人差し指を入れるとぱっくりと開いた後孔は湿った音を立て始めた。

「すごい丸見えだね彰仁さん。可愛い。舐めていい? 舌入れちゃおうかな」
「や、あ、ああっ」
「気持ちよさそう。ねえ俺が触ってるのわかる?」
「ん、遊里、気持ちいい」
「気持ちいいねえ。大好き彰仁さん」

 出し入れをしていたらもっと欲しくなって画面の向こうにいる遊里を見つめた。捕食者の目をした遊里がじっと彰仁を見つめていた。
 足の間にあるものは凶暴に高まり血管を浮かせている。
 あれが彰仁の中に埋まり奥までかき混ぜるんだと思うとたまらくなって腰が動いた。

「入れて、遊里の、奥まで入れてかき混ぜて」
「うん、彰仁さん」

 遊里が動いて画面の横に手をついた。
 アップになりまるで本物のセックスのように腰を動かした。

「あ、中すごい」
「……、あ、遊里」
「いっぱい動くからね」

 はあはあと息を荒くしながら遊里は腰を動かした。それに合わせて彰仁も揺れる。ズボズボと中をかき回す欲望でいっぱいになりながら強く抱きしめて欲しかった。

 画面越しでも遊里は綺麗だった。
 髪を乱し汗をかきながら一心で彰仁を愛してくれる姿に胸が高鳴る。

 今まで彰仁はこんなセックスをしたことがあっただろうか。
 イキたいとか早くしなきゃとか段取りばかりで、相手との共同作業だなんて考えたこともなかった。

 セックスは二人で作り上げるもの。
 それは離れていてもきっと変わらないんだ。

「彰仁さん、好きだよ。気持ちいい」
「ん、うんっ、遊里」

 キスが欲しくて舌を差し出すと遊里も口を開けた。
 赤い舌がチロチロと動く。遊里とのキスはいつもタバコの味がして苦い。
 空を切る舌が寂しくて「会いたい」と呟いた。

「遊里に会いたい」
「俺も会いたいよ。もう少しで終わると思うから待ってて」

 その間も遊里は腰を動かしていた。
 片手で高ぶりをしごきながら湿った音を伝えてくる。彰仁より太くてカリの部分が大きくて、気持ちいい場所をひっかいてくれる形を思い出すと一気に高まった。

「見せて、遊里の」
「いいよ」

 画面いっぱいに遊里の性器が映る。
 筋ばった大きな手にしごかれながら先端は艶めかしく光っている。とろりと雫がこぼれてすぐに掬われた。
 指の先に乗った甘露を「舐めて」と見せびらかしてくる。
 彰仁は自身の先走りを口に含むとそれを遊里に見せた。ほのかに塩辛い。

「やらしいな。彰仁さん美味しい?」
「ん~そうでもなかった」
「ははっ」

 遊里も指に乗せた汁を口に含むと難しい顔をした。

「やっぱ彰仁さんのやつの方がいいな」
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