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第4章
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『アイツ…お化け屋敷で見たぞ』
白いメモを開くと、それだけ書いてある。
やっぱり、そうかぁ~
宗太郎は、納得する。
もしかしたら、アイツはわざと、人目につくようにしているのだろう。
そうして、自分の邪魔をするな、とでも言っているのではないだろうか?
チラリと石川君の方を見ると、神妙な顔をして、黙ってうなづいている。
宗太郎も「うん」とうなづくと、斜め後ろから、神林君の視線を感じていた。
(あっ、そういえば、メモ…)
ふいに宗太郎は思い出す。
あの靴箱で見つけたメモ…
まだ、見ていなかったことを思い出す。
トイレに行って、読もうか…とも思っていたが、腕時計を見ると、もう
その時間がない…と気付く。
間もなくして、チャイムが鳴りだした。
(しかたない…次の休憩で見よう。
それから、高梨先生だ)
何だか、忙しくなりそうだ…と宗太郎は思う。
だが、それだけではない。
今日の成果を、幼なじみの清子が、報告を心待ちにしているのだ。
宗太郎は急に、気が重くなってきた。
「先生…どうされたんですか?」
落ち着きなく、壁の時計と自分の携帯電話と見比べていると、
授業を終えて、戻って来た学年主任に、声をかけられた。
「いえ、別に、何も…」
あわてて、机の上に広げていたノートを片付ける。
「何か、心配事でも?」
ずっと上の空だったのだろう。
斜め前の席の先生も。こちらを振り返る。
「もしかして…あの転校生のことですか?」
つい先日、飲みに行こうと誘われて、同じ学年担当の先生に、お酒の勢いで、
つい口が緩んで、打ち明けてしまったのだろう。
あの転校生には、どうも複雑な事情があるらしい…というのを、相談していたのだ。
白いメモを開くと、それだけ書いてある。
やっぱり、そうかぁ~
宗太郎は、納得する。
もしかしたら、アイツはわざと、人目につくようにしているのだろう。
そうして、自分の邪魔をするな、とでも言っているのではないだろうか?
チラリと石川君の方を見ると、神妙な顔をして、黙ってうなづいている。
宗太郎も「うん」とうなづくと、斜め後ろから、神林君の視線を感じていた。
(あっ、そういえば、メモ…)
ふいに宗太郎は思い出す。
あの靴箱で見つけたメモ…
まだ、見ていなかったことを思い出す。
トイレに行って、読もうか…とも思っていたが、腕時計を見ると、もう
その時間がない…と気付く。
間もなくして、チャイムが鳴りだした。
(しかたない…次の休憩で見よう。
それから、高梨先生だ)
何だか、忙しくなりそうだ…と宗太郎は思う。
だが、それだけではない。
今日の成果を、幼なじみの清子が、報告を心待ちにしているのだ。
宗太郎は急に、気が重くなってきた。
「先生…どうされたんですか?」
落ち着きなく、壁の時計と自分の携帯電話と見比べていると、
授業を終えて、戻って来た学年主任に、声をかけられた。
「いえ、別に、何も…」
あわてて、机の上に広げていたノートを片付ける。
「何か、心配事でも?」
ずっと上の空だったのだろう。
斜め前の席の先生も。こちらを振り返る。
「もしかして…あの転校生のことですか?」
つい先日、飲みに行こうと誘われて、同じ学年担当の先生に、お酒の勢いで、
つい口が緩んで、打ち明けてしまったのだろう。
あの転校生には、どうも複雑な事情があるらしい…というのを、相談していたのだ。
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